この記事をまとめると
■アメリカ・コロラド州でパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムが開催されている
レーシングドライバーでも操れない! 運転が難しすぎる市販車3選
■パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムは100年以上の歴史を誇っている
■2012年以来、全面舗装路での争いとなり、参戦車両が大きく変わった
アメリカでインディ500に次ぐ歴史を持つレース
パイクスピークをご存じだろうか?
アメリカのコロラド州コロラドスプリングスからクルマで約1時間。ロッキー山脈の中にある山頂のことだ。その山頂まで続く道を使った、タイムトライアルレース。それが、パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムである。
歴史はとても古く、1916年が初開催。アメリカでは、インディアナポリス500マイルレースに次ぐ2番目に古いレースと言われているのだが、アメリカ国内を含めて日本でも知名度はあまり高くないというのが実状だ。
筆者は1980年代からパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムを現地取材し、また1990年代にはNHK衛星第一放送(BS1)の番組用として車載カメラを積んだプロダクションカーで実際に同イベントに参加している。
スタート地点でも標高が2800mもあり、頂上は標高4300mと富士山より高い。この道は普段、一般にも開放されているので、山頂までレンタカーなどで登っていくことができるが、頂上では酸欠状態になる人も少なくない。
1990年代当時は、この山はアメリカの有名レースファミリーであるアンサー家が所有しているといわれており、ともにインディ500優勝経験のあるボビー・アンサーとアル・アンサーも同ヒルクライムに挑戦している。また、彼らの親類縁者もさまざまなレースカーで参戦してきたという歴史がある。
2012年以降は参戦車両が大きく変わった
山岳レースであるため、コースはダート路面だったが、80年代から90年代にかけて、アスファルト舗装が増えていった。さらに、環境団体などから自動車が走行することで土ぼこりが立つことが森林などに悪影響を与えるとの反対運動が盛んになり、さらに段階的に舗装が進み、いまでは山頂まで完全に舗装路面のみとなった。
そのため、参戦するクルマの種類もここ数年でだいぶ変わった。
以前は、ラリー仕様車や、日本でいうダートラ仕様車、またアメリカではショートダートオーバルコース仕様のバギーのような恰好をしたマシンが主流だった。
その中でも、圧巻だったのはモンスター田嶋こと、田嶋伸博選手が操ったスズキのスイフト、エスクード、XL7やSX4の名称をつけたパイクスピーク専用マシンだった。田嶋選手は、1992年、1995年、そして2006年から2011年までは6年連続で総合チャンピオンに輝いている。
田嶋選手の良きライバルだったのが、ニュージーランド生まれのロッド・ミレン選手。北米トヨタのサポートを受けて、セリカやピックアップトラックのタコマをイメージしたスペシャルマシンで1994年と1996年から4年連続の総合優勝を奪った。
また、欧州メーカーもスペシャルマシンを仕立てて総合優勝しており、たとえば2013年にはプジョー208T16、そして2018年にはフォルクスワーゲンのEV(電気自動車)であるI.D.Rが参戦し、8分を切るコースレコードを樹立している。
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みんなのコメント
キャブ車で登るから面白かったんだけどね~。
「カルタスツインエンジン」
を忘れてはいけないと思う。