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空冷ポルシェ911が最新デバイスを備えて蘇る! テオン・デザインが964ベースのコンプリートカー「HK002」を公開 【動画】

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空冷ポルシェ911が最新デバイスを備えて蘇る! テオン・デザインが964ベースのコンプリートカー「HK002」を公開 【動画】

Theon Design HK002

テオン・デザイン HK002

1000kg以下の車体にV12を搭載! オリジナルスーパースポーツ「GTOエンジニアリング スクアーロ」デビュー

英国を拠点に空冷911をレストアするテオン・デザイン

英国・オックスフォードシャー州デディントンを拠点に、空冷ポルシェをベースとしたコンプリートカーの製作やレストアを行う「テオン・デザイン(Theon Design)」が、フルレストアされたポルシェ911(タイプ964)をベースとした「HK002」を公開した。

HK002は、テオン・デザインが手掛けた3番目のコンプリートカーであり、香港からのオーダーとしては2番目の車両となる。メーカーOEMレベルのデザイン、品質、製造技術に加えて、テオン・デザインだからこそと言えるディテールへの拘りを兼ね備えている。

今回テオン・デザインは、ポルシェが誇る伝統、開発手法、エンジニアリング精神に敬意を表し、空冷911のエッセンスを抽出して強化。ドナーカーをより軽く、よりパワフルに、より直感的にドライブできるように改良を加えている。

エアバス A380もデザインしたアダム・ホーリーが設立

テオン・デザインは、カーデザイナーとして20年以上も活躍してきたアダム・ホーリーにより、2016年に設立。ホーリーは、BMW、ジャガー・ランドローバー、レクサス、ロータスなどでコンセプトカーや市販モデルのデザインを行った他、エアバス A380のデザインを担当した経験を持つ。

テオン・デザインはこれまでデザイン主導のアプローチをモットーに、空冷ポルシェ、特にタイプ964をメインに手掛けてきた。アダム・ホーリーはテオン・デザインのコンセプトについて次のように説明する。

「私はいつも、みんなとはちょっと違うポルシェ911を所有したいと思っていました。自動車業界で過ごした20年間に身につけたデザイン、マテリアル、設計のスキルを活用し、そんなクルマを作りたいと思っていたのです」

「私たちの目標は、クラシック・ポルシェを強化することにあります。可能な限り最高の品質と仕上げを保証するために、CAD技術を用いたOEM製品的なアプローチを採り入れました。そして、シュトゥットガルトの伝統とエンジニアリングの精神に敬意を表し、軽量構造、強化された性能、超精密で魅力的なドライビングダイナミクスに焦点を当てています」

空冷ポルシェ 911への強い拘り

ホーリーは、ポルシェ911 SC(Gシリーズ)に993のレース仕様エンジンを搭載した初のプロトタイプを開発。この911 SCが高い評価を得たことを受けて、ホーリーは世界中のカスタマーに向けてポルシェ・ベースの優れた特注モデルを製作すべくテオン・デザインを設立した。テオン・デザインの社名は、ホーリーの末っ子である「テオ(Theo)」にちなんで付けられている。

テオン・デザインが所在する英国・オックスフォードシャーとミッドランドにまたがる地域は、「モータースポーツ・バレー」と呼ばれている。ここにはメルセデスF1、マクラーレン、レッドブル・レーシングなどがファクトリーを構えるなど、英国モータースポーツのメッカ。この地域にテオン・デザインは、優秀なエンジニアやメカニックによる少数精鋭部隊を構えている。

新旧ポルシェからインスピレーションを得たデザイン

これまでテオン・デザインが手掛けてきたオーダーメイド車両と同様に、HK002はフルレストアを行ったポルシェ911(タイプ964)をベースに製作。ポルシェの豊かな伝統に敬意を表し、過去や現在のラインナップから様々なインスピレーションを得ている。

レストアと改良作業においては、テオン・デザインが掲げる「Purity of Purpose(目的達成のための純粋性)」という理念が堅持された。ホーリーが率いるチームは、空冷モデルの特徴をさらに引き出しながらドライバビリティやハンドリングなど、すべてのパラメーターを向上させている。

各パーツはデジタル化され、3Dデザインソフトウェアでモデリング。このアプローチにより、精度とパネルの適合性が最大限に高められた。また、デザインや仕様に関する柔軟性も確保されており、オーナーが求める仕様に合わせて細部を調整することも可能になった。

HK002のフォルムには、初期型911のロングフードと、ワイドボディを持つGシリーズや964からインスパイアされたフェンダーアーチが組み合わせられた。変更されたボディパネルはすべてハンドメイドで完璧に仕上げられている。スチール製ボディは、カーボンファイバー製バンパーやスポイラーで補強。また、カスタマーが希望すればボディ全体をカーボンファイバーで製作することも可能だという。

最高出力371bhpを発揮する3.8ボクサーNAを搭載

搭載されるパワーユニットは、3.6リッターから4.0リッター、自然吸気かターボチャージャーなど、幅広い選択肢からチョイス可能。HK002では3.8リッター水平対抗自然吸気ユニットを搭載し、最高出力371bhp、最大トルク300lbftを発揮する。

993からフルリビルドされた「G50」6速マニュアルギヤボックスで後輪を駆動し、KW製ダンパーを足まわりに採用。これによりって964 RSよりもさらに高いトラクション性能が確保されている。

オリジナルの964に搭載されていたエアコンとパワーステアリングユニットは、より電力効率の高い仕様に交換。また、これらのコンポーネンツをリヤ・エンジンルームから、フロントの低い位置に搭載場所を変更したことで、ほぼ理想的な50:50の重量配分を実現している。さらに燃料満タン状態で1248kgという軽量化も実現した。

「お客さまに最高のドライビングエクスペリエンスをお届けするために、車両を構成するすべてのパーツを精査しています。その結果、性能、品質、洗練性、美しさ、すべての面でベースモデルから向上することに成功しました」と、ホーリーは胸を張る。

クラシックにモダンが自然に溶け込んだコクピット

コクピットは、オーナーの要望に応じて細部まで丁寧な作り込みがなされた。レカロ製フロントシートは、グリーンのセミアニリン・レザーにスピニーベック織とコントラストの効いたイエローストライプを組み合わせた。さらに、室内各部にコントラストの効いたカーボンファイバー製エレメントも採用している。

カーボンファイバーを採り入れたセンターコンソールはレザーで覆われており、一部にカーボンパネルが露出してよりレーシーな雰囲気を醸し出す。ナルディ製ステアリングホイールは、このクルマのインテリアに合わせてナルディによってカスタム・ステッチが施されている。

室内の美観を損なわないよう、さりげなく便利な機能も組み込まれた。例えば、リバースギヤを入れると映し出されるリヤビューカメラのスクリーンは普段は隠されている。また、ダッシュボード後方に取り付けられたマグネット式ワイヤレス充電器は、スマートフォンをシームレスに接続。スマートフォンを介して、ナビゲーションシステムを利用することも可能となっている。

テオン・デザインによる911コンプリートカーの価格は、30万ポンドから。それぞれの車両の製作には18ヵ月を要している。

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みんなのコメント

4件
  • 完全にシンガーとコンセプトが被ってるけどね。
    まぁこちらも仕上がりは素晴らしそう。
  • これ、964じゃねーだろ?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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