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マセラティらしさ求めるならコレしかない!──新型グレカーレ・トロフェオ試乗記

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マセラティらしさ求めるならコレしかない!──新型グレカーレ・トロフェオ試乗記

マセラティの新しいSUV「グレカーレ」の高性能バージョン、「トロフェオ」に小川フミオが試乗した。はたして、パワフルな走りは日本の道でいかに。

ネットゥーノエンジン搭載

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クオリティが高くラグジュアリーで、そしてドライブが楽しい……そんなSUVが欲しいなら、マセラティの新型グレカーレ・トロフェオがいい。

390kW(530ps)のパワーをもつ3.0リッターV6ガソリンターボ・エンジン搭載の全輪駆動モデル。このエンジンは「ネットゥーノ」と呼ばれ、F1マシンに搭載するエンジンとおなじ技術を採用しているのが特徴だ。

ネットゥーノエンジンの特徴をひとことでいうと、排気量に対して最大限のパワーを引き出せる点だ。

本エンジンを搭載するのは、スーパーカーの「MC20」とグレカーレ・トロフェオの高性能モデルだ。

はたして、ちょっとおおげさに言えば、このエンジンを楽しむためだけにグレカーレ・トロフェオを手に入れる価値がある。

ドライブモードは、「オフロード」「コンフォート」「GT」「スポーツ」「コルサ(レース)」とある。

ネットゥーノエンジンを楽しむには、「スポーツ」から上がいいものの、いっぽう「コンフォート」での太いトルクを活かした走りも捨てがたい。

620Nmもの最大トルクが2750rpmで発生する設定だけに、アクセルペダルをほとんど踏まなくても、軽快な加速をみせる。もちろん、そこから強く踏んだときのダッシュ力は、おみごと!

乾いた排気音とともに、時間の感覚がちがってしまったように加速する。2030kgの車体を静止状態から100km/hまで3.8秒で加速させる。ポルシェ「911カレラS」より1秒遅いだけだ。

いっぽう、上記のとおり、コンフォートといって、アクセルペダルの踏み込み量に対して(ある程度までは)加速度がすこしゆるやかになるモードでも、加速そのものはじつに気持ちがよい。

レヴァンテとは異なる持ち味ハンドリングは、シャープすぎず、かといって、ダルなかんじはいっさいない。

マセラティには「レヴァンテ」というややボディが大きい(グレカーレは全長4860mmでレバンテ・トロフェオは5020mm)のSUVがある。

ラインナップでは、レヴァンテのやや下に位置するグレカーレであるものの、キャラクターはかなり違っている。

レヴァンテの足まわりの設定は、すこしソフトでラグジュアリー系の乗り心地を感じさせるのに対して、グレカーレはびしっと硬めだ。

硬めといっても、東京の市街地などで突き上げを感じる場面はなく、うまいセッティングに感心させられた。カーブが連続する山道も得意なクルマだ。

インテリアのデザインも、レヴァンテとは一線を画している。タイトに作っている点は共通だけれど、デジタライゼーションは大きく進んでいる。

たとえば、ギヤセレクターは、ダッシュボード中央部のプッシュボタン式だ。これはあいにくちょっと使いにくい。私が慣れなかったせいか(押し方が悪いせいか)反応が鈍いのだ。

とくに「ドライブ」と「リバース」を交互に操作しながら車庫入れをする場面では、すこし焦った。ただし、ほかのスイッチ類の操作性はまずまずで、不満はない。

とおりいっぺんのSUVでなく、マセラティが手がけるからには、ネットゥーノなど凝ったドライブトレインで、スポーティな志向のドライバーを満足させるモデルにしたい、という意向には拍手を送りたい。

このさき、BEVの「グレカーレ・フォルゴレ」も控えていて、ちょうどグレカーレは未来への分岐点にいるようなモデルといえる。

少なくとも、マセラティはポルシェでもないしメルセデス・ベンツでもない。わざわざ1395万円(ベースモデルのモデナは862万円)を払うのは、ドライビングを含めて特別な雰囲気を楽しみたいからだろう。

グレカーレ・トロフェオは、その願いに応えてくれるはずだ。ネットゥーノエンジンの将来について、たしかなことはわからないが、いちど体験する価値のあるものである。

文・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.) 編集・稲垣邦康(GQ)

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