アルファロメオのミドルクラスSUVの「ステルヴィオ」に追加された新グレード「ヴェーロチェ」に小川フミオが試乗した。
ヴェローチェならではの特徴
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もっともスタイリッシュなミドルクラスSUVはなにか? もしかすると、それはアルファロメオ「ステルヴィオ」かもしれない。見て、乗って、気分が盛り上がるという点では、ほかの追随を許さない。今年7月10日に発表されたばかりの新グレード「2.2ターボディーゼルQ4ヴェローチェ」は、とにかく個性的なモデルだった。
“スピード”を意味するヴェローチェは、音楽をやっているひとにはおなじみの用語だろう。クルマ好きにとっても、1956年登場の「ジュリエッタ・スプリント・ヴェローチェ」いらいの、アルファロメオにとって伝統的なサブグレードとして知られている(はず)。
ステルヴィオのヴェローチェは、エレガントさとスポーティさを強調した内外装をもつ。ボディ同色のホイールアーチ、サイドスカート、リアバンパーに加えて、専用スキッドプレート、ダークエグゾーストパイプフィニッシャーと、外観はスポーティだ。
内装に目を移すと、印象はまたちがう。アルミニウムのインテリアパネルをはじめ、レザーを使ったダッシュボードや、ブラックまたはレッドの革張りスポーツシートが専用装備。エレガントな仕立て、とアルファロメオの日本法人は述べる。
スムーズでトルキーなディーゼルエンジン
乗っただけでヤル気の出るSUV。というのが、ステルヴィオ2.2ターボディーゼルQ4ヴェローチェである。終始、“楽しい気分”で運転できるのだ。
ステアリングはけっこうクイックで、アルファロメオ独特の、カーブを気持ちよくクイクイと曲がる特性が、ステルヴィオにもそなわっている。2142ccの直列4気筒ディーゼルターボエンジンは、154kW(214ps)の最高出力と470Nmと異例なほど太い最大トルクを誇る。
アクセルペダルの踏みこみに反応よく加速するさまは、ディーゼルエンジンとは思えないほどの鋭さ。そもそもディーゼルエンジンの経験豊富なアルファロメオであるうえに、最新のエンジン技術によって、スムーズでトルキーにチューンされたこのディーゼルエンジンは、アルファロメオというブランドへの期待を裏切らないはず。
乗り心地もいいのは、欧州うまれのロングツアラーだけのことはある。また、アルプスを抱えるイタリアだけに、天候の急激な変化に対応するクルマとしての”ふところの深さ”をかんじる。高い操縦性をそなえているモデルだ。
現在のステルヴィオには、さまざまな運転支援機能も搭載されているが、かならずしも100点満点とはいかない。たとえばレーンキーピングアシストは、首都高のちょっとキツイカーブにさしかかると、すぐに解除されてしまう。
トヨタやスバル、メルセデスやBMWなどであれば、難なく作動しているところだ。もっとも、ステルヴィオのような運転の楽しいクルマであれば、機械の支援は不要かもしれないが。
居心地のいいインテリア
個人的にはステルヴィオ・シリーズの最大の魅力は、バランスがすばらしいスタイリングであると思う。伝統的な“楯”のモチーフをうまく使ったフロントマスクは、いかなる競合よりもブランドの伝統的な価値をはっきりと打ち出している。
プロファイル(サイドビュー)で見ると、ボディはやや厚みがあるものの、前傾姿勢が作られているうえ、四輪とボディの関係もよく、力強さとともに躍動感がうまくかもし出されていると思う。
インテリアは居心地がよい。スペースは充分に確保されているいっぽう、とくにドライバー席にいると、センターコンソールの造型ゆえ、適度なタイト感があって安心する。
ダッシュボードを含めて操作類のレイアウトはシンプルさを旨としているようで、これも好感が持てる。
装備も充実している。8ウェイパワーシート(前席、運転席メモリー付き)やharman/kardonプレミアムオーディオシステム(14スピーカー/900Wアンプ)、スマートフォンのワイヤレスチャージング機構、パワーテールゲート(ハンズフリー機能付き)などは標準装備だ。さらに、これまで日本仕様にはオプションですら用意のなかった純正ナビゲーション・システムも搭載された。
ステルヴィオ2.2ターボディーゼルQ4ヴェローチェはリッターあたり16km(WLTC)という燃費性能で、価格は687万円。
ドイツにも手強いライバルがいる価格帯であるものの、わざわざ選ぶに足るキャラクターがそこにはある。
文・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.)
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