■ホンダが自律型作業車両「Honda AWV」のプロトタイプを公開!
ホンダの北米法人(米国ホンダ)は、ニューメキシコ州にある建設会社のBlack&Veatch社の現場で、自律型作業車両「Honda AWV(Autonomous Work Vehicle)」のプロトタイプの実地試験に成功したことを発表しました。
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軽トラックのような見た目のAWVにはどのような特徴があるのでしょうか。
AWVは、2018年にラスベガスで開催された「CES 2018」でコンセプトとして初めて発表されました。
AWVは、頑丈で耐久性のある「オフロードサイドバイサイドプラットフォーム」と、新興の先進的な自律走行技術を組み合わせたものです。
エクステリアは、日本でも果樹園などで見かけるような屋根部分がない軽トラックのようなスタイルとなっています。
フロント部分では、ホンダの電気自動車「ホンダe」と同じような丸目ヘッドライトが親しみやすさを印象付けるほか、足元にはオフロードタイヤを装着。
荷台は、ホンダが2021年4月に生産終了した軽トラック「アクティトラック」のものを流用していると見られ、リアのテールランプ周りはアクティトラックそのものです。
AWVの特徴としては、GPSによる位置情報の取得、レーダーやライダーによる障害物の検知、ステレオスコピック(3D)カメラによる遠隔監視など、一連のセンサーを用いて自律走行や、リモートコントロールによる操作も出来ます。
今回Black&Veatch社は、建設現場でAWVの技術を検証するための実地試験場を提供しました。
この試験では、あらかじめ設定されたルート上のポイントでAWVが正確に停止する能力を検証するために、ソーラーパネルの支持構造が一定の間隔で格子状に配置されている太陽光発電の建設現場が選ばれました
ホンダは、1000エーカーの敷地の高精細地図を作成し、タブレットやPC上で動作するクラウドベースのアプリケーション・インターフェースを使用してAWVの出発点と停止点を正確に設定できるようにした結果、ポイントの数センチ以内で停車できることを証明しています。
この試験では、AWVのバッテリーシステムが高温環境下で最大8時間の稼働や最大1600ポンド以上のトレーラーがけん引出来ることが実証されました。
これにより、AWVは労働力の制約や安全性の問題からほかのソリューションが現実的でない場合に、頑丈なオフロード自律走行ソリューションを必要とするさまざまな業界に、幅広いサービスを展開出来る可能性があるといいます。
また、AWVは前述のように自律走行や遠隔操作が可能なほか、大きな積載量を運ぶことができ、さらにアタッチメントやツールを追加することもできるため、さまざまな作業環境に適したプラットフォームとなります。
AWVについて、米国ホンダのプロジェクトリーダーであるケントン・ウィリアムズ氏は、次のように述べています。
「ホンダは大規模な建設環境において、頑丈な電気自動車である自律型作業車のプロトタイプの性能を実証することができました。
AWVは、建設業界をはじめ、オフロードの自律走行ソリューションを求めるほかの業界に、より高い効率性、高い安全性、優れた環境性能をもたらす可能性があると信じています」
※ ※ ※
AWVの今後について、ホンダは具体的な商業化計画を発表していませんが、今後の試験を通じてプラットフォームの開発を続けていくようです。
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