現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 実質184万8000円から!! i-MiEVからの進化に超脱帽!! 三菱渾身のEV軽自動車が堂々デビュー

ここから本文です

実質184万8000円から!! i-MiEVからの進化に超脱帽!! 三菱渾身のEV軽自動車が堂々デビュー

掲載 23
実質184万8000円から!! i-MiEVからの進化に超脱帽!! 三菱渾身のEV軽自動車が堂々デビュー

 2022年5月20日、三菱自動車は、新型の軽バッテリーEV「eK クロス EV」を、今夏発売すると発表した。満充電時の航続可能距離は180km(WLTCモード)、補助金込みの実質購入金額は184.8万円からと、一般的な軽ガソリン車と変わらぬ価格で手に入ることになる。

 軽のバッテリーEV(以下BEV)といえば、三菱が「i-MiEV」で先行しているジャンル。「i-MiEV」は、2009年に発売開始となり、2021年に販売終了となるまで12年間法人を中心に販売され、プジョーやシトロエンにOEM供給もされていた。

実質184万8000円から!! i-MiEVからの進化に超脱帽!! 三菱渾身のEV軽自動車が堂々デビュー

 そんな軽BEVを今回三菱は、SUVテイストの軽自動車である「eKクロス」に新たに設定。「軽」というクラスを越えた滑らかで力強い走りと、先進支援技術の搭載により、日常使いに適したクルマに仕上がった。三菱「eKクロスEV」の全貌をご紹介しよう。

文/吉川賢一、写真/池之平昌信

■BEVを特別視せずに選んでほしい

eKシリーズの一員として、新たに追加されたeKクロスEV(右側)、新色のミストブルーパールに電気銅線をイメージしたカッパーメタリックを組み合わせた2トーンがテーマカラーとなっている

 ご存じの通り、三菱のeKシリーズは、軽ハイトワゴンのeKワゴンとeKクロス、軽スーパーハイトワゴンのeKスペースとeKクロススペースで構成される、三菱の軽ラインアップの主力シリーズだ。同日発表となった兄弟車、日産「サクラ」とは違い、あくまでeKシリーズの追加車種として三菱は発表した。

 その理由について、三菱の担当者に訊ねたところ、「軽ガソリン車と軽BEVを、特別な区別をせずに選んでいただきたいという思いから」だという。

 ブランドの統一感をだすうえでも、新たなデザインでつくるよりも、ダイナミックフォースなデザインがキマっているeKクロスを活用する方がいい、という考えもあったのだろう。

■フロントグリルとメーター周りにはeKクロスEV専用デザインも

 基本的なエクステリアのデザインは、eKクロスそのものだ。アレンジされていたのは、ダーククロムメッキのフロントグリルやLEDのフロントフォグランプなど。テーマカラーとなっているボディ色は、ミストブルーパールに電気銅線をイメージしたカッパーメタリックを組み合わせた2トーン。

 クリーンで高級感を感じさせるカラーと厳つ目なフロントフェイスの組み合わせが、何とも新鮮だ。このカラーリング含め、2トーン5色、モノトーン5色の、全10色展開となる。

 インテリアのデザインも、基本的にはeKクロスと同じだが、電子制御セレクターレバーや、7インチカラー液晶メーターなど、eKクロスEVだけの装備も投入されている。

 またインストルメントパネル周りにも、カッパー色のステッチをアクセントとして入れており(「P」グレードにオプションのプレミアムインテリアパッケージ装着時)、わずかながらも高級感を引き出すことに成功している。

 特に、7インチカラー液晶メーターは、BEVに必要なバッテリーステータスや電費情報、ナビ情報など、各種情報が分かりやすく表示されていた。9インチの大型ナビゲーションでは、充電スポットや目的地までの推定電池残量を表示する。

 もちろんスマホ連携が可能なので、Apple Car PlayやAndroid Autoなどで事前に調べた行き先をプラグインするだけでセットすることも可能だ。

■軽のネガティブ要素がすべて解消されている

駆動用モーターの最高出力は45kW(64ps)だが、最大トルクは195Nm。これは通常の軽ガソリンターボ車の約2倍に相当する

 さて、肝心のパワートレインだが、新開発のe-パワートレインは、20kWhの駆動用リチウムバッテリーを搭載し、一充電走行距離180km(WLTCモード基準)を確保。

 コンパクトカーユーザーの8割が、一日あたり50km以下(三菱調べ)というデータを元に、大半のユーザーが2日以上充電せずに走行できる容量を確保したという。

 旅行や出張など遠くへ出かけるときにはミニバンやSUVを、買い物などで近場を頻繁に行き来するときには軽BEVを、といった使い分けも想定しているようだ。

 普通充電(AC200V/14.5A)と急速充電の2つのポートを備えており、普通充電は約8時間で満充電、急速充電では約40分で80%の充電が完了するという。

 また、蓄えた電力は、V2L(電気を取り出す仕組み)でキャンプなどでの電源として、V2H(住宅へ給電する仕組み)で停電時の補助電源としてなどにも対応するという。

 エアコン冷媒を用いた冷却システムによって、電池の温度上昇を制御することで、高速走行と急速充電を繰り返しても、高い充電量維持することができることは、非常にありがたいことだ。

 駆動用モーターの最高出力は45kW(64ps)だが、最大トルクは195Nmにもなり、これは通常の軽ガソリンターボ車の約2倍に相当する。モーターの制振性能も高いため、BEVならではの滑らかで力強い走りを実現している。

 実際に、短時間ながらハンドルを握らせていただいたが、軽い車体とパワフルなモーターの相性は、この上なくマッチしており、軽のネガティブ要素がすべて解消されている。登坂でも加速が良いので、これまでの軽が苦手だった登坂走行や信号停止からの発進は、本当に楽になるだろう。

 これまで、軽自動車は、ターボ化やマイルドハイブリッド化などでお茶を濁してきたが、このeKクロスEVこそ(日産のサクラも)が「軽の答え」だと筆者は感じた。

 走行モードは、「ECO」「STANDARD」「SPORT」とあり、イノベーティブペダルオペレーションモード(いわゆる日産eペダル)もオンオフ機能があるので、自分にあった走行モードを見つけることが可能。アクセル操作に反応して、パワーゲージのレベルが鮮やかに光るのは、演出として面白いと感じた。

■大きな歴史の一歩が踏み出された

 eKクロスEVには他にも、マイパイロットパーキングの三菱車初採用に加えて、マイパイロット(日産のプロパイロット)に緊急停止支援システム(SOSコール機能付)を新たに採用。

 マイパイロット作動時に、ハンドル操作が一定時間検知されず、警告にも反応がなかった場合、徐々に減速して停止、緊急通報センターを通して緊急車両を手配する(※ミツビシコネクトへの加入が必要)。

 軽のBEVに関しては今後、スズキやダイハツ、そしてホンダといった他の軽メーカーも追従してくることが予想される。しかし、新世代の軽BEVの第一人者として、このeKクロスEV/サクラが大活躍してくれることは間違いない。今後が非常に楽しみだ。

こんな記事も読まれています

アンドレッティの参戦を拒否したF1を米国下院司法委員会が調査へ。評価プロセスに関連する全文書提出を要求
アンドレッティの参戦を拒否したF1を米国下院司法委員会が調査へ。評価プロセスに関連する全文書提出を要求
AUTOSPORT web
一世を風靡したレーサーに見る名人と天才の違いとは?
一世を風靡したレーサーに見る名人と天才の違いとは?
AutoBild Japan
ヤマハ発動機、元会長の長谷川武彦氏が死去 トヨタ2000GT製造責任者やパッソルの開発を主導
ヤマハ発動機、元会長の長谷川武彦氏が死去 トヨタ2000GT製造責任者やパッソルの開発を主導
日刊自動車新聞
宮田莉朋のチームメイトが緊急交代/6年ぶりの事態/ハプスブルクからのメッセージetc.【WECスパ走行前日Topics】
宮田莉朋のチームメイトが緊急交代/6年ぶりの事態/ハプスブルクからのメッセージetc.【WECスパ走行前日Topics】
AUTOSPORT web
MotoGPでの苦戦続くホンダ、2027年新規則が浮上の契機に? しかしマリーニ「あまりにも先すぎる」
MotoGPでの苦戦続くホンダ、2027年新規則が浮上の契機に? しかしマリーニ「あまりにも先すぎる」
motorsport.com 日本版
画質よし、価格よし! 彩速ナビ「TYPE S」がHD画質になって新登場 2024年モデルの注目は?
画質よし、価格よし! 彩速ナビ「TYPE S」がHD画質になって新登場 2024年モデルの注目は?
AUTOCAR JAPAN
「軽自動車」と「普通車」どっちがイイ? 大きさ・走り・維持費はどう違う? 「軽」に適してるのはどんな人?
「軽自動車」と「普通車」どっちがイイ? 大きさ・走り・維持費はどう違う? 「軽」に適してるのはどんな人?
くるまのニュース
馴染み始めがタイミング 新しく購入した自転車は初回点検を忘れずに!
馴染み始めがタイミング 新しく購入した自転車は初回点検を忘れずに!
バイクのニュース
新UI・オーガニックGUIプラス搭載で特大サイズ2画面表示対応、ケンウッド“彩速ナビ”2024年モデル・TYPE Sシリーズ4モデル発売
新UI・オーガニックGUIプラス搭載で特大サイズ2画面表示対応、ケンウッド“彩速ナビ”2024年モデル・TYPE Sシリーズ4モデル発売
レスポンス
内装の質感にビビる!! 生産はわずか数百台のみ! ビートルのオシャレ番長モデルの「ヘブミューラー」
内装の質感にビビる!! 生産はわずか数百台のみ! ビートルのオシャレ番長モデルの「ヘブミューラー」
ベストカーWeb
25歳でルノー「キャトル」とマツダ「ロードスター」の2台体制!「できる限りの整備は自分でやっています」
25歳でルノー「キャトル」とマツダ「ロードスター」の2台体制!「できる限りの整備は自分でやっています」
Auto Messe Web
【2タイプのちょうどいい】 ホンダ新型フリード先行公開 「エアー」/「クロスター」を設定
【2タイプのちょうどいい】 ホンダ新型フリード先行公開 「エアー」/「クロスター」を設定
AUTOCAR JAPAN
メガーヌR.S.の最終モデルと人気のカングーを展示! アルカナの試乗もできます! ルノーブース出展情報【ル・ボラン カーズ・ミート2024 横浜】
メガーヌR.S.の最終モデルと人気のカングーを展示! アルカナの試乗もできます! ルノーブース出展情報【ル・ボラン カーズ・ミート2024 横浜】
LE VOLANT CARSMEET WEB
【ドライブグルメ】関越自動車道・高坂SA(上り)で、埼玉の食材を使った渾身のグルメを味わう
【ドライブグルメ】関越自動車道・高坂SA(上り)で、埼玉の食材を使った渾身のグルメを味わう
Webモーターマガジン
8年ぶり全面刷新! ホンダ新型「フリード」初公開&6月発売! まるで“ミニ”ステップワゴン!? シエンタライバルは何が変わった? みんなの反響は
8年ぶり全面刷新! ホンダ新型「フリード」初公開&6月発売! まるで“ミニ”ステップワゴン!? シエンタライバルは何が変わった? みんなの反響は
くるまのニュース
アンシスがAIを活用したバーチャルアシスタント「AnsysGPT」のリリースを発表
アンシスがAIを活用したバーチャルアシスタント「AnsysGPT」のリリースを発表
レスポンス
6人全員が快適に過ごせる夢のような最上級ミニバン降臨! レクサスLMに6座モデルを追加
6人全員が快適に過ごせる夢のような最上級ミニバン降臨! レクサスLMに6座モデルを追加
WEB CARTOP
【ストリーモ】特定小型原付モデル「ストリーモS01JTA」を5/31まで580台限定販売!
【ストリーモ】特定小型原付モデル「ストリーモS01JTA」を5/31まで580台限定販売!
バイクブロス

みんなのコメント

23件
  • 営業マン曰く、アイミーヴとは別格の仕上がりだそうです。最近のハイトワゴン系も200万コースである事を考えると、この車が特別に高いわけじゃ無い。戸建で毎日充電できる設備(付けても5万くらい)があれば全く問題ない。ただ、遠出が多い人には向かないかな…
  • ダイハツ、スズキは軽規格EV2年後に販売予定、EVの利点はエンジン騒音、振動が皆無さらにe―ペダル、トルクは2Lクラス試乗しなければ良さを理解出来ない、難点なのは航続距離だけ、EV車を身近な車にした日産、三菱に今後も期待する。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

166.5202.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

61.5195.8万円

中古車を検索
eKクロスの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

166.5202.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

61.5195.8万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村