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デビュー35周年、今こそ語るべきランボルギーニ「ディアブロ」の真価。プロトタイプからGTRまで、その開発譜

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デビュー35周年、今こそ語るべきランボルギーニ「ディアブロ」の真価。プロトタイプからGTRまで、その開発譜

スーパースポーツカーの新時代到来を告げた名車

今年2025年、ランボルギーニ・ディアブロは誕生から35周年を迎える。1990年、ディアブロはランボルギーニ・ブランドの新時代の到来を告げ、時速325kmの壁を破り、当時の市販車として史上最高の記録を打ち立てた。1990年代のシンボルであり、時代を超越したデザインと卓越したパフォーマンス、そして技術革新によって、スーパースポーツカーの概念を新たな高みへと引き上げたディアブロについて、あらためて振り返ってみたい。

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クライスラー傘下でのデビュー

ディアブロの物語は、カウンタックの後継車にして世界最速の車を創り出すことを目的とした「プロジェクト132」として、1985年に具体化し始めた。最初のプロトタイプはシャープで予見的なボディラインを特徴としていたが、1987年にクライスラーが参画したことで洗練され、モデルに調和と未来志向のビジョンが与えられた。

そうして最終的なシルエットが生まれた。シザードア、筋肉質なプロポーション、印象的なリアデザイン、そしてスポーティでありながら快適なインテリアである。ランボルギーニ・ディアブロは1990年にモナコ公国で開催されたモンテカルロラリーのオープニングで発表され、2001年まで生産された。そして、世界中のファンを魅了し、自動車史に名を刻むアイコンとなったのである。

今日、この伝説はランボルギーニ・ポロストリコによって守られており、そのアーカイブ、レストア、認定を通じて真正性が保護されている。

アウトモビリ・ランボルギーニのアフターセールスディレクター、アレッサンドロ・ファルメスキ氏は次のようにコメントした。
「ディアブロはランボルギーニの歴史の象徴であるだけでなく、ポロストリコにとって戦略的に重要性を増しているモデルでもあります。近年、ディアブロの認定やレストアサービスの依頼が大幅に増加しているのを目の当たりにしてきました。そのほとんどは、この車を文化的・デザイン的なアイコンと見なす新世代のコレクターや愛好家によるものです」

「この傾向は、会社の遺産とその車を保存するというポロストリコの活動の価値を裏付けると同時に、クラシックカーセグメントに新たな機会を創出します。私たちのアーカイブにある情報や文書を通じてディアブロの物語を共有することで、お客様や愛好家との絆を深め、このモデルの重要性と永続的な価値を再確認します」

その名前でさえ伝説を物語っている。「ディアブロ」は、1869年に「エル・チコロ」として知られる闘牛士ホセ・デ・ララと何時間も戦った同名の伝説的な闘牛にちなんで名付けられた。ディアブロはデビュー後すぐに、商業的な成功が決定的となった。ソーシャルメディアやオンラインでのプレビューが存在しなかった当時にあって、発表前に最初の注文が入ったのだという。

5.7L V12エンジンを搭載し、492psの出力と580Nmのトルクを発揮するディアブロは、0-100km/hを約4.5秒で加速し、ナルド・サーキットで時速337kmという市販車の新速度記録を樹立した。生産車として初めてカーボンファイバー製インサートが採用されたチューブラーフレーム、アルミニウムとスチールで構成されたボディは、洗練されたサスペンションと相まって、ディアブロに前例のないドライビング・ダイナミクスをもたらした。

ランボルギーニとして初めて、卓越したパフォーマンスと革新的な快適性を融合。調整可能なシート、電動ウィンドウ、アルパイン製ステレオシステムを備え、妥協のないラグジュアリー、デザイン、パワーを提供したのだ。

四駆の採用に始まる進化と発展

11年間の生産期間中、ディアブロは様々なバージョンへと進化した。1993年には、VTモデルでランボルギーニのスーパースポーツカーとして初めて四輪駆動が導入され、これは後にはすべてのV12エンジンモデルの典型的な特徴となるほど、高い安定性と走行安全性を保証した。

同年、アウトモビリ・ランボルギーニ設立30周年を記念したSE30モデルが登場し、エンジンは525psに強化され、イオタ・バージョンでは596psにまで引き上げられた。また、1995年のVTロードスターは、ランボルギーニのオープントップV12モデルへの道を開いた。

1998年のアウディによるランボルギーニ買収に伴い、ディアブロは大幅なデザイン変更を受けた。これは、従来のリトラクタブル式に代わる固定式ヘッドライト、ABSの採用、そして排気量を6Lに拡大したV12エンジンの登場によって特徴づけられる。これはランボルギーニにとって、スタイリングとエンジニアリングにおける新たな段階の始まりであった。

SVはパフォーマンスの究極の表現を体現したモデルである。1999年のGTはV12エンジンを575psまで引き上げ、最高速度338km/hを達成可能にした。一方、VT 6.0と6.0 SEは、アウディ傘下で同社初のチーフデザイナーとなったルク・ドンカーヴォルケによるデザインで、最終的な進化を遂げた。

同時に、ディアブロは公式レースへの扉も開いた。1996年には、ディアブロ SVRによるワンメイク選手権「スーパースポーツトロフィー」が開催され、32台が生産された。これはブランドに直接関連する初のレーシングプログラムとなった。

この経験から、655psを誇るレーシングテストベッドである2台の超希少なディアブロ GTIストラダーレのプロトタイプや、日本のJGTC選手権やヨーロッパの様々なGTシリーズに参戦したディアブロ GTRが生まれた。GTRはGTのサーキット仕様で、40台(+1台)が製造されている。

大衆文化でのヒーロー役も

ディアブロの影響は路上だけにとどまらなかった。映画、ビデオゲーム、テレビ番組に常に登場し、主役として見る者を魅了した。『ジム・キャリーはMr.ダマー』(1994年)でジム・キャリーが運転した赤いモデルから、『DENGEKI 電撃』(2001年)や『007 ダイ・アナザー・デイ』(2002年)への出演、テレビシリーズの『ヤング・スーパーマン』、『NIP/TUCK マイアミ整形外科医』、『ブルマン大学 ~俺たち、もっこりフットボーラー~』まで、その存在感を示した。

1990年代からは『ニード・フォー・スピード』シリーズのビデオゲームのアイコンであり、有名な1996年のコマーシャルではトップモデルのシンディ・クロフォードと共演している。ジャミロクワイの『コスミック・ガール』のミュージックビデオにも登場、特定の世代全体のポップシンボルとなったのである。

さらには有名人たちの愛車という意味でも、ジェイ・レノ、マイク・タイソン、デニス・ロッドマン、ジェイ・ケイ、ロッド・スチュワート、ニコラス・ケイジ、トロイ・コーサー、マリオ・アンドレッティといった著名人に選ばれ、世界的なステータスシンボルとなり、夢の車としての地位を確立した。

年々増し続けるディアブロの真価

60色以上のボディカラーが用意され、そのうち40色はカスタマイズ可能であったという、このランボルギーニのスーパースポーツは、「アド・ペルソナム」哲学を先取りしていた。赤が最も人気のある色で、550台以上が生産された。2903台が生産されたディアブロは、2001年までのランボルギーニの販売記録を更新しただけでなく、ブランドの世界的評価を高め、国際的な成長の新時代への扉を開くことに貢献したのである。

2023年のペブルビーチ・コンクール・デレガンスでは、1994年製のディアブロ SE30が表彰台に上がり、その時代を超えた魅力を証明した。ディアブロの価値は、特に特別仕様車やカスタマイズされたバージョンにおいて、絶えず上昇している。これについては、ランボルギーニ・ポロストリコへのレストアや真正性証明書の依頼の強い増加傾向、そして国際オークションでの需要と価値の高まりが、顕著に示していると言ってよいだろう。

2001年に生産が終了したとき、ディアブロはひとつのサイクルを終えたのではなく、新たな時代を切り開いた。スーパースポーツカーというジャンルへ多大な影響をもたらしただけでなく、その後のすべてのランボルギーニへの道を開いたのである。今日、ランボルギーニ・ポロストリコの活動とコレクターの関心の高まりにより、ディアブロは過去と未来の対話においてますます主導的な役割を果たしている。

デビューから35年が経った今でも、それは究極のパフォーマンス、時代を超越したスタイル、そして技術革新の象徴であり続けていると言ってよいだろう。

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文:LEVOLANT LE VOLANT web編集部
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みんなのコメント

5件
  • drs********
    天才スタンツアー二がカウンタックを設計した際に、
    4WDまで構想がされていた。
    それが実現したのがディアブロVT。
    スタンツアー二のファンとして1台欲しい。
  • エガちゃんねらー
    えらく持ち上げるけど乗った人に言わせると
    もはや運転は苦行レベルだとか
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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