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なぜパジェロは3代目でモノコックボディに? 増岡 浩が語るパジェロ復活への思い【第4回】

なぜパジェロは3代目でモノコックボディに? 増岡 浩が語るパジェロ復活への思い【第4回】

三菱自動車では2021年3月24日から6月下旬までの予定で、三菱自動車本社1Fショールーム(東京都港区芝浦3丁目1番1号)で、ダカールラリー展を開催中。

三菱自動車はダカールラリーに1983~2009年までに計26回出場し、通算12回の総合優勝を果たしている。当時の迫力のある写真パネルを展示しているほか、2002年の優勝車パジェロ(ドライバー増岡 浩氏 実車車両)を展示中。車両に残る戦いの痕跡からは、当時の熱闘ぶりがうかがえる。ぜひご自身で確認していただきたいと思う。

最強パジェロには秘密がたくさん!増岡 浩が語るダカールラリーの過酷さ【第3回】

なお、残念ながら緊急事態宣言発令中は、ショールームが臨時休館となっており、再開やオープンの状況については下記オフィシャルサイトをご確認ください。

■三菱自動車本社ショールーム オフィシャルサイト
https://www.mitsubishi-motors.co.jp/carlife/hqshowroom/index.html

さて、今回のダカールラリー展を記念して、2002年・03年に日本人初の総合2連覇を果たした増岡 浩氏に、パジェロとの思い出やエピソードについて伺った。増岡氏(1960年・埼玉県生まれ)はパジェロを駆り、ダカールラリー出場通算21回の砂漠の王者である。

パジェロの魅力とは

パジェロはね、僕が22歳の時(1982年)かな、発売になったんですよ。この世に誕生して、それから僕はずっと三菱チームのパジェロ一筋なんですよ。初代パジェロ、2代目、今回の展示車のベースになった3代目、4代目を含めて、ずっとパジェロを見てきたので、僕にとってパジェロは本当に家族みたいなもの。子供みたいなものです。

毎年ずっと進化して、どんどん改良してよくなっていきましたよね。それをずっと見てきたし、開発チームともいろいろと意見交換して、強くなっていった。市販車でそんなにいじらないで、ダカールラリーを走れるクルマって、そんなにたくさんないですからね。壊れたり、走れなかったり。パジェロはやっぱり実戦で鍛えられたというところが、大きいと思いますね。

3代目からモノコックボディになった理由
例えば、展示車の3代目パジェロから、モノコックボディ(ビルトインフレーム構造のモノコックボディ)になったんですよね。それが2代目からの一番大きな変更点でした。それまでこういったオフロードタイプのクルマって、(別体フレーム構造の)ラダーフレーム方式ですよね。やはり、ある意味で限界が見えてしまったんです。当時はより高速走行で安定して悪路を走るにはモノコックのほうがいいという感想でしたね。

というのは、ラダーフレーム、梯子型のフレームに、エンジンや足まわりが付いて、そこにボディをドンと載せて、8カ所か10カ所で締結しているんですけれども、やはりどうしても「ねじれ」が発生するんです。高速域になると、安定感が不足してきて、特にラリーを走ると、ラダーフレームとボディのマウント部分にクラックが入ったりするんです。ボディとフレームが「点」でしかつながっていないですから、どうしても負担が大きいんですね。ダカールラリーみたいにハードな走りをすると、ひびが入ってしまう。

走りをもっと安定させるにはモノコックがいい、ということになって、3代目からモノコックボディになったんですよね。要は「点」でつながっているということは、建物でいったら、在来工法ですよね。柱と梁(はり)をつないでいるようなものですから、「点」じゃないですか。モノコックになると、「面」で全部受けるわけだから、2×4(ツーバイフォー)でしょ。だから、建物だと耐震性に優れているといったら、絶対2×4のほう。面で強度を保つと軽くなる、ボディが強くなると高速の直進安定性が抜群によくなるというメリットがあったんですね。

当時、こういったタイプのクルマでは、パジェロが初めてモノコックボディを採用(1999年市販車)して。それからですね、他社さんがモノコックになってきたのは。やはり、悪路を走ると相当ねじれますからね。ラダーフレーム方式では、ステアリングを切ってから、クルマが曲がり出すまでにタイムラグができて、ダイレクト感がなくなる。僕はどちらかといえば、“モノコック派”なので。ただね、ラダーフレームのメリットは、何かあったときに目視ですぐわかる。曲がっているとか、隙間とかが(下からのぞいて)見やすいですよね。あと、ウインチを付けるとなるとラダーフレームのほうがいいですよね。

当時、パジェロは初代からどんどん進化してきて、やはり高速走行をよくしなくてはいけないし、こういったオフロードタイプの四駆でも9割以上はオンロードですからね。オンロードを安全に快適に走るためには、モノコック構造のほうが向いていると。

2台乗った思い出深い愛車「パジェロエボリューション」
3代目からモノコックボディ、独立サスペンションになりましたが、その前にラダーフレームに独立サスペンションを組み合わせた市販車の「パジェロエボリューション(1997年)」があった。これはダカールラリーに参加するためのホモロゲーションモデルで限定車でした。僕はプライベートでパジェロを乗り継いできて、4代目までいってから戻ったんです。パジェロエボリューションには2台乗りました。最初の1台は新車時でしたが、2台目は程度のいい中古車を入手しました。

エンジンは専用開発で3.5リッターの可変バルブ。展示してある3代目のレースカーと一緒ですね。それはもう本当にスペシャルで、相当お金がかかっていてね。サスペンションのパーツにアルミを使って、四輪独立懸架にしてショートホイールベース、ワイドトレッドですごく面白いクルマでしたよ。よく曲がるし、ホント基本に忠実な動きをしていました。それで、気に入って、また乗ってみたいなと思ったんです。それぐらい、魅力的なクルマですね。「えっ、これがパジェロなの?」という感じですよ。台数も少ないし、エアロもカッコよかった。

最後に乗った1台は愛知県岡﨑市にある三菱オートギャラリーに寄付しました。パジェロエボリューションが会社になかったので、じゃあげるわって言って。自分のクルマを見ようと思えば、岡﨑にあるんです。だけど、今(中古車市場で)すごい値が上がっているからね、損したなと思って(笑)。

パジェロを復活させたい!

やはり三菱自動車にとって、パジェロとランサーは、ある意味2つの大きな看板じゃないですか。両方ともなくなって、今は電動化したりして、(日本国内ではラインアップが)アウトランダーやエクリプスクロスになっている。でもやっぱりね、さらに走りを極めたモデルに乗りたいという人って絶対にいると思うんですよね。ある意味パジェロって、どんな路面でも、どんな気象条件でも、確実に目的地に行けるクルマだと思うんですよね。

もちろん、デリカにしろ、エクリプスクロスにしろ、走りのノウハウを受け継いでいますから、走破性がすごく高い。その頂点に君臨するのがパジェロなので、やはり将来的にはね、(日本で)復活させたいですね。僕もプロモーションとかPR活動で世界をまわっていますけれども、やはり必要とする人、必要とする地域って、あると思うんですよね。パジェロはうちの代名詞みたいなものなので。いつかお客様に「やっぱり三菱やったね」って言っていただけるように、頑張っていきたいです。

まあ、安心と本物の走破性、駆動力を持っているクルマなので、玄人の方に、本当に必要な方とそれを趣味とされている方に選んでいただける四駆って絶対必要ですし。言葉が重なってしまうかもしれませんが、今はそれを提供できることを目標に頑張ります。できればモータースポーツにも復帰できればと思います。やっぱりね、性能を皆さんに見ていただく場ですからね。

※パジェロの日本向けモデルは2019年8月をもって生産終了となったが、海外向けは生産を続けており、中東、中国、オーストラリアなどで販売中。

〈文=ドライバーWeb編集部〉

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