異次元の速さでバルセロナでの初ポールポジションを獲得したマックス・フェルスタッペン(レッドブル)を別にすれば、F1第8戦スペインGP予選はかなり予想外の結果となった。
雨に翻弄されたとはいえ、セルジオ・ペレス(レッドブル)、ジョージ・ラッセル(メルセデス)、そして去年のポールシッターだったシャルル・ルクレール(フェラーリ)が次々にQ1落ち。そんななか、ランド・ノリス(マクラーレン)が今季自己ベストの3番グリッドをもぎ取ってみせた。
フェルスタッペンが今季4度目のPP。サインツが母国でフロントロウに並ぶ【予選レポート/F1第8戦】
今季のノリスはここまで、厳しい序盤戦を戦ってきた。6戦中、Q3進出はわずか3回。サウジアラビアとマイアミではQ1落ちを喫している。レースでも6位入賞が最高で、デビュー年2019年以来のひどい成績だ。その原因は去年から続く、マクラーレンのマシンの劣悪なハンドリングだった。
特に路面グリップが低いコンディションでその傾向が顕著で、ここまで市街地コースが続いたことも低迷に大きく影響したと言える。それでも小刻みなアップデートで欠点は徐々に解消されつつあり、MCL60にとって最も苦手なはずの前戦モナコでQ3進出。レースでも9位に入った。とはいえ上位勢、特に去年選手権4位を争ったアルピーヌとの戦闘力の差は明らかだった。
今週末のスペインGPは高速コーナーの連続するレイアウトが、マクラーレンのマシン特性に合っているはずだった。ところが初日の2回のフリー走行は「開幕戦に次ぐ、今季最悪のフリー走行」と本人が言うほどで、11、14番手が精一杯。チームメイトのオスカー・ピアストリも17、12番手だったことからだった「Q1突破は無理だろう」と、思っていたという。
ところが予選が始まると、別人のような速さを見せた。ターン5やターン10など、肉眼ではほとんど確認できないウェット路面の罠が待ち構える状況で、Q1、Q2は2番手、そしてQ3はカルロス・サインツ(フェラーリ)にわずか100分の6秒差で3番グリッドを獲得したのだ。
今週末のマクラーレンは、アップデートはしていない。「そう、マシンは何も変わってない。セッティングの方向性を変えただけだ」と、ノリスは言う。
まるでポールでも獲得したかのようなガレージ内の喜びようを見るだけでも、いかに予想外の結果だったかがわかる。マクラーレンの最大の問題は、「なぜ遅いのか」、「なぜ突然速くなるのか」を理解しきれていないところにあると言える。
ここ数年のマクラーレンの低迷は、ドイツ・ケルンのトヨタの風洞施設を借りるなど、空力開発に大きなハンデを負っていたことも要因だった。しかしこの夏には自前の最新風洞が完成し、イギリスGPには「スペックB」と呼んでいいほどの大型アップデートが投入される予定だ。
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