■北米で根強い人気があるSUVとトラック
いま北米で人気の車種といえばSUVとトラックです。どのくらいの人気かというと、ビッグスリーのひとつ、フォードですら北米市場では「マスタング」以外のセダンやハッチバックから撤退を予定し、SUVとトラックに集中すると発表したほどです。
新型「RAV4」までオラオラ顔に? モデリスタ仕様のカスタマイズパーツが発売
北米市場では、フォードやGMの作る大きなSUVやトラック、ジープばかりが売れるという印象もありますが、販売台数ランキングを見てみると、意外や日本の自動車メーカーのSUV、そしてクロスオーバーも高い位置につけています。
そこで、北米で人気の日本ブランドのクルマにどんなクルマがあるのか、直近の販売台数ランキングから5車種をピックアップして紹介します。
●トヨタ「RAV4」
日本市場で復活を果たしたトヨタ「RAV4」ですが、北米市場では途切れることなく販売が行われており、定番ともいえる人気を誇ります。
トヨタによると、車名のRAV4は「Robust Accurate Vehicle with 4 Wheel Drive」からで「SUVらしい力強さと、使用性へのきめ細かな配慮を兼ね備えた4WD」だと紹介されていますが、実際にゴツゴツしたルックスは力強さをイメージさせます。
現行RAV4は5代目に相当し、北米だと2018年11月から販売開始。RAV4は4代目においても非常に人気が高く、その人気を引き継ぐ形で現行モデルの販売も好調に推移しています。
2019年の北米市場を見てみると、RAV4はホンダ「CR-V」と抜きつ抜かれつの戦いを繰り広げており、2019年第1四半期では、SUV販売ランキング「2位」という好ポジションです。
また、RAV4はトヨタが推し進める商品開発への取り組み方「TNGA」に基づき、新しく開発された「ダイナミックフォースエンジン」「ダイナミックトルクベクタリングAWD」を採用しています。
これらによってもたらされた、環境や条件を選ばない走破性、そしてもともとトヨタが持っている高い信頼性が評価され販売を伸ばしているようで、間もなくCR-Vを逆転することになるかもしれません。
北米市場においては、「RAV4」が2万5500ドル(約280万円)から、「RAV4ハイブリッド」が2万7700ドル(約304万円)から販売されています。
●ホンダ「CR-V」
ホンダ「CR-V」もトヨタ「RAV4」と同じく、一時期日本での販売が途絶えていたものの、北米ではずっと販売が継続されていたクルマです。
奇しくもCR-Vの現行モデルはRAV4と同じく5代目にあたり、発売時期もRAV4が1994年から、CR-Vは1995年からとなっています。
なお、現行モデル登場のタイミングもRAV4が2018年、CR-Vが2016年と、近いタイミングで登場したことから、似たようなモデルチェンジサイクルを重ねてきたということもわかります。
一方、RAV4が5人乗りであるのに対し、CR-Vは7人乗りもラインナップしていることが現行モデルにおける大きな相違です。加えて、CR-VはRAV4にはないダウンサイジングエンジンの1.5リッターエンジンを用意していることも特徴です。
車名のCR-Vは「Comfortable Runabout Vehicle」の頭文字から取られており、RAV4の力強さに対し、CR-Vでは快適性を重視しているようです。
もともとCR-Vは都市を走ることをメインとしたライトクロスカントリーとしてデビューしたので、そのコンセプトからぶれていないとも受け取れます。
そうした性格を持つためか、北米市場における2019年第1四半期の販売だと、CR-VはSUV販売ランキングでトップです。
CR-Vの北米における価格は2万4350ドル(約267万円)からと、RAV4と比較して少し安価に設定されています。
●マツダ「CX-5」
初代マツダ「CX-5」は2012年に発売され、現行CX-5は2017年に登場した2代目となります。2019年第1四半期のSUV総合販売ランキングで、マツダCX-5は7位にランクインしています。
日米のマツダ公式サイトにおいて、CX-5にはオフロードを感じさせる画像がまったく使用されておらず、SUVに対してマツダは他メーカーとは異なるアプローチを行なっていることがわかります。
CX-5についての特筆すべき点は、「アテンザ」や「マツダ3」など、ほかのマツダ車とデザイン的な関連性が高いことです。
ほかのメーカーのSUVのように、SUVだからといって「ワイルド」「オフロード」を感じさせる演出が特段なされておらず、CX-5を「アクティブなオフローダー」としてではなく、背が高く積載性に優れるマツダファミリーのラインナップの1台と位置付けているようです。
なお、北米仕様のCX-5に搭載されるエンジンは、ガソリン車だと2.5リッターエンジンのみで、日本市場にて販売される2リッターの用意はありません。日本仕様は1.5リッター、北米仕様は2リッターとなる「ロードスター」と同様に、大きなトルクを好む北米市場に合わせた結果でしょう。
グレード構成は日本と大きく異なり、「SPORT」「TOURING」「GRAND TOURING」「GRAND TOURING RESERVE」「SINGATURE」という構成で、もっともベーシックな「SPORT」の価格は2万4350ドル(約267万円)に設定されています。
■日本とは異なる独自の評価を受ける北米市場
●日産「ローグ」
初代日産「ローグ」は2007年に登場し、現行モデルは2013年に発売した2代目にあたります。なお、初代ローグは日本で販売していた「デュアリス」に近いデザインのモデルでしたが、現行のローグは国内で販売している「エクストレイル」と同じ外観で、細かな仕様が異なるモデルとなりました。
「ローグ(Rogue)」という言葉には「いたずらっ子」という意味がありますが、同時に「悪党、詐欺師」という意味もあって、北米市場においてローグが発売された際には「車名の持つイメージが良くない」という論争があったそうです。
ところが、2016年に公開された映画「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」とのローグつながりが契機となり、スター・ウォーズとのタイアップによる大々的なプロモーションが行なわれたので、そのネーミングが「災い転じて福となす」となりました。
5人乗り、2.5リッターエンジン搭載という点ではトヨタ「RAV4」に近いコンセプトで、北米市場のSUV販売ランキングにおいてはCR-V、RAV4に次ぐ第3位(2019年第1四半期)に位置しています。
販売価格は2万5020ドル(約275万円)からです。
●スバル「アウトバック」
スバル「アウトバック」は、日本では「レガシィアウトバック」の名で販売されるクロスオーバーSUVです。北米仕様には、国内仕様にはラインナップされない3.6リッター水平対向エンジンを搭載するモデルが存在し、やはりパワフルなクルマが好まれる北米市場の傾向を裏付けています。
2014年登場の現行モデルは、1994年に発売された初代から数えて5代目に相当し、20年という長い歴史を持っています。
マツダ「CX-5」とは反対に、アウトバックにはオフロードを感じさせるためのデザイン的演出が採用されています。たとえばルーフレールや大きなフォグランプ、ロックガード風のデザインを持つ前後バンパーやサイドステップが与えられています。
北米市場におけるアウトバックの評価は非常に高く、スバル・オブ・アメリカの公式サイトを見ると、米調査会社による評価として「そのクラスでは、もっともリセールの良いクルマ」「4WDではもっとも売れているクルマ」、そして「アメリカ合衆国運輸省のテストでは最高ランクの安全性を獲得」と記載されているほどです。
2019年の第1四半期におけるSUV販売ランキングでは34位にとどまりますが、北米市場ではBMW「X3」、レクサス「NX/RX」、トヨタ「CH-R」よりも売れている人気モデルです。
アウトバックでもっとも安価なのは「2.5i」の2万6345ドル(約289万円)で、もっとも高価なモデルは3.6R Limitedの3万4995ドル(約384万円)となっています。
※ ※ ※
SUVの本場である北米においても、日本の自動車メーカーが作るクルマの人気は高く、とくにトヨタ「RAV4」、ホンダ「CR-V」、日産「ローグ」、マツダ「CX-5」の4車は2019年第1四半期のSUV販売ランキングだとベスト10に入っています。
世界中で日本車が活躍するのはうれしい限りですが、一方でトランプ大統領からの貿易不均衡是正の圧力が強まることも予想されるため、今後の動向に注目です。
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
“生産版”「“R36”GT-R」公開に反響絶大! 日産の「旧車デザイン」採用&4.1リッター「V6」搭載で「借金しても欲しい」の声! 1000馬力超えもあるArtisan「“和製”なスーパーカー」が話題に
トヨタ新型「ミニアルファード」登場は? 「手頃なアルファードが欲しい」期待する声も!? 過去に"1代で"姿消した「ミドル高級ミニバン」があった!? 今後、復活はあるのか
「黄信号だ。止まろう」ドカーーーン!!! 追突されて「運転ヘタクソが!」と怒鳴られた…投稿に大反響!?「黄信号は止まるの当たり前だろ」の声も…実際の「黄信号の意味」ってどうなの?
「中古車を買いに来たら『支払総額表示』で売ってくれませんでした、詐欺ですよね?」 「別途費用が必要」と言われることも…! 苦情絶えないトラブル、どんな内容?
「とりあえず増税ね」で50年!? 「世界一高い」自動車諸税&ガソリン税“見直し”正念場 “年収の壁”の向こうの璧
オヤジむせび泣き案件!! ホンダの[デートカー]が帰ってくるぞ!! 新型[プレリュード]は究極のハイブリッドスポーツだ!!!!!!!!!
「とりあえず増税ね」で50年!? 「世界一高い」自動車諸税&ガソリン税“見直し”正念場 “年収の壁”の向こうの璧
“生産版”「“R36”GT-R」公開に反響絶大! 日産の「旧車デザイン」採用&4.1リッター「V6」搭載で「借金しても欲しい」の声! 1000馬力超えもあるArtisan「“和製”なスーパーカー」が話題に
「黄信号だ。止まろう」ドカーーーン!!! 追突されて「運転ヘタクソが!」と怒鳴られた…投稿に大反響!?「黄信号は止まるの当たり前だろ」の声も…実際の「黄信号の意味」ってどうなの?
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?