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いまの人気は「深リム」と「コンケーブ」! 複雑化するホイールデザインと選び方

掲載 更新 28
いまの人気は「深リム」と「コンケーブ」! 複雑化するホイールデザインと選び方

ホイールのデザイン別タイプは多く 悩める選択

 ファッション用語で「オシャレは足元から」といった言葉がある。その人の個性やスタイルに合わせたシューズやスニーカー、ブーツなどを選ぶという意味だが、クルマの場合はホイールがそれに当たる。愛車を自分好みやスタイルに合わせてカスタマイズをしたいのなら、まずはホイールを変えてみることが第一歩。そして、その時に重要なことが、どんなデザインのホイールを選ぶかだ。

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 特に、最近はアフターパーツメーカーから様々なタイプのホイールが販売されているが、カスタム初心者などは特に、どういったデザインを選べばいいのか悩む人も多いだろう。そこで、ここでは、ホイールには一体どういったデザインがあり、それらがクルマにどんな効果を生むのかなどについて紹介しよう。

基本形1:「スポーク」タイプ

 まずは、基本3原則を紹介しよう。ホイールのデザインには、それこそ様々なタイプがあるように思えるが、基本的には「スポーク」「メッシュ」「ディッシュ」の3タイプが基本で、あとはそれらをベースにした派生形だと思えばいいだろう。

 最もオーソドックスながら、王道なのは「スポーク」タイプ。これは、ホイールの中心からリム部まで、放射線状にスポークが伸びている形状のホイールだ。

 市販車純正ホイールでもこのタイプを採用する車種は多く、自分の愛車がスポークタイプの純正ホイールで、初めてアフターホイールに交換する場合なら、スポークタイプを選べば違和感は出にくくなるだろう。

 このタイプには、スポークの本数が一般的な5本や6本程度のタイプから、10本以上の数が多いタイプなど、幅広いバリエーションがあり、本数によってもイメージが変わる。

 例えば、いわゆるスポーツ系モデルに多い5本スポークの場合は、各スポークが太く、レーシングマシンのようなスポーティなイメージを出しやすい。

 また、ブレーキ系パーツなどもよく見えるため、ゆくゆくはブレーキのキャリパーやローターを大径タイプや赤などの派手なカラーのものに変えたいという場合にはオススメだ(ただし、キャリパーやローターを交換する場合は、ホイールと干渉しないことを確認する必要があるため、ホイールのサイズや形状なども、それを踏まえて選ぶ必要がある)。 いっぽう10本などスポーク本数が多いタイプでは、細身のスポークにより高級感などを演出することができる。こういったタイプの場合も、スポーティさを合わせ持つデザインのものが多いが、より落ち着いた大人の雰囲気を出すには最適なタイプだ。

基本形2:「メッシュ」タイプ

 スポークが網目状に交差したようなデザインのホイールが「メッシュ」タイプ。メッシュ部の網目が荒いタイプはインパクトや力強さが出やすい。逆に、網目が細かいタイプでは、繊細な印象やラグジュアリー感を演出できるものが多い。

 メッシュタイプのホイールも、昔はレーシングマシンに採用されたことからスポーツ系に多かったが、最近はデザインの工夫などにより、ドレスアップ系のタイプにも多く採用されるようになっている。

基本形3:「ディッシュ」タイプ

 ディッシュは、皿を意味する英語の「DISH」が由来。ディスク面(ホイールの表面)が皿のような円盤状のデザインになっているタイプのことだ。

デザイン的に大きく見えるため、ホイールにインパクト感が出たり、クルマ自体の存在感を増す効果がある。例えば、コンパクトカーや軽自動車などに乗っていて、車体を大きく見せたいといった場合には、オススメだ。

 ディスク面の面積が広いディッシュタイプは、デザインの自由度が高く、こちらもスポーツ系からドレスアップ系まで、様々なタイプがある。また、剛性が高いというメリットがある一方、ホイール自体が重くなりがちというデメリットもある。

応用形1:「フィン」タイプや「ツインスポーク」

以上が主な基本形だが、スポーク・ホイールには、さらに「フィン」タイプというものもある。これは、例えば15本スポークなど、スポークがより多く並び、より細くなっているため、突起状の構造で放熱効果を出す「フィン」カバーのような見た目となることが由来だ。

 こちらも、10本スポークなどと同様、高級感などを演出ができるが、よりスポークが多い分、デザインによっては航空機のエンジンのようなスポーティさや、繊細さによるエレガントさなどを出すことができる。

 スポークタイプには、ほかにも「ツインスポーク」というタイプもある。これは、例えば、スポークの先端が2つに別れリム部と接合したり、センターから2つに別れリム部へ伸びているような形状だ。例えば5本スポークが2つに分かれている場合は「ツイン5本スポーク」、10本スポークの場合は「ツイン10本スポーク」といった表現をする。

このタイプの場合は、スポークタイプが元々持つレーシーな雰囲気に加え、各スポークが伸びやかにリム部へ繫がる印象を出しやすく、ホイールをより大きく見せる演出などが可能だ。

応用形2:「深リム(ディープリム)」

「スポーク」、「メッシュ」、「ディッシュ」といった基本3原則のホイールには、いずれも「深リム」または「ディープリム」とよばれるタイプもある。ホイールのディスク面がリム部の内側で接合しているものだ。

 かつては、ディスク面とリム部が別々のパーツで構成されている2ピース構造や、さらにリム部が2つの部品で構成された3ピース構造のホイールに採用されている例が多かった。だが、最近ではディスクとリム部が1体構造の1ピースにも、深リムのようなデザインを施したタイプが出てくるなど、近年人気が高いデザインだ。

 深リムのメリットは、ホイールにより立体感が出せることだ。また、車種にもよるが、クルマのフェンダーなどに設けられた、ゆるやかな膨らみなどとの一体感も出せる。ディスク面をブラック、リム部をアルミ色やシルバーなどにすることで、ホイールを2トーンカラーにすることも可能。さらに、極太タイヤを履かせたようなレーシーな雰囲気が出せるといった効果も生まれる。

 なお、深リムには、さらに2つのバリエーションがある。リム部が外側からディスク面へ真っ直ぐに伸びた「リバースリム」と、リムの外周にあるフランジ部に段が付いた「ステップリム」というタイプだ。

 よりリム部が深い感じを出すならリバースリム、ステップリムは昔からレーシングマシンなどにも採用されていたことから、よりスポーティさを強調することに向いている。

 深リムのホイールを装着するには、きちんと愛車にあったホイールオフセットが必要のため、かなりカスタムの上級者向けだ。ただし、2ピースや3ピースのホイールなら、価格は高くなるが選べるサイズが豊富なため、比較的マッチさせやすいだろう。

応用形3:「コンケーブ」デザイン

 最近人気のデザインには、「コンケーブ」という形状もある。これは、「凹面の」という意味の英語「CONCAVE」が由来で、ディスク面のセンターからリム部にかけて、なだらかな膨らみを持つタイプだ。ディスクは、センター部でより手前に出て、リム部で最も車体側に入っている形状が一般的だ。

 スポークタイプやディッシュタイプに採用されることが多いこの形状は、やはりホイールをより立体的に見せる効果がある。前述した、深リムとコンケイブを組み合わせたホイールも多く、そういったタイプではホイールにさらなるインパクト感などが演出できる。

 また、ブレーキにビッグキャリパーを装着する場合に、スポークタイプのホイールがコンケイブ形状になっていることで、上手くキャリパーとの干渉を避けられるケースもある。もちろん、きちんとサイズを合わせないとだめだが、そういった微妙なセッティングができるのも、このデザインのメリットだ。

 以上、最近人気が高いホイールのデザインについて紹介した。実際に購入する際は、いかにホイール単体のデザインが気に入ったとしても、実際に愛車へ装着したら「全然似合わない」といったこともあるので気をつけよう。

 ショップで購入する際は、できれば、事前に候補に挙げたホイールのサンプルを幾つか用意してもらい、1つ1つ愛車のホイールの橫に置いてみるといい。それをある程度の距離で真横から見れば、装着した時のイメージが分かるからだ。ちょうど、服やスニーカーなどを購入前に試着し、自分に合うか鏡で見てみることと同じだ。

 ホイール選びは、愛車に合うサイズなのかや組み合わせるタイヤなども重要だが、購入した後に後悔しないよう、ぜひデザインについても、事前のイメージ合わせを忘れずに。

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みんなのコメント

28件
  • 今じゃなくて、もう何年も前からじゃない?この記事昔書かれた古い記事?
  • FFベースで深リムはやりづらいから逆に目立つ、ってことかな
    FRが多かった頃はマイナスオフセット(今はインセット?)なホイールもあったね
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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