スーパーカーは憧れではあるが日本の道路じゃ持て余す。というわけで、ここではスーパーカーに乗っている「気分だけ」味わえるクルマをご紹介!!
※本稿は2023年6月のものです
文/伊達軍曹、写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2023年7月10日号
性能はスーパーじゃないけど……300km/h出せる道なんてないから“気分だけ”スーパーカーがイイ!!
■精神統一を図ればこれもスーパーカーに見える!
光岡 オロチ(中古車相場:860万~1300万円)
「庶民派(?)スーパーカーに格安セカンドカーを加える」という手法にて、「一生に一度はスーパーカーに乗る!」という命題はおおむねクリアできると思っている。だがさまざまな事情や信条などにより、その手法を採用できない人、もしくは採用したくないという人もいらっしゃるだろう。
であるならば、次なるプランは「心頭滅却作戦」である。もうこれしかない。
ご存知のとおり、昔から「心頭滅却すれば火もまた涼し」という言葉がある。これは要するに「心の持ち方によって、いかなる苦痛も感じなくなる」ということを意味するフレーズだ。
で、心の持ち方によっては火すらも涼しく感じられるのであれば、心の持ち方次第ではトヨタのセラやマツダ(オートザム)AZ-1も“スーパーカー”に見えてくることは、ほぼ間違いない。
そもそも「ファッションスーパーカー」と自らを規定していたミツオカのオロチなどは、フェラーリF40並みのスペチアーレに見えるだろう。ぜひ心頭を滅却したうえで、オロチやセラなどの購入に臨みたい。
■輸入車のメンテ費用も想像するほど高くはない
ポルシェ 911カレラ(996型 中古車相場:250万~560万円)
この心頭滅却作戦は、国産車以上に「輸入車」において有効となるだろう。
例えば996型ポルシェ911カレラなどは、実質的にはスーパーカーではないのだが、「いちおう“あのポルシェ”である」ということは間違いなく、1970年代の930ターボともいちおう血はつながっている。そういった意味で、己の心頭をより滅却しやすいのである。
まぁ国産車と比べて多少値は張るし、故障の頻度も多少高いのは事実ではある。だがきちんと吟味した物件でさえあれば、中古輸入車を購入した経験がない人が脳内でイメージしているほどには壊れないし、正規ディーラー以外であれば、メンテナンス費用もバカ高いわけではない。
で、そんなこんなで100万円台の初代ポルシェボクスターに乗ったり、風吹裕矢気分で300万円台のロータス ヨーロッパに乗るのは、なかなかステキな行為だ。
人はそれをスーパーカーと呼ばないかもしれないが、他人の評価はどうでもいい。あなたがスーパーカーだと思えば、それはスーパーカーなのだ!(実際運転しても、かなりいいクルマですし!)
【番外コラム】ガツンとスポーティな造形のクルマに乗ろうじゃないか!
というわけで、数本の記事に分けて一生に一度はスーパーカーを所有できる可能性を検証してきた。
まぁ、ウン千万円もするようなスーパーカーの購入はさすがにいろいろと無理があるが、「準スーパーカー」あるいは「スーパーカーチックな何か」であれば、一般人であっても充分に射程範囲内であることがおわかりいただけたと思う。
それらに乗る乗らないはご自由だが、人として、クルマ好きとして生まれてきたからには、人生一度はガツンとスポーティなやつに乗ってみたいものである。この企画を機に、ぜひとも前向きに検討されることを願う!!
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