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玄人好みの 隠れた名車「STIスポーツ♯」! 「シャープ」に込められた作り手の想い

掲載 更新 16
玄人好みの 隠れた名車「STIスポーツ♯」! 「シャープ」に込められた作り手の想い

特別仕様「STIスポーツ#」クルマなのに音楽記号シャープが付いているワケ 

 スバル車のなかでも、モータースポーツやコンプリートカー、スポーツパーツ開発などを手掛けるSTIの手により、走りと上質感を兼ね備えたモデルとして登場したのがSTI Sportシリーズ。2016年にレヴォーグに設定されたのち、BRZ、WRX S4、インプレッサSPORTと設定車種を拡大してきた。車種に合わせた専用の味付けとしつつも、気持ちの良い走りとプレミアム感の演出という部分は共通したコンセプトだ。

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 これまでSTIが手掛けてきたコンプリートカーとSTI Sportのもっとも大きな違いは、発売期間や販売台数を限定しているコンプリートカーに対し、STI Sportはカタログモデルとなるため、いつでも購入できるという部分だ。コンプリートカーとは異なり、市販仕様では耐久性やコストといった厳しい要件が求められることもあり、通常のコンプリートカーと比べると、専用装備などは控えめな印象だ。

 そんなSTI Sportシリーズのなかでも、昨年登場したWRX S4に「#(シャープ)」という記号のついたモデルが存在した。一体これは何なのか?

「♯」に込められたSTIの想いとは何か

 WRX S4 Sport#と名付けられたモデルは、これまでのSTI Sportシリーズとは別に、500台限定で生産されたSTIコンプリートカー。発売開始後あっという間に完売となるほど人気のモデルであった。

 #という記号がつけられた理由は、コンセプトはSTI Sportの持つ「世界一気持ちいい走りを追求するSTIが手掛ける、しなやかな走りと特別な内外装デザイン。クルマとのすべての瞬間に、特別な悦び」を守りつつ、STIのさらなるテクノロジーを投入し、より研ぎ澄ました「STI Sportの完成形」を目指したという意味を込め、音楽記号で半音を上げる意味の「#」が付けられたそうだ。

 ちなみに、多くのスバル車に装備されるSIドライブと呼ばれるエンジンの出力特性を切り替える機能のなかに、「I(インテリジェント)」「S「スポーツ」「S#(スポーツシャープ)」の3モードを有するモデルがあり、スポーツモードを超えるアグレッシブな走りができるモードに#が使われており、スバルオーナーには#という記号は比較的親しみやすい。

玄人好みのチューニングでファンが多い♯

 では、一体、通常のSTI Sportとは何が異なるのか? 具体的には、エクステリアに米国専用のコンプリートカーS209に採用した「セラミック・ホワイト」と呼ばれる際立つホワイトのボディカラーを専用設定したほか、フロントグリルをダークグレーシリカ塗装とし、STI製大型フロントアンダースポイラーや18インチアルミホイールはグロスブラック塗装とするなど、控えめながら一目で“STI Sportと違う!”と感じさせる。

 ほかにもS207、S208といったSTIコンプリートカーの最高峰モデルに装備されたリアサイドエアアウトレットを装備。見た目だけでなく空力にも貢献するスペシャルアイテムだ。

 インテリアにはSTI Sportの統一イメージとするボルドーとレッドステッチの組み合わせをあえて使わず、ブラックのウルトラスエードをシートやトリムなど随所に配置しながら、ステッチ色やシートベルトを専用のシルバーとしたことで、シンプルでありながら上質でスポーティな室内空間を演出している。もちろんSTIコンプリートカーではお馴染みのウルトラスエードを使用したステアリングも装備している。

ボディ空力や剛性は言わずもがなのSTI仕込み

 気になる走りの部分ではエンジン本体には手が入らないものの、通気抵抗を低減したSTI製エアクリーナーエレメントとSTI製低排圧マフラーを採用。加速中のトルクを最大で約10%向上している。元々ベースとなるWRX S4は2.0L水平対向4気筒DOHCエンジンにツインクロールターボを組み合わせ、最高出力300ps/5600rpm、最大トルク40.8kg-m/2000-4800rpmとノーマル状態でも非常にパワフルなモデルなので、十分すぎるほどの動力性能といえる。

 また、2ペダルモデルでも、気持ちよくサーキット走行などをこなせるようCVTオイルクーラーも搭載。無段変速ながらダイレクト感が高いと評価されるチェーン式CVTのリニアトロニックの気持ちよさを限界走行でも楽しめる。

 そして、STI Sport#にはフレキシブルシリーズと呼ばれるボディ剛性を向上させるパーツも装着されている。このフレキシブルパーツはSTI独自のテクノロジーで補剛する部分といなす部分を上手に組み合わせ、気持ちの良い走りを実現するスポーツパーツで、多くのスバル車に適合する豊富なラインアップを取りそろえる。そんなフレキシブルパーツのなかでも、WRX STI Sport#には「フレキシブルタワーバーフロント」「フレキシブルドロースティフナーフロント」「フレキシブルドロースティフナーリヤ」という3点が装備される。特にフレキシブルタワーバーフロントは、標準モデルのWRX S4用とは異なるSport#専用設計となっているほか、S209に採用されたフレキシブルドロースティフナーリヤを市販化前にいち早く装備されたことも注目された。

 スバルの中でも高い走りのパフォーマンスをもつWRX S4。その走りの素性の良さをSTIの手により、ワンランク上の仕立てを施したSTI Sport。そして、限定車ならではの惜しみないテクノロジーを投入したのがSTI Sport#なのだ。

 そのポテンシャルは半音どころか、かなりの音階の違いを感じる程、STIパフォーマンスが凝縮されたモデルといえるだろう。

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みんなのコメント

16件
  • この覆面に注意
  • WRX S4 sti sportsの最終モデルに乗っています。CVTが気掛かりだったがレスポンスが良い、かつて乗ってたB4が物足りなかったがiモードでも結構走ります。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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