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メルセデス、1930年代の技術の粋を集めた2台のビンテージカーを披露

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メルセデス、1930年代の技術の粋を集めた2台のビンテージカーを披露

独メルセデス・ベンツは、ペブルビーチ・コンクール・デレガンスに、自社のクラシックカーコレクションから「500K・スペシャルロードスター」と「W125・12気筒・レコードブレーキングカー」の2台を出展した。

世界中から目の肥えたエンスージアストが集う祭典で披露された、1930年代の珠玉の2台。1台目は、当時のスポーツカーが誇ったエレガンスを感じさせる1935年式500K・スペシャルロードスター。当時のフラッグシップに流麗なオープントップボディを組み合わせたこのモデルは、500Kのために用意された8種のボディスタイルのうち最も高価で、実に別荘一軒が買える程だったという。直列8気筒5リッターエンジンは車名の「K」が示すとおりスーパーチャージャーによる過給を得て最高出力160馬力を発揮した。

何より注目すべきは、流れるようなラインを持ったエクステリアデザイン。工場内に特別に設けられた部門で組み上げられたそのボディは、500Kと後継の540Kをあわせても全生産台数の10%に満たず、オーナーの羨望の的だった。

もう1台は、シルバーアローとして知られたメルセデス製レースカーの栄光を想起させる1938年式W125・12気筒・レコードブレーキングカー。モデル名のとおりV型12気筒5.6リッターエンジンを搭載し、1938年1月に432.7km/hという公道での最高速記録を樹立した。最高出力736馬力、Cd値はわずか0.17とすべてのスペックが現代の水準で見ても超高性能だ。

記録が80年間更新されなかったという事実も当時のエンジニアリングがいかに高水準だったかを示すもの。今回出展されるモデルはオリジナルのシャシーに、レストア部門「メルセデス・ベンツ・クラシック」が新製したボディを組み合わせているが、流線型のエクステリアや氷で冷却するエンジンなど記録達成時のディテールがすべて再現されている。

シュトゥットガルトの技術の粋が凝縮した2台にファンの熱気も最高潮となったに違いない。

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