2019年11月25日、ホンダのタイにおける四輪車の生産販売合弁会社、ホンダオートモービル(タイランド)カンパニー・リミテッドは、コンパクトセダン「シティ(Honda City)」の新型を世界初公開した。
ホンダの新型シティには、スポーティグレードのRSもラインアップに追加
ホンダのシティといっても、フィットの前身だったコンパクトカーではない。東南アジアを中心とした地域に向けて開発された、いわゆるアジアカーと呼ばれるセダンだ。初代からの累計販売台数は400万台を超え、現在は世界60以上の国と地域で販売されている。しかも全世界販売台数の約7割がアジア・太平洋地域で販売されており、とくにタイでは2019年の国内販売台数が世界トップを記録する見通しだという。
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1996年に発表された初代のシティは、EK型シビックフェリオをベースにしていた。その後の2002年に発表された2代目は、初代フィットをベースにタイで生産。このモデルは日本でフィットアリアの名で販売された。3代目は2008年に発表。そして現行型の4代目は2014年に発表され、日本ではグレイスの名で発売。ただしグレイスは日本で生産され、ハイブリッド専用車種(しかも唯一の5ナンバー ハイブリッドセダン)となった。
今回発表された5代目となる新型シティは、コンパクトなセダンながら広い室内空間はそのままに、エクステリアはスポーティでシャープに、インテリアは上質で機能的なデザインへと変わった。タイ仕様のパワーユニットは、最高出力は122ps/5500rpm、最大トルクは173Nm/2000-4500rpmを発生する直列3気筒の1L DOHC VTEC ターボを採用している。組み合わされるトランスミッションはCVTで、7速パドルシフト付きも設定される。現行型に搭載されている1.5Lの自然吸気エンジンよりトルクフルで力強い走りを実現しながら、最新の環境技術に対応して圧倒的な低燃費を両立させている。
また、LEDライトやトランクスポイラー、16インチのアルミホイールなどを装着し、内外装をスポーティに仕立てたシティ初めてのスポーティグレード「RS」(タイトル写真のモデル)をラインアップに加えた。
さて、気になるのは日本仕様「グレイス」がどうなるのかだが、今のところ正式なアナウンスは発表されていない。日本では現行型の生産終了とともにフェードアウトするという説もあるが……。まずは今後の動向を静観したい。
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