快適なアウトドアライフが楽しめるAC100V/1500Wコンセント
アウトドアで使うクルマの要件として、まずは荷物の積載性、アウトドアフィールドによっては走破性がまず思い浮かぶはずだが、もうひとつ、あれば絶対に便利で快適なアウトドアが楽しめる要件として、AC100V/1500Wコンセントの装備がある。
新型「エクストレイル」「RAV4」「アウトランダー」でもっともアウトドドア向きSUVは? キメ手は「AC100V/1500W」コンセントでした
AC100V/1500Wコンセントは車内外で1500Wまでの家電品が使える装備で、車内外でコーヒーメーカーや湯沸かしポット、簡易電子レンジなどが使える。アウトドアで楽しむ食事やカフェタイムの充実度が、まるで違ってくるのだ。
さらに、アウトドアで髪の毛を洗ったとき、海や湖などで、髪の毛(あるいは愛犬の被毛)が濡れてしまった際、ドライヤー(一般的には1200W)を使うことができるし、車中泊などでうれしい充電式湯たんぽの充電にも使えてこれまた超便利。もちろん、災害時には”移動できる”給電車(設備)としても重宝するのである。
AC100V/1500Wコンセントを用意した車種が激増している
さて、そんなAC100V/1500Wコンセントがついたクルマと言えば、トヨタ車に代表されるHV、そしてPHV(PHEV)、BEV(電気自動車)がある。だがBEVの場合、発電用のエンジンを積んでいないため、バッテリーの使用には気を使わざるを得ず、とくにアウトドアでのAC100V/1500Wコンセントの使用は微妙である。
そこで、お薦めはAC100V/1500Wコンセントを使っても電欠の心配がない、駆動用エンジンまたは発電用エンジンを積んだHV、PHV(PHEV)になる。これまでアウトドアシーンに似合い、荷物もたっぷり積めて、悪路に強い車種としてまずパッと思いつくのは、三菱アウトランダー(現行モデルはPHEVのみ)やトヨタRAV4 HV & PHVあたりではないだろうか。しかし、電動車時代の今ではAC100V/1500Wコンセントを用意した車種が激増しているのだ。
コンパクトなSUVでは、トヨタ ヤリスクロスや三菱エクリプスクロスPHEVがあり、トヨタのコンパクトカーであるアクアは(アウトドアに似合うかは別として)全グレードにAC100V/1500Wコンセントを標準装備。トヨタのミニバンでも、アルファードHVはもちろん、ノア&ヴォクシーHVにも設定されている。
アウトドア派だが、背の高いクルマは苦手(というか、駐車場問題で)というなら、トヨタのステーションワゴン、カローラツーリングHVがある。いやいや、AC100V/1500Wコンセントは魅力的だが、アウトドアに出かける機会は年に数回、普段使い優先でセダンタイプがいい……それならば、全車HVのカムリにも設定されている。
アウトドアでオススメできる車種は……
つまり、これまではAC100V/1500Wコンセントはおもにトヨタの電動車に採用、装備されている例が多かったものの、じつは今までAC100V/1500Wコンセントの装備に積極的ではなかった日産、マツダも、ついに採用が始まっている。そう、最新の上質SUV、日産エクストレイルや、マツダCX-60 PHVである。トヨタ、スバルのBEV、ソルテラ、bZ4XにもAC100V/1500Wコンセントは用意されているが、上記の理由から、積極的には使いにくい。
ちなみに、アウトドアでは意外にも、SUVよりミニバンのほうが荷物の積載性、天候悪化時の車内避難(ベッド化含む)では有利だったりする。だが、新型ホンダ ステップワゴンのe:HEVモデルは、先代のHVにはAC100V/1500WコンセントのOP設定があったものの、新型ではOPでも設定なし。この空前のアウトドアブームの最中、ちょっと時代に乗り遅れているところが残念無念。
というわけで、今ではAC100V/1500Wコンセントを装備、設定する車種がどんどん増えているが、アウトドアでのお薦め車種としては、意外にも3列目席格納で大容量ワゴンになりうるミニバンのノア&ヴォクシーHV、そして定番のアウトランダーやRAV4以外にエクストレイル、ヤリスクロス、カローラツーリングなどが加わっている。
新しさ、e-POWERによる電欠なしにして電動車感が強く、素晴らしく静かな走行感覚や走破性の高さを備え、ラゲッジルームの使いやすさや先進運転支援機能の充実度に加え、価格的にも大いに魅力あるAC100V/1500Wコンセント付き(グレードによりOP)の1台と言えば、2022-2023日本カー・オブ・ザ・イヤーでテクノロジー・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した、日産エクストレイルではないだろうか。
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