2年に一度、クルマ好き・新しいモノ好きを焚きつける『東京モーターショー』。
2019年は46回目の開催となり、10月24日(木)~11月4日(月)までの12日間(!)にわたってお台場エリアを盛り上げます。“OPEN FUTURE”というテーマを引っさげて、未来のモビリティが数多くお披露目された今回の東京モーターショー。
教習コースがおどろきの光景に様変わり!第23回『クラシックカーフェスティバルinところざわ』
筆者はプレスデーである23日(水)に会場へ潜入してまいりましたので、その様子をお伝えします。…とその前に、今回プレスデー初体験でしたので、リポートというよりも珍道中気味になっていることを、あらかじめご了承くださいませ(笑)。
コンセプト・ニューモデルが揃うメーカーブース
まずは正攻法で展示車両の紹介から。
相次ぐ海外ブランドの不参加が報じられたのはみなさまご存じの通り。そんななかでも、ここ東京の地で我々を出迎えてくれたメーカーさんたちのブースには、ほどよく未来を感じさせてくれる『モーターショらしさ』が健在です。
メルセデス・ベンツ&スマート
輸入車の中でもっとも広いブースを構えていたメルセデス・ベンツ。アジアプレミアとなったEV車であるVISION EQSとスマートブランドのEQ fortwo、ミニバン人気の日本市場で大きく支持が得られそうな新型V-classあたりが注目車両といったところでしょうか。
アルピナ
BMWはいなくなってしまったけれど、アルピナブースは健在です!今年で日本上陸40周年という節目を迎えたアルピナ、ワールドプレミアを含む全4台の新型車をお披露目。
マイクロスクータージャパン
小型モビリティの中で特におもしろいと思ったのが、マイクロリノー。一目見た瞬間イセッタだと思いましたが、それもそのはず。実際にそこからインスピレーションを得て開発されたとのこと。早ければ2021年には日本でも販売が開始されるそうで、価格は本国スイスでCHF13,500~ですから、標準的な軽自動車くらい(約150万円)になるのではないかと予想。実際に筆者がシュミレーターで塗装やオプションなどを盛り込んだところ、CHF18,100(約200万円)になりました。
レクサス
『五感の刺激』を謳うレクサスでは、まさにその言葉通り一工夫されたブースづくりがなされていました。最新鋭のEVコンセプトはもちろんのこと、名車LFAまでもが登場した『Lexus Sense theatre』は心躍る空間!LFAってやっぱり特別な存在ですから、生産終了車後でもこうして扱ってくれるのは嬉しい限りです。
その他
個別ではご紹介できなかったブースにも、歴史や未来を感じられるポイントが随所にありました。環境省が創ったクルマからフォーミュラカーまで、珍道中の様子をご覧ください。
目玉はコレ?やっぱりスーパーカーはワクワクする!!
モーターショーであるからには、当然花形はコンセプトカーやニューモデル。とはいえ輸入車好きにしてみれば、今年はちょっぴり物足りなさを感じてしまう面もあるでしょう。そこで目の保養に一躍買ったのが、日本スーパーカー協会ブースと、有明・青海両会場を繋ぐOPEN ROAD。来年1月に開催予定の東京オートサロンも、協力団体として特別出展しておりました。実際に「ここが一番楽しかった!」という来場者さんの声も。
■日本スーパーカー協会
“TOKYO SUPERCAR DAY 2019”として初めて東京モーターショーに舞い込んだ日本スーパーカー協会。インポーターやケミカル系ブランドをはじめ多数の企業の協賛のもと、新旧幅広いラインナップで見る人を圧倒させておりました!
■OPEN ROAD
今回東京オリンピックの準備で一部会場が使えないということから、いつもの有明だけでなく青海にも会場を設けたわけですが、その間を繋ぐ遊歩道が“OPEN ROAD”として車両展示の場になりました!1駅分の距離なのでシャトルバスの運行もありましたが、クルマに気を取られていると案外歩けてしまうものですね。
■東京オートサロン2020
“ちょっとだけオートサロン”のテーマで、今回モーターショー初出展となる東京オートサロン。来年1月に行われる同イベントの様子を“ちょっとだけ”垣間見れるその一角から、スペシャルな輸入車をピックアップ。来年1月への期待が高まることうけあいです!
こどもたちにもOPEN FUTURE!
展示車両の紹介からは少し趣向がずれますが、自動車関連玩具にも着目してみましょう。こども向けだと思って侮ることなかれ!大人も楽しめる…むしろトミカの列は、大人の方が喜んでいるのではないでしょうか(笑)。メカっぽい男の子向けだけでなく、可愛いキャラクターで女の子にもクルマの魅力をお届けする、そんな夢いっぱいの空間が広がっておりました。おもちゃをきっかけに、クルマに興味を示してくれるお子様たちが増えたら素敵ですね!自動車産業のお仕事を体験できるキッザニアとのコラボブース(予約制)は、特に最後の三連休時は大盛況となる予感。
あっという間に閉館時間…
プレスとしては初参戦となった東京モーターショー。広い会場に撮れ高確保…まさに大海原への処女航海気分でありました。結果的に、見て回ることができた数は、プライベート参加時とさほど変わりなく終わったかもしれません。
ビジネスの場でもあるプレスデーは、来場者はスーツに身を包んだ方ばかり。実際に筆者も、丸の内OLよろしくスーツにヒールで場内を闊歩したわけですが、なんとスマホの万歩計アプリは25,000歩越え…!!それだけ歩いたにも関わらず、1日ですべてを回りきるにはとても時間が足りません。とりわけ今回は展示場所がゆりかもめ2駅分に分かれていた、というのも取材難易度を上げた要素のひとつと思われます。
いつもながら、自由に見て回り、好きに執筆してOKとのお達しをいただいた筆者。あらかたどこを最優先におさえるかマップに丸をつけ、極力計画的に…そう心に決めてはいました。しかしいざ歩き始めてみると、事前情報やパンフレットでは知りえなかった未知との邂逅が数多く、予定以上に1つのブースに長居しすぎてしまうなど、なかなか想定通りとはいかず…。ゆえに、今回はややズレたセンスで抑えどころを選別してしまったかもしれませんが、個人的には『東京モーターショー2019』、膝栗毛としていい想い出になりました!
輸入車メディアにとってはちょっと寂しくもあった今回の出展リスト。現在ではプロモーション手段も多岐に渡り、SNSで個々の興味に合わせたCMを流すなど、購買層となりえる人たちへ直にアプローチする方が有効だという判断もあるのでしょう。
しかし、長きにわたってクルマ好きの人々へ“夢”を与えてきた一大イベントであることは、ゆるぎのない事実。
ネットで情報を得られることは非常に便利ではありますが、さまざまなクルマの“実物”を1つの会場でまとめて見られるということは、文字や画像から得る情報とはまた違う刺激があるはずです。今回こども向けにキッザニアコラボがあったように、購買層である大人をもが参加できる、体験型のメーカーブースが増えていったらおもしろいかなと感じました。トヨタブースがそのいい例ですね。
また2年後、東京オリンピック後の市場がどう移り変わっていくのかも踏まえ、新たなスタイルのモーターショーがおこなわれることに期待しましょう。願わくば、海外メーカーがもうちょっと東京会場に戻ってきてくれますように!
第46回東京モーターショー2019 開催概要
名称:第46回東京モーターショー2019 [The 46th Tokyo Motor Show 2019]
主催:一般社団法人 日本自動車工業会(JAMA)
会期:2019年10月24日(木)~11月4日(月・祝)
会場:東京ビッグサイト青海・西/南展示棟、MEGA WEB、シンボルプロムナード公園、TFTビル横駐車場など
入場料:一般 2,000円(前売1,800円、日曜・祝日除く16:00以降(当日会場売)1,000円)
*高校生以下無料 障がい者手帳をお持ちの方(要手帳提示)、本人及び付添者1名(車いす利用者の場合2名まで)無料
URL:https://www.tokyo-motorshow.com/
[ライター・カメラ/細谷 明日葉]
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