日本が生んだ軽トラックを賢く&楽しく使い倒せるアイテムをご紹介
最近は軽トラックをカスタマイズしている人が増えているが、他の軽自動車にはない軽トラならではのウリといえば、ズバリ「荷台」である。軽トラは乗用向けの軽自動車と比べると室内空間が狭く、快適装備や車内の収納スペースも少ない。その代わりに広々とした荷台が用意され、そこに荷物や仕事用の道具などをたっぷり積み込むことができる。普通のトラックと違ってボディ形状がコンパクトだけあって小回りが効き、狭い道でもキビキビ走れるのも強み。小さな働くクルマとして宅配業者から農家、大工まであらゆるお仕事に大活躍。
しかしカスタマイズの世界ではその荷台空間をさらに生かすことができる、実用性やファッション性を高めるパーツが多く出回っており、すでにそれらのパーツを上手に活用しているトレンドに敏感なオーナーも多い。
軽トラの使い勝手をもっと良くしたい、軽トラでアウトドアを楽しみたい、オリジナリティのある個性的なカスタム軽トラに仕上げたいと考えている人は、ここで紹介する荷台カスタマイズ例を参考にして欲しい。
【1】積載スペース増大で仕事にもキャンプにも使える
軽トラの荷台に仕事で使う道具や資材などを積んで現場へと向かう人にお勧めしたいアイテムが、エフクラスのハードカーゴキャリア。積載スペースを設けている軽トラだが、荷物をできるだけいっぱい積みたい人にとってはあおりから上の空間がもったいない。
スチール製の38φパイプを曲げて作られたハードカーゴキャリアは、上部にキャビン前方からあおりの後方まで伸びる長いキャリアを採用している。ここに脚立などの長尺物を置くことができ、その分軽トラの荷台により多くの荷物を積むことが可能。
仕事以外にも使うことができ、キャリアに合わせて専用設計で作られた別売の幌・ハードカーゴカバーを付ければちょっとしたテントに早変わり。例えばキャリアの上部には自転車を積んで、目的地に着いたら自転車で周囲を散策。戻ってきたら幌の中でひと休み……という使い方も楽しめる。
もう少し荷台の積載空間を増やしたい人には、後部のあおりを開くだけで荷台を簡易的に300ミリ後方に延長できるハードカーゴゲートも用意している。ハードカーゴキャリア上部だけでなく、荷台にも長尺物を積めるので非常に便利。使わない時はあおりを閉じるだけだから、純正復帰も容易だ。
【2】本場タイに対抗! 軽トラベースのジャパニーズトゥクトゥク
タイに行くと現地の観光地で必ず見かける、三輪自動車をアレンジした「トゥクトゥク」。観光客を乗せて目的地まで連れて行ってくれるタイのタクシーで、後部には2~3人座れるシートを設置し、その上には雨をしのげる大きな幌を付けているのが特徴。日本ではトゥクトゥクを輸入している業者も存在し、保安基準を満たしてナンバーを取得したトゥクトゥクで街中を走る人もいる。国内外を問わずファンが多い1台だ。
そのトゥクトゥクのビジュアルをオマージュしたというアイテムが、S2レーシングのトゥクトゥクルーフ。
車種に合わせて頑丈に作られた本体の上部には、トゥクトゥクに欠かせない幌を装着。本場のトゥクトゥクのように人を乗せて走ることはできないが、雰囲気は十分に楽しめる。このアイテムに合わせて外装を本物のトゥクトゥクっぽくギンギラギンに飾り付けたら、目立つこと間違いなし。オプションで3面をカバーする幌も販売しているため、仕事や遊びで使いたいならぜひ一緒に付けたいところ。
【3】左右開閉式で使い方は自由自在。ただの幌ではない!
フレームに布シートを被せた簡易的な軽トラ用幌キットは各メーカーから販売されているが、オートプロのスーパーホロカスタムはその使い勝手を大幅に向上させている点が人気を集めている。
補強済みで強度が高いスチール製のフレームに防水仕上げの幌が装着されているが、注目は左右開閉式ということ。どこからでも荷物にアクセスすることができ、納品時の積み降ろしに重宝する。全高にも余裕ができるため、より多くの荷物を雨に濡らすことなく運べるのも便利。
またスーパーホロカスタムは仕事の用途だけでなく、遊びに使えるのもポイント。雨対策は万全なのでキャンプの時はテント代わりになり、オプションのタープテントを設置すれば雨をしのぎながらキャンプを楽しめる。釣り好きの人なら片側の幌を持ち上げて荷台に腰掛け、まったりとフィッシングというのも面白い。幌は人気のカモフラージュ柄もラインナップされていて、軽トラをオシャレに乗りたいという人にも最適な逸品だ。
【4】快適なポップアップ式軽キャンパーで日本一周の旅をしよう
維持費が安くて誰でも運転がしやすいことから、軽自動車をキャンピング仕様に改造した「軽キャンパー」も注目を集めている。エブリイなどの1BOXをベースとした車両も多いが、キャビンの後方や上部の空間も居住スペースのひとつとして活用できる軽トラをベースとしたキャンピングカーが人気。
キャンピングカーの老舗、ミスティックは軽トラを快適なキャンピング仕様に作り込んだ『ミニポップシリーズ』を展開。ルーフをポップアップ式としたキャンパーを荷台に設置し、目的地に着いたらルーフを上に持ち上げれば広々とした居住スペースの出来上がり。内部はゆったりくつろげるシートやテーブルを装備し、ポップアップしたルーフ上部には足を伸ばして横になれるベッドを用意。小さな軽トラでも快適に車中泊できる。
ラインアップはキャンパーを脱着式とすることでノーマルの軽トラに戻せるミニポップ、キャビンの背面を貫通させてキャンパー内へのアクセスを容易としたミニポップビーの2種類。それぞれ豊富なオプションパーツを取り入れて自分好みにカスタマイズ可能なので、コロナウイルスが収束したらクルマで旅したいと考えている人は要チェック。
【5】立体的なデザインを加えた、ドレスアップ効果も高いトノカバー
軽トラの荷台全体に被せて荷物を雨風などから守る幌が出回っているが、その上を行くのがFRPなどで作られたトノカバー。一般的な幌と比べると少々値は張るが、荷物の保護性能が高くファッション性にも優れているため、アメリカンピックアップトラックにも採用されている人気のアイテム。
軽トラのカスタマイズパーツを開発する翔プロデュースは、そのトノカバーにオリジナリティのあるデザインを加えた3D荷台FRPカバーを販売している。ダクト風の落とし込みを加えており、カバーを閉じた状態だとスーパーカーを連想させるスマートなスタイリングに大変身。細部を色分けして自分らしさを主張するのも面白い。
もちろん実用性も申し分なく、簡単に開閉できるダンパーを採用し、鍵も付いているため防犯対策もバッチリ。軽トラをエアロパーツで武装するカスタマイズも個性を求めるオーナーを中心に大ヒットしているが、さらにトノカバーを追加してオシャレさと実用性の向上を手に入れよう。
【6】ダイハツが本気を出した軽トラカスタム! 気分アゲアゲ(!?)の走るDJブース
最後は番外編として、自動車メーカーが考えた軽トラの荷台カスタマイズテクニックをご紹介。今年1月に開催された東京オートサロン2020会場でダイハツブースが出展したハイゼットトラックは、何と荷台にDJブースを設置。その名も「ハイゼットトラックDJ ver.」。
左側面にはパワフルなサウンドを放つ大小のスピーカーを仕込み、右側面は大画面の液晶パネルを設置して臨場感のある映像を表示できる。もちろんターンテーブルも完備しているので、DJブースとしての実用性はクラブハウスそのもの。DJブースと液晶パネルは格納できるため、使わない時は格納すればスムーズに移動できる。野外ライブでも活躍することは間違いないだろう。
自動車メーカーが作ったとは思えない大胆なカスタマイズカー。現時点では限りなくゼロに近いかもしれないけれど、市販化されたら面白そうだ。
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みんなのコメント
その荷台に積むのは、オーナーの夢だ。
勿論大きければ沢山積めるが、小さくても小さいなりに工夫するのがまた面白い。
以下省略