F1第14戦イタリアGPのフリー走行1回目がモンツァ・サーキットで行われ、フェラーリのシャルル・ルクレールがトップタイムを記録した。
フェラーリのホームグランプリとなるイタリア戦だが、初日は天候に恵まれず弱いながらも雨の降るウエットコンディションのもと、セッション開始時刻を迎えた。気温は16℃、路面温度も19℃と冷涼な環境だ。
最初にコースへ向かったのはハースのロマン・グロージャンとケビン・マグヌッセンのふたりだ。ウエットタイヤを装着して大きく飛沫を上げつつインスタレーションラップをこなすと、他チームも徐々にコースインして行った。
コース上には大きな水たまりも残っており、ターン1ではセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)やランド・ノリス(マクラーレン)といった面々が止まりきれずにコースオフしてしまう場面も見られた。
開始から10分、レッドブルのマックス・フェルスタッペンもコースイン。ここまででは唯一のインターミディエイトタイヤ装着者だ。彼もインスタレーションラップをこなしてピットへと戻っている。
その後カルロス・サインツJr.(マクラーレン)やノリスもインターミディエイトタイヤでコースインしてチェックを行った。なおノリスは、ピットへ戻ること無く走行を続け、1分36秒544というタイムを記録した。
20分ほどが経過した頃、メルセデス勢も遅めのインスタレーションラップを完了させた。
その頃になると出走しているマシンはインターミディエイト装着が大勢を占めており、タイム計測に入るドライバーも増え始めた。そしてトロロッソのダニール・クビアトが1分35秒814までタイムを縮め、トップタイムを更新してきた。
セッション開始から25分頃、キミ・ライコネン(アルファロメオ)がパラボリカでリヤが振られるとそのままアウト側のウォールに接触するクラッシュを喫した。これによりセッションは赤旗中断となった。
またサインツJr.もターン10でスピンを喫しており、まだまだコースコンディションが油断ならない状態であることが伺えた。
セッションは残り時間57分に再開され、グリーンシグナル点灯と同時にサインツJr.を先頭として各車がコースインして行った。
しかしその直後、セルジオ・ペレス(レーシングポイント)がターン10でクラッシュを喫したことで、セッションは再び赤旗中断となってしまった。ペレス車はウォールに勢いよくヒットし、フロントとリヤ部分ともに大きな損傷を負ってしまった。
10分弱の中断を挟んでセッションが再開。ドライバーは早々にタイム計測へ入り、ニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)が1分35秒506をマークしてトップに浮上した。
その後チームメイトのダニエル・リカルドが1分34秒528まで縮めてきたが、更にフェルスタッペンがその上を行く1分33秒800でトップタイムとした。2番手にはクビアトが1分34秒253で続いてた。
残り40分、ピエール・ガスリー(トロロッソ)がターン4のシケインでスピンを喫してしまうと縁石に乗り上げる事態に。結果的にこの日3度目の赤旗掲示となったが、ガスリーはなんとかコース復帰し中断は3分ほどと短時間で済んだ。
セッションも後半に入るとタイムは徐々に向上していき、残り30分でサインツJr.が1分33秒399でトップタイムを更新したが、クビアト、サインツJr.、ノリス、アレクサンダー・アルボン(レッドブル)といった面々が続々とトップタイムを塗り替えていった。そしてここでトップタイムを記録したのはルクレール。1分31秒290までタイムを削った。
コース上の水量は乾き始めている部分と依然としてウエットパッチの残る部分が混在しており、アントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)などはパッチを踏んだことでスピンを喫してしまっている。
残り20分を目前にすると、それまでピットに留まっていたメルセデスの2名もコースイン。ハミルトンが計測に入ると1分31秒844で2番手につけた。
その裏ではアルボンが1分31秒250をマークしトップタイムを更新。しかしハミルトンが1分30秒台にタイムを入れて先頭に立ち、ボッタスも2番手で続いた。
残り14分、ボッタスが1分30秒596を記録してトップタイムに。その後はコースへ出るマシンは徐々に減っていき、残り10分を切ると全てのマシンが一旦ピットへと戻った。
コースは一部のラインが乾き始めている状況となっており、残り8分頃にはルクレールとベッテルがこのセッション初となるドライタイヤ(ミディアム)装着の状態でコースインしていった。また、マクラーレン勢やトロロッソもドライタイヤの使用を開始した。
メルセデス、レッドブルもソフトタイヤで出走する中、ソフトタイヤを履いたサインツJr.が1分29秒446をマークしてトップタイムにつけた。
ここでチェッカーとなったが、その後のタイム計測ではルクレールが1分27秒905までタイムを縮めてトップに立った。
最終的にトップタイムはルクレール。チームのホームグランプリとなるイタリアGPで首位発進となった。2番手はサインツJr.(+0.306秒)、3番手にはノリス(+0.545秒)が入り、マクラーレンが上位につけた。
レッドブルはアルボンがで5番手、フェルスタッペンが7番手となった。またトロロッソはクビアトが6番手、ガスリーが10番手につけた。
なおルノー、ハース、レーシングポイント、ウイリアムズの4チームはドライタイヤを使用せずにセッションを終えた。
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