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5月の新車販売、注目点は? 受注残「解消」は道半ば 不安は消費者マインド

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5月の新車販売、注目点は? 受注残「解消」は道半ば 不安は消費者マインド

業界は「値上げ」「国民負担率」を注視

執筆:Naojiro Onuki(大貫直次郎)

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材料および部品の供給不足に“改善の兆し”が見られ、生産状況・受注残の解消が好転しつつある日本の自動車業界。2023年5月の国内新車販売は、その成果が数値となって表れた。

登録車の5月の新車販売台数は、前年同月比28.1%増の20万6663台と、5か月連続でのプラス。

また、軽自動車の新車販売台数は、同20.0%増の12万67台と、9か月連続でのプラスとなる。

結果として、トータルでの5月の国内新車販売台数は、同25.0%増の32万6730台と、9か月連続での前年実績超えを達成した(自販連/全軽自協調べ)。

業界の声 今後の展望は?

5月の新車販売の傾向について業界団体の関係者は、「前年5月の新車販売台数が26万1433台と低迷していたこともあり、本年5月は25%という大幅プラスを成し遂げた。ただし、新型コロナウイルス感染拡大前の2019年5月の39万6120台にはまだ届かない」

「材料や部品の供給不足による生産調整の影響は確実に緩和しているものの、現状の受注残を大きく解消するだけの生産体制の構築には至っていない」と解説する。

今後に関しては、「新車需要は新型車を中心に堅調で、また発売スケジュールを延ばしていた新型車や特別仕様車が夏に向けて各メーカーから相次いで発売される予定。6月以降のボーナス商戦に向けた販売キャンペーンも、昨年以上の積極展開が見込まれる。さらに、前年同期の販売台数が低迷していたことから、来月以降も前年実績を超える可能性が高い」と分析。

さらに、「生産調整は今後も一部で発生する見込みだが、材料および部品の供給状況は“着実に改善”している。各メーカーが部品の供給状態を精査・注視しながら関係仕入れ先と連携するなど、様々な対策を遂行していることも、新車販売の進展につながるだろう」

「一方で不安材料としては、今もって続く部品の供給不安定や材料価格のアップ、物流費および輸送費の高騰などが挙げられる。車両価格の相次ぐ値上げや国民負担率の上昇なども、消費意欲の盛り上がりの面でマイナス要因」と指摘した。

2023年5月 登録車・軽 各社の実績

登録車の5月のブランド別新車販売台数を見ていこう。

部品の供給不足の影響が残るホンダが前年同月比6.5%減(1万5778台)、新車効果に一服感が出た三菱自が同12.4%減(2952台)、そしてポール側面衝突試験 UN-R135に関する認証手続きに不正があることが判明して5月19日よりロッキーの出荷・販売を停止したダイハツが同3.8%減(1743台)と前年実績割れを記録。

一方、トヨタは同31.7%増(10万6935台)、日産は同29.9%増(2万723台)、マツダは同169.5%増(8979台)、スズキは同24.4%増(8389台)、レクサスは同125.3%増(6991台)、スバルは同43.9%増(5008台)と前年実績超えを達成する。

また、貨物車のブランドではエンジン性能試験の不正問題の影響が残る日野が同5.7%減(2849台)と低迷したものの、いすゞは同53.7%増(4048台)、三菱ふそうは同52.1%増(2815台)、UDトラックスは同9.8%増(764台)とプラスを成し遂げた。

軽自動車の5月のブランド別新車販売台数は、全ブランドが前年実績超えを達成する。

シェアトップに立ったのは、前年同月比27.0%増の4万185台を販売したダイハツで、9か月連続での首位を獲得。

最大のライバルのスズキは、同7.3%増(3万7714台)を記録したものの2471台の差で第2位に甘んじた。

一方、ホンダは同42.0%増(1万9414台)とプラスに転じ、また日産は同8.8%増(1万1990台)、三菱自は同28.8%増(3551台)を記録する。

そして、OEM供給を受けるブランドではトヨタが同36.0%増(3013台)、マツダが同22.1%増(2799台)、スバルが同4.9%増(1391台)と前年実績超えを果たした。

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みんなのコメント

5件
  • Wee✭✭✭✭✭も驚いています
  • 最先端の半導体なんか毎度のことだがどうせ失敗する。自動車向けを含めた直接経済の糧となる部分の国産化に力を入れるべき。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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