スーパーGTのGT300クラスでは、国内外の様々な車種が競演することでレースに華やかさをもたらしている。また、これらバラエティに富んだマシンたちの性能を均一にするためにBoP(バランス・オブ・パフォーマンス=性能調整)が行なわれているが、これが多くのエントラントにとって不満の種となっている。
GT300クラスに参戦する車両は10車種を優に超え、それぞれタイヤメーカーも様々。さらに車両規格も3つ存在していることから、それらを同じ土俵で公平に戦わせることがいかに難しいことかは想像に難くない。しかし、多くのエントラントから不満の声が挙がっているのも確か。特にGT3車両を使うチームに関しては、そのほとんどがBoPに納得していない、という声も聞こえてくる。
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メルセデスAMG GT3を走らせるGOODSMILE RACING & TeamUKYOの安藝貴範代表もそのひとり。2017年にGT300のタイトルを獲得したGOODSMILE RACING & TeamUKYOだが、その後はBoPの影響もあってかタイトルのみならず優勝からも遠ざかっているのだ。
安藝代表は、現在のBoPについて次のように持論を述べた。
「全体を見ながらBoP調整をしてくれていることは重々承知しています。とはいえ、今の状態でレースの面白さを担保できているのか? という点は皆疑問に思っているところです」
「ヨーロッパのレースを基準としたBoPがある中で、スーパーGTにしか参戦しないJAF車両(GT300車両)があったり、GT3の中でもスーパーGTにフィットする車両があったりします。それでも、バランスを整える必要があると思いますし、有利なパッケージでしか勝てないというのはどうかなと思います」
「『じゃあその(有利な)クルマに替えればいいじゃないか』という意見もありますが『それは違うだろう』と。だからちゃんと戦えるようにして欲しいです」
もちろん、彼らもただ不平を言うのではなく、状況を打破するための取り組みを続けている。メルセデスAMGのカスタマーサポート部門でもあるHWAと連携し、マシンのパフォーマンスを最大限引き出すためのサポートを受けてきた。その関係は2022年にはさらに強化されるという。
昨年末の体制発表会では、「いかにして勝つか……GTA(GTアソシエイション=スーパーGTプロモーター)の今の仕組みをどうやって我々が上手く使うのか。GTAを”ハック”してやると結構本気で思っています」と語っていた安藝代表。科学的なアプローチで、BoPと向き合っていきたいと述べた。
「我々は我々でデータの検証をして、それぞれのクルマの特性を理解して、戦い方の研究を進めていきたいです」
「皆文句を言っていますが、いかにそれを裏付けるかだと思います。我々は科学的なアプローチをして、そこを明らかにしたいと思っています」
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