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ダイハツ新型「ムーヴキャンバス」は“かわいい”がさらに進化! 待望のターボ追加で走りはどう変わった?

掲載 更新 19
ダイハツ新型「ムーヴキャンバス」は“かわいい”がさらに進化! 待望のターボ追加で走りはどう変わった?

■新ジャンルを生み出した「ムーヴキャンバス」が刷新!

 ダイハツ「ムーヴキャンバス」は、「ムーヴ」より2.5cm高く、「タント」より10cm低い全高を持つ両側スライドドア車という、それまでにないパッケージで2016年に初代が登場しました。

【画像】ニッコリ笑顔がキュート! キャンパー風カスタムもイケてる新型「ムーヴキャンバス」の写真を見る(44枚)

 デザインは熟年層には懐かしさを感じさせ、若年層には新鮮さと親しみを感じさせる、ちょっとレトロでキュートな造形とカラーリングを採用し、多くの女性たちの心をつかんで大ヒットとなった軽自動車です。

 当初、ダイハツは「母娘でシェアする」という使い方を提案し、結果としてユーザーの約90%を女性が占めていることからも、その狙いは的中したといえます。

 加えて、母と娘だけでなく父と娘、母と息子でシェアするというスタイルも定着し、子育てファミリーのクルマという印象が強かったスライドドア車に、自由なライフスタイルを楽しむシングル世代、子離れ層、愛犬家といった新たなマーケットを生み出しました。

 多くのユーザーに支持されたことで、男性からはデザインが「かわいすぎる」という声や、山間部に住むユーザーからは「ターボが欲しい」など、さまざまな要望が届くようになったといいます。

 また、若年層の価値観も変化のスピードがはやく、初代が登場したころとは「かわいい」の好みも変化。

 さらに、「スマホネイティブ世代」が免許を取得する年齢に達してきたことや、コロナ禍で車内を自分の部屋のように使う機会が増えたことなど、カーライフそのものの変化にも着目して、反映させたのが新型ムーヴキャンバスです。

 大きな特徴は、キャラクターの異なるふたつのデザインが登場したことや待望のターボエンジンが加わったこと、2019年登場の新型タントから展開されているDNGA(ダイハツ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)が展開され、基本性能が刷新されたこと。

 そして、使い勝手の特徴である「置きラクボックス」などもさらに進化したということで、さっそく実車でチェックしてみました。

 まずデザインは、最近の若年層が求めるという「シンプルでスッキリとしたかわいさ」を具現化した、これまでのムーヴキャンバスの正常進化となる「ストライプス」。にっこりとしたスマイルフェイスはそのままに、やや直線基調のラインで磨かれた表情は等身大の飾らない感じに好感が持てます。

 ツートーンカラーもトレンドを押さえつつフレッシュな若さがまぶしくて、もし自分に息子がいたら、彼女として紹介されたい理想のかわいさといった印象です。

 もうひとつは、大人な価値観や持論を表現できるクルマという想いが込められたという、シックで落ち着いた雰囲気をまとう「セオリー」です。

 大人っぽいモノトーンカラーで、控えめなメッキ加飾がアクセントとなっていて、こちらは息子のお嫁さんに来てほしいタイプの上品なかわいさが印象的。

 それぞれに専用カラーを用意するなど、まったく異なる世界観となっているので、これまでムーヴキャンバスにピンときていなかった人たちにも刺さりそうな予感です。

 とくに、メーカーオプションとディーラーオプションをセットにした、3つの「アナザースタイルパッケージ」は一見の価値あり。

 ガーリーな世界が好きな人なら、白やシルバーをアクセントとしたパーツを散りばめ、かわいらしさを表現した外観と、ナチュラルなウッド調のインテリアが癒し空間を創り出す、ストライプスの「リラックススタイル」。

 フォーマルな場所にも気後れせずに乗っていきたい人には、フロントとサイドのシルバーメッキや、メッキ調のインパネモールで上質感を表現した、セオリーの「エレガントスタイル」。

 そして、試乗会場ではルーフキャリアが装着されて思わずギャップ萌えしてしまったのが、ブラックを基調としたガーニッシュやエンブレムで、クラフト感や渋さを表現したセオリーの「ビタースタイル」。ダークブラウンの内装パーツも、初代とは違ったビターな世界観を演出していました。

 インテリアの見どころは、まず新開発されたフルファブリックシート。ふかふかの座り心地の良さもさることながら、毎日使うなかで汚れが目立ちにくい杢(もく)感にこだわったという、生地の柄もセンス抜群。

 インパネは、まるで広いお部屋にテレビとテーブルが置かれているような、シンプルでおしゃれな雰囲気。フラットなスペースを広くとってあるので、テイクアウトしてランチやカフェタイムを楽しんだり、スマホをつなげて好きな音楽をかけたり、車内で過ごす時間が長い人にも使いやすくなっています。

 そんなときにうれしい、軽自動車初の保温機能付きカップホルダー「ホッとカップホルダー」は、スイッチを押すと底が熱くなり、飲み物を約42度にキープしてくれます。

※ ※ ※

 初代でも好評だった、後席の座面下が引き出し式の大きな収納ボックスとして使える「置きラクボックス」は、隠したいものの収納に便利な「ケースモード」から、倒したくない荷物を固定するのに便利な「バスケットモード」に片手で簡単に変えられるように進化。

 耐荷重3kgのフックもあり、「わざわざバックゲートまで行かずに、サッとスライドドアを開けて荷物をしまう」という、ムーヴキャンバス特有の使い方をさらに便利にしているのが特徴です。

 もちろん、後席は左右独立して240mmの前後スライドが可能で、それぞれリクライニング&前倒しもOK。

 ラゲッジスペースには床下のアンダーボックスがあり、長傘や洗車道具などたまに使うものを収納しておいたり、背の高い荷物を積んだりする時にも使いやすそうです。

■新設定されたターボ車の走りはどう?

 試乗はまず、自然吸気エンジンモデルから。大人3人が乗って発進したというのに、驚きの軽やかさとスムーズさに、さすがはDNGAとのっけから感心してしまいました。

 軽量高剛性プラットフォームの採用により、強度を高めながら約50kgの車体軽量化を実現するとともに、サスペンションチューニングなどで乗り心地と操縦安定性をバランスさせたとのこと。

 直進安定性が高まり、4輪がしっかり接地している安心感がありつつ、流れの速い一般道でもまったく出遅れることなく、思い通りの加速が得られる気持ち良さもあります。

 また今回、従来のユーザーからヒアリングした際の不満や悩みにも対応したということで、車速に応じたステアリング操舵力を付加したり、交差点を曲がった直後のハンドルの戻り速度をはやめ、もたつきのないステアリングフィールに改善したといいます。

 確かに、以前はもう少しステアリングの反応が頼りなく感じた記憶があり、ヘアピンカーブなどでもステアリングがはやめに真っ直ぐになるので、その分はやく再加速に移れるように感じました。

 俊敏とまではいきませんが、運転しやすさ、安心感がアップしたといえます。エンジン制御を改良したことで、燃費(WLTCモード)も従来型より約10%向上した22.9km/L(2WD)を達成しているのもうれしいところです。

 続いて、新たに搭載されたターボエンジンモデルに試乗。トランスミッションは低速からしっかりとトルクを引き出せるD-CVTが採用されていて、アクセルを踏んだ瞬間からグイグイとパワフルな加速フィールに驚きます。

 自然吸気エンジンモデルではちょっと騒がしい音が気になった坂道でも、スーッと余裕。タイヤを含め、足まわりのチューニングは自然吸気エンジンと同じということで、剛性感など乗り味にはほとんど違いがないものの、ステアリングにあるパワースイッチを押せばさらに爆発的な加速が得られ、合流や追い越しもラク。

 のんびりと走りたい人には速すぎると感じるくらいで、これなら山間部や流れの速い郊外路でもストレスなく走れるようになると感じました。

 そのままターボモデルで高速道路に入ってみたところ、強風だったせいか風切り音が大きく、ボディももう少しドッシリとした剛性感が欲しいと感じましたが、加速性能としては十分すぎる力強さ。

 追い越し加速もスムーズに得られ、そのわりには乗り心地がマイルドなところがムーヴキャンバスならではです。

 先進の安全運転支援技術「スマートアシスト」には全車速追従機能付きACC(アダプティブクルーズコントロール)が加わったので、作動させてみたところブレーキングなどの制御もなかなかのお手前。これがあれば、長距離走行での安心感もアップするのではないでしょうか。

 また、メンテナンス通知やドアロック忘れなどを通知する「うっかりアシスト」といった、クルマのある暮らしの安心をアップする「ダイハツコネクト」も最新にアップデート。「運転見守り機能」など、ドライバーとその家族にうれしい機能が充実しています。

※ ※ ※

 新型ムーヴキャンバスは、かわいいと大人っぽい、のんびりとパワフル、といった選択肢が従来型より倍増しており、そのどれもがDNGAによる高い基本性能と、時代に合わせた使い勝手の良さ、心地良い室内空間を備えています。

 それだけに、初代のように母と娘でシェアしようとすると、どれにするかで意見が割れてモメそうな予感がするのだけが心配ですが、父と息子、シングル男性など、まちがいなく新たなユーザー層にも響く魅力的な一台になっていると思います。

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