2025年ダカールラリーの第3ステージで横転を喫したダチアのセバスチャン・ローブ。FIAはセーフティバーが破損しているとして、安全性を理由にローブにリタイアを命じた。しかしダチアは走行続行に向け、上訴することを決めた。
FIAのスチュワードはクラッシュしたローブのマシンを徹底的にチェックし、何時間にも及ぶ審議の結果、ロールケージの破損により不適格と判断したが、ダチアは走行を続行するために上訴することを決めたのだ。
■横転クラッシュのローブ、マシンのダメージ大きくリタイアに。サインツに続きダカールを早々に去る
motorsport.comの調べによると、ローブのラリー復帰の可能性は完全に失われたわけではなく、ダチアがフォードやトヨタと戦っているラリーレイド世界選手権におけるポイントを獲得するためにも、次のステージでローブが復帰することが可能かどうかをスチュワードが評価することになっているようだ。
ローブのリタイア決定に関する最初のFIA声明では、「スチュワードはFIAテクニカルデレゲートから報告書(文書N 6.3)を受け取り、スポーティングディレクターのヴィルジニー・スレール、エンジニアのフィリップ・ダヌビンとデビッド・ラップワース、およびFIAテクニカルデレゲートから話を聞いた結果、ステージ3の終了時に219号車(ローブ)のセーフティバーを点検したところ、破損が見つかったと判断した。その結果、219号車をダカールラリー2025の失格とすることを決定した」としていた。
しかし、ダチアが深夜に上訴したことで、アル・ウラまでのステージ4をスキップしてラリーに復帰できる可能性が出てきた。ただし、最終的な決定権を持つのはスチュワードである。
チームからは、以下のように声明が出されている。
「ダチア・サンドライダーズは、(ローブのマシンの)構造の一部が変形しているものの、それは(同構造の)堅固さの不可欠な部分ではなく、したがってクルマの安全性には影響しないと結論づけた」
「安全が最も重要であるため、ダチア・サンドライダーズはセバスチャン・ローブとファビアン・ルルキンの失望を共有している。それゆえ、彼らは不服を申し立てることを決めた」
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