この記事をまとめると
■カーボンニュートラルが叫ばれる昨今ではLNGトラックが登場
全国のアチコチで「自動運転」の実証実験! いったい何が行われているのか?
■ボルボのFH4×2トラクターが実証実験の車両に採用された
■ボルボFH4×2トラクターは天然ガス車に軽油を混ぜて着火源とする「デュアルフューエル車」だ
フルタンク状態での走行可能距離は800~900km
カーボンニュートラルが叫ばれる昨今、トラックの主流であるディーゼルエンジンは環境の側面から見ると、必ずしも望ましい動力とはいえないとされている。とはいうものの、経済性、効率性、利便性などを考えれば、EV、ハイブリッド、燃料電池などでは、大型トラックの代替動力を担う域に達していないのが現状だ。そのようななかでいま、注目されつつあるのがLNGである。
LNGとは液化天然ガスのこと。天然ガストラックは、これを燃料とした内燃機関エンジンを動力としている。CNG(圧縮天然ガス)、ANG(吸着天然ガス)など、搭載するガスの状態の違いによって若干システムは異なるようだが、基本的にはディーゼル機関と同様のメカニズムで動力を生み出すことができる。
天然ガストラックは、すでに複数のメーカーが製造を開始している。そのようななか、今回ボルボのFH4×2トラクターが、環境省の「小規模分散型LNG充填所ネットワーク構築による大型トラック物流の低炭素化手法の実証」に採用され、一躍注目を集めたのだ。この実証実験は、2021年度から2024年度にかけて行われているもので、三菱商事が代表事業者を務めている。
具体的には、LNG充填所に併設するCNG製造、充填装置の新規開発と実証を通じ、 ・従来、気化したガスの再液化に使用していた液体窒素の使用量減による事業経済性の向上 ・同一拠点でLNGとCNGを充填可能とすることでLNGトラックユーザーの利便性向上を図り、低・脱炭素化が困難な大型トラック物流における現実的な最適解としてLNGトラック普及、拡大を目指す というものだ。この実証実験は2021年度から開始され、すでにCNG充填装置の設計を完了し、圧縮機、蓄圧機、ディスペンサーなどといった、主要部材の選択と調達を実施するなどといった成果を出している。
ここに2台のボルボトラクターが提供されたのは、より実証内容の精度を向上させようという思惑からだ。これまでは、大型トラックであるいすゞ ギガLNGを使用してデータを蓄積してきたが、トラクターの場合はどのような結果になるのかを調べようというのである。ボルボにとっても、日本市場におけるLNGトラクターの宣伝効果を期待しているのだろう。
この車両はスーパーキャブタイプのFH4×2トラクターで、排気量は13リットルで馬力は同タイプのディーゼル車と同等の460馬力を有する。LNGタンク容量は205kgで、軽油が170リットル、アドブルーが64リットル搭載される。フルタンク状態における走行可能距離は800~900kmに及ぶので、十分実用的な性能をもっているといえよう。
同車両は天然ガス車でありながら、同時に軽油を搭載している。それは、天然ガス車にも種類があるからだ。天然ガスだけを燃料として走る車両は「天然ガス専焼車」、天然ガスとガソリンを切り替えて走るものは「バイフューエル車」、天然ガスに軽油を混合させて軽油を着火源とするものを「デュアルフューエル車」、天然ガスエンジンに電気モーターを組み合わせたものを「ハイブリッド車」と呼ぶ。ボルボFH LNGは、「デュアルフューエル車」なのだ。
いうまでもないが、これらにはそれぞれ特徴があって、一概にどれが優れているといえるものではない。同様に、LNGについてもディーゼル、EV、水素内燃機関・燃料電池などと比べて、一長一短の部分が少なくないのだ。地球温暖化対策は待ったなしの状況ではあるが、こういった実証実験を通じて開発が進むことに期待したい。
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みんなのコメント
実航続距離は1600㎞になるが同レベルのパフォーマンスでないと輸送能力の低下になり事業として普通の運送会社は購入は無理と聞いた。
まあ、専用チューニングはいるが