世界のGT-R乗りと交流するドイツ人写真家が撮影
自らもGT-Rオーナーである、ドイツ人写真家のアレキサンダー・キューレテム氏。GT-R好きが高じて、ついには世界各国を巡りGT-Rオーナーたちをファインダーに収めた。写真集「GT-R THE JOURNEY」に登場するオーストラリアのR32乗り、サイモン・コーダフ氏もGT-Rに魅せられたひとりなのである。
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初出:GT-Rマガジン159号
日本在住時に手に入れたR32をオーストラリアへ
もともと写真家のキューレテム氏が乗っていたR32は、彼が英語教師として日本に滞在時、国内で入手したGT-Rだ。彼のオーストラリアへの帰国時に一緒に持ち帰ったというヒストリーがある。その後、家族と共にドイツへの移住が決まったため、キューレテム氏が仕方なく手放した一台。
今ではドイツにGT-Rを輸入するオーナーは決して多くはないとはいえ、確実に存在する。だが、キューレテム氏が引っ越した当時、GT-Rのドイツへの輸入はまだ現実的ではなかった。日本に渡り、自らの目で選び、ショップへ足を運び、気に入って入手したR32。日本でもオーストラリアでも大事に扱い、手を掛けてきた愛車だ。買ってくれるのであれば誰でもイイというワケにいかないことは、クルマ好きであればよくわかるだろう。
そこで選ばれたのが今回紹介するコーダフ氏だった。キューレテム氏と付き合いも長く、彼の日本滞在時には日本を訪れ、一緒に旅行をしたこともあるほどの友人。もちろん大のGT-Rファンだったことは愛車を譲る上での大きな理由となった。
大切なR32を託された親友が今も乗り続ける
そもそも、コーダフ氏がGT-Rオーナーとなるきっかけを作ったのはキューレテム氏。彼が免許を取り、R32スカイライン(オーストラリアで正規に販売されていたRB20DET搭載のGTS-t)に乗っていたときに、同乗する機会があったのがきっかけである。その直後、コーダフ氏もGTS-tを購入。すでにそのころからGT-Rが気になり出していたという。
「地元で開催されていたカーショーにGT-Rが何台かいたんだ。見るたびに欲しくなっていったよ。初めてGT-Rに乗ったのは日本で生活していたアレックス(キューレテム氏)に会うために日本に行ったときのこと。彼のR32、つまりまさに今自分が乗ってるGT-Rに乗らせてもらったんだ。それが人生初のGT-R体験だよ」
キューレテム氏が日本にいたのは2006~2007年ごろのこと。滋賀県に住んでいた彼を訪ね、日本滞在中に一緒にドライブをした思い出は今でも忘れられないそうだ。
「このGT-Rはボクらふたりにとって、とにかく特別な存在なんだ。だからアレックスからの入手に迷いはなかった。銀行口座はスッカラカンになったけれど、後悔はしなかった。そのころに乗っていたGTS-tと内装は似ているんだけど、運転するとまったく違うクルマだったことを思い出すよ。ドライビングのフィードバックが圧倒的に豊富だよね。運転がさらに楽しくなった!」
ゴジラと呼ばれた90年代の活躍は今なお鮮明
購入してからは仲の良い友だちと一緒にワインディングを楽しんだり、GT-Rだけのイベントにもなるべく参加。そういった集まりはやはり、GT-R好きが交流を深めるいいチャンスとのこと。
「オーストラリアでもGT-Rは本当に高くなったよ。自分が忙しくなってしまったせいもあって、最近は月に2回くらい、週末に乗る程度なんだけど、信号で止まるたびに誰かが話しかけてくるんだ。オーストラリアでの90年代の活躍を知っていた人はまだまだいるから、リスペクトされ続けているんだと思う。希少性の高いクルマだということもみんな知っているよ」
今後の予定は、チューニングというよりも現状のキープを優先させる。そのためにエンジンベイ以外のボディの塗装をいったんすべて剥がし、モールやエンブレム類などを新しくしてリペイント。さらにワークのエモーションT7Rも装着したという。ほかのオーナー同様、Rへの思いを語ると留まるトコロを知らないといった感じだ。愛車との思い出は数え切れないほどある。
「やっぱり一番の思い出は日本で最初に乗ったときの感動かな。アレックスと一緒に日本をドライブしたときがまさに、自分の夢が叶った瞬間だったからね。そのGT-Rに今こうして乗っているなんて、信じられないよ。ガレージで見るたびに、思わずニヤけてしまうのも仕方ないと思ってる。GT-Rが作ってくれたつながりには本当に感謝しているよ!」
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みんなのコメント
R32、R33,34等をさらにこちらでバリバリに改造して走る輩が多い。
ワイルドスピードじゃないけど、夜ブリッピングすると、エグゾーストからポポッと生ガスで炎飛ばしたり、すごいわ。
話しかけられることはあるな