欲しいクルマの見積をとったら想定外の金額で、泣く泣く諦めた……なんて経験したこともあるひとも少なからずいるハズ。そう、クルマには車体以外に登録費用など必要な経費が相当数あるのだ。
そこで今回はトヨタアルファードのベースグレード「X」を例に、総額いくら必要なのか? を徹底検証!! 加えて、予算が合わなかった際など、もしもの時に頼りになるディーラーの使い方を伝授! これかなり参考になります。
一番安いアルファードは約420万円も必要!! 絶対に必要な経費とディーラーの活用法を伝授
文:佐々木 亘/トヨタ・ベストカーWEB編集部
■アルファードのベースグレードは総額約420万円必要! 車体以外の金額とは!?
春になり、入学・就職など新生活がスタートする時期となった。自動車免許の取得も活発になるこの時期に、クルマの購入を考える人は多いのではないだろうか。
そこで、クルマ購入の「イロハ」をお伝えしていく。購入時の価格や諸費用、様々な買い方、商品の仕様などを紹介しながら、困った時に頼りになる場所など、クルマ初心者でも購入に困らない方法を伝授する。
私たちの身の回りにあるものの多くには、購入時の「金額」が設定されている。パソコンやスマートフォン、鉛筆からジャガイモに至るまで、売り手が設定した金額(定価)を支払えば、購入・使用することができるだろう。例えば、メーカー小売り希望価格20万円のパソコンは、消費税込みで22万円を用意すれば手に入るのだ。
しかし、クルマは少々具合が違う。ここでは実例として、トヨタのアルファード購入時に、最低限必要なお金を考えていく。
アルファードのベースグレード「X(8人乗り)」は、車両本体価格359万7000円となる。ちなみにボディカラーはブラック、内装色はファブリックブラックとする。最低限必要なオプションを揃えると、30万1,730円だ。
アルファードのベースグレード「X(8人乗り)」。車両本体価格359万7000円
内容としては以下の通りである。
フロアマットセット(ラグジュアリータイプ、エントランスマット無し):80,630円
・T-Connectナビキット:114,620円
・CD・DVDデッキ:43,560円
・ETC2.0ユニットボイスタイプ:35,310円
・カメラ一体型ドライブレコーダー:27,610円
税金や手数料といった諸費用の合計は28万9,210円(5月登録の場合)となり、支払い総額は418万7,940円だ。
パソコン等と同じ感覚でいけば、車両本体価格の3,597,000円が用意できれば購入できるものと考えてしまうが、実際には4,187,940円が必要となる。この差はなぜ生まれるのだろうか。
■車体だけではほぼスッピン!! 必要な装備と諸費用が必要だった
クルマは買っただけでは使用することができない。国や地方自治体へ「登録」や「届出」といった手続きを経て、ナンバープレートを取得しなければならないのだ。そのために、税金を払う、車庫証明を取る、保険料を払うといった支出が発生する。
そして、スッピン状態のクルマでも乗れないことは無いが、この状態は、皆さんが考えるクルマの状態とは少々違うだろう。オーディオやナビはスッピン状態ではついていないのだ。最低限必要の下地を整えるために、オプションの購入も必須となる。
こうした金額が加わって、418万円という数字が算出されるのだ。クルマの購入においては普通の事だが、一般的な購入とは違う部分も多い。是非覚えておいてもらいたい。
■残価設定が大流行だが……クルマの買い方は大きく3種類!!
メーカーから出荷された新品状態の新車だけがクルマではない。前オーナーがいる中古車も販売される。中にはナンバープレートだけを取り付けて、使用はされていない登録済み未使用車と呼ばれる、新車と中古車の中間のようなクルマもあるのだ。
買い方についても選択肢は多い。先ほど説明した現金払いの他に、ローン、リースなどが代表的なところだろう。ローンにも、毎月均等にクルマの代金を払いきる通常ローンの他に、数年後の車両査定額を見越してその金額を数年間据え置きする残価設定型ローン、1か月目と3年後(36か月後)の2回に支払いを分ける変則型の残価設定ローンなど、種類が多い。
近年、車両購入は複雑化の一途を辿っている。一つ一つ調べてもいいが、これらを一手に解決する方法があるのだ。
■困ったらディーラーへ! 中古などほかの選択肢も提案してくれるのだ
これまでに挙げてきた「わからないこと」「不安なこと」を解決してくれるのがディーラーである。
新車しか取り扱っていないイメージがあるかもしれないが、しっかりと中古車も扱う(在庫があれば他メーカーのクルマも売っている)し、その中古車は正規ディーラーのお墨付きがついた認定中古車だから、状態も間違いない。
中古車については、専売するお店も多数ある。しかし、特に初めてのクルマ選びでは、筆者はディーラーで取り扱う「認定中古車」をお勧めしたい。専売店に比べると価格は高めだが、様々なコンディションがあり目利きが必要となる中古車で、一定水準以上の品質を確保しているのは、購入時の安心につながる。
さらに、保証体系も厚く、購入後のメンテナンスも正規ディーラーで受けることができるので、車両維持の面でも不安は少ない。定期メンテナンスを必要とするクルマだからこそ、安心のアフターフォローを受けられるお店で買いたいところだ。
先に挙げた「買い方」についても、ディーラーであれば様々な方法から選ぶことができる。知識の豊富な営業マンが、親身になって話を聞いてくれるだろう。
選択・購入・維持には、一定の経験が必要となる「クルマ」だからこそ、不慣れなうちは、知識と経験が豊富な専門家を頼りたい。
近年、ディーラー営業マンは、営業ではなく提案を行うことが主な仕事となっている。ガツガツした「買え買え営業」も少なくなっているので、営業が苦手な方も安心してディーラーを利用して欲しい。
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みんなのコメント
給料相応の車にすればよかった
あと3年我慢だな。