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クルマが”まったくの別物”に感じるほどの進化! マツダ「e SKYACTIV-X」とは?

掲載 更新 46
クルマが”まったくの別物”に感じるほどの進化! マツダ「e SKYACTIV-X」とは?

新たに付けられた「e」の意味とは?

マツダの次世代エンジンSKYACTIV-Xが大幅に改良された。2021年1月初旬に登場する「マツダ3」で搭載される予定だという。
それを受けて、マツダ美祢自動車試験場(山口県美祢市)で、試作車と現行車を乗り比べてみた。
車両の外観としては、車体の側面にSKYACTIV-Xロゴを新設、また車体後部のロゴがe SKYACTIV-Xに代わっている。
なにがどうして、SKYACTIV-Xの頭文字が「e」になったのか? 先に発表された、新型クロスオーバーSUV「MX-30」の場合、搭載するSKYACTIV-Gにがモーター駆動によるマイルドハイブリッド化したことで、e SKYACTIV-Gと呼ぶ。
一方、SKYACTIV-Xは、そもそもマイルドハイブリッドであり「なぜこのタイミングで
e SKYACTIV-Xなのか?」という疑問がユーザーや販売店から出るのは当然だろう。
これについては、マツダが掲げる2030年を目指す技術開発の長期ビジョン「サスティナブルZoom-Zoom宣言」を踏まえて、電動化戦略でSKYACTIV全体の「e化」を一本化させるという考え方だ。
では、今回のSKYACTIV-Xの「e化」はどういう内容で、その変化をドライバーはどのように感じることができるのか?
その舞台としてマツダが選んだのが、美祢自動車試験場だ。サーキット走行が主体ではなく、ワインディング路を含めて、コース上の各所にパイロンを置いて市街地や高速道路を想定した「実用性」を検証した。

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Xに対する決めつけがあった……

まず、現行車に乗った。
感想としては「SKYACTIV-Xなのだから、こういう感じなのは当然」という感じだ。
SKYACTIV-Xの特長は、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの燃料の考え方を融合した、SPCCI(火花点火制御圧縮着火)であることは言うまでもない。
この理論について、SKYACTIV技術の生みの親であり、現在はマツダのシニアイノベーションフェローを務める人見光夫氏から詳細な説明を受けてきた。
特に、2017年9月にドイツのマツダ開発拠点で行われた、SKYACTIV-X試作車の世界初披露の際、マツダのSKYACTIV-Xにかける熱い思いを、人見氏やマツダのエンジニア諸氏からうかがった。
見方を変えると、筆者としては「SKYACTIV-X搭載車の乗り味はこういうもの」という、決めつけや思い込みがあったように感じる。
なぜ、そう思うのか?
それは、今回の試乗で現行車から試作車に乗り換えた時に実感した。体感としてはクルマ全体が「まったくの別物」に感じるほど、e SKYACTIV-Xの進化は大きい。
マツダ3の担当主査である、谷本智弘氏は今回の進化について「自在感と瞬発力」という2つのキーワードを示した。一見すると抽象的だが、実車に乗ってみると、自在感も瞬発力も本当によく分かる。端的に、走っていてとても楽しかったし、運転が楽に感じた。

ソフトウエアによる大幅な実感の変化

今回、外部に対しては非公開となるトルクカーブを示す図がある。それによると、2500rpmまでのトルクの立ち上がり方が現行車と比べて大きい。
さらに、最大トルク発生回転数が現行車の3000rpm(224Nm)に比べて、4500rpm(240Nm)となり、全回転域においてトルクが厚い。回転数が伸びることで、パワーもトルクの伸びも気持ちよく感じることができる。
アクセルレスポンスがモーターとスーパーチャージャーとの連携を高めている。また、EGRを含めて、気筒内への供給空気量が増やすなど、エンジン全体として大幅にブラッシュアップされた。
さらに、オートマティックトランスミッションとの制御連携も緻密化され、様々な走行シーンで心地良いシフトダウンによる回転数の適正化を実感できた。結果的に、クルマ全体を操る愉しさが増えたと感じた。

今回の改良型ソフトウエア「SPIRIT #1.1」について、2021年1月のe SKYACTIV-X発売以降に、すでにSKYACTIV-X搭載車を所有するユーザーに対して無償アップグレードが検討されている。
マツダの電動化戦略、SKYACTIVの「e化」は、e SKYACTIV-Xで実感できるように、マツダらしい内燃機関に対する挑戦心が強く反映されている。

取材協力=マツダ https://www.mazda.co.jp/


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みんなのコメント

46件
  • 割合にして 5%ほどの進化。全く別物に感じるとしたらそれは完全に思い込み。
    2割くらいの差が無いと大抵の人間は気が付かないっていうしね。
  • 大幅なコストダウンの見込みがないならば高級車専用として徹底的にプレミアム感を追求する方がビジネス合理性があると思います。高級車なら感性レベルの違いでも他社と差別化できる技術は貴重です。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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