「ネオスポーツカフェ」新世代CBシリーズのエントリーモデルとして現行125ccクラスでは貴重なフルサイズスポーツであるCB125R。2021年4月に発売された新型は、エンジンをパワーアップし、足回りはSFF-BPフォークの採用やIMU付きのABSで熟成度を高めている。
文:太田安治、木川田ステラ、オートバイ編集部/写真:南 孝幸
ホンダ「CB125R」インプレ&解説(太田安治)
125ccフルサイズスポーツがDOHC化で戦闘力アップ
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通勤通学や近所への足代わりに、利便性と経済性の高さで人気を博している125ccクラス。日本国内ではホイール径の小さなミニバイクとスクーターが主流。
だが、ヨーロッパやアジアでは悪路走破性の高いフルサイズ(ホイール径17インチ以上)モデルが一般的。CB125Rもホンダのタイ工場で生産されている世界戦略車だ。
実際にまたがると幅の広いハンドルと燃料タンクが目に入り、815mmという、同クラスでは高めのシート高もあって、中型車的な雰囲気。
ただ、車重は130kgに抑えられており、引き起こしと取り回しは拍子抜けするほど軽い。上体が起きてハンドルに余計な力が入らず、見通しが効くライポジもエントリーユーザーには大きな安心材料になるだろう。
新型最大のトピックは、ユーロ5規制対応の新設計エンジンだ。今回、シリンダーヘッドをSOHC2バルブからDOHC4バルブへと大胆に変更し、ボア×ストローク値や吸排気系の構造も変更してヨーロッパのA1免許上限値となる15PSまでパワーアップ。ミッションのレシオも変更された。
試乗前はより高回転まで軽く回り、レッドゾーン近くでのパワーが上乗せされた特性を想像していたが、いい意味でこれは裏切られた。特定の回転からパワーが盛り上がるのではなく、7500~10500回転あたりまでが均等に力強くなっている。
スポーツライディングでは積極的なシフトワークでこの回転域を保つ楽しさがあるが、ストリートユースでは、2PSアップよりも低回転域でのトルクが増したことが魅力。ゼロ発進が力強く、坂道発進、タンデムでの発進加速もスムーズだ。
6速・60km/h時は5000回転弱で、50km/hからでもグズらず穏やかに加速する。ピークパワーを上げつつ、乗りやすさも増したエンジン特性はホンダらしいこだわりの結果だろう。
車体はCB250Rと基本的に共通なだけに、剛性は充分高い。前モデルは高剛性フレーム+硬めのサスペンション設定で市街地での乗り心地が今ひとつだった。
だが、新型はCB1000RやCB650Rと同じSFF-BPと呼ばれる最新のフロントフォークを採用し、しなやかな動きに変わった。
沈み込み量が常に変化するコーナリング中の安定性が大幅に増し、フルブレーキングやクイックな切り返し時に深くストロークした際の底付き感も激減。車体剛性の高さが生むガッチリした手応えのまま、スプリング反力のパツパツ感を解消して乗り心地が向上している。
ルックスは大きく変わっていないが、エンジンとサスペンションの変更による乗り味の差は想像以上に大きく、CB125Rが本来備えるストリートコミューターとしての扱いやすさに爽快さがプラスされている。
エントリーユーザーから、ライディングの楽しさや上質さを求めるベテランまで、幅広く満足させる仕上がりだ。
ホンダ「CB125R」カラーバリエーション
ボディカラーは「マットガンパウダーブラックメタリック」、「パールスモーキーグレー」の2タイプが加わり、従来モデルから継続の「キャンディクロスファイアレッド」の全3色。
【アンケート】あなたはどのカラーが好きですか?
お好きなカラーをポチっとお選びください。投票後、集計結果をご覧いただけます。
元サイトで投票・回答ホンダ「CB125R」ライディングポジション・足つき性
シート高:815mm
ライダーの身長・体重:163cm・42kg
シート高が815mmと高めなので身長160cm以下のライダーだと両足を着くことは難しいが、その分だけ膝の曲がりに余裕があり、直立に近い上半身姿勢と併せて長時間ライディングでも疲れないポ
ジションになっている。
ホンダ「CB125R」タンデム(2人乗り)チェック
パッセンジャー 木川田ステラの感想
高い位置にあるタンデムシートは、ライダーにつかまりやすく、かなり深くニーグリップもでき、安定感と安心感の高いものでした。ステップから足元に少し振動が伝わってきますが、腰上に響くほどではないので、タンデムを楽しむことができました。
ホンダ「CB125R」各部装備・ディテール解説
ホンダ「CB125R」主なスペック・価格
[ 表が省略されました。オリジナルサイトでご覧ください ]
[ アルバム : 【写真23枚】ホンダ「CB125R」2021年モデル はオリジナルサイトでご覧ください ]
文:太田安治、木川田ステラ、オートバイ編集部/写真:南 孝幸
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