21世紀のスーパーカーはどんなふうに進化しているのか?? 自動車評論家の石川真禧照氏がじっくりしっかり動画付でお届けする当連載。今回は、レクサスのフラッグシップSUVであるLXの中で、悪路走破性を高め専用エクステリアを採用した新グレード「オフロード」をご紹介する!
●やっぱり「スーパーカー」が好き!! 自動車生活探検家・石川真禧照のスーパーカーワールド一覧
国産最高級SUV降臨!! お値段1200万円超!!!! レクサスLXオフロードVer.は「最高峰」にふさわしいか? 【石川真禧照のスーパーカーワールド】
文/石川真禧照、写真/萩原文博、動画/吉田海夕、コペル
■レクサスの最高級SUV「LX」が新型に! 新グレード"オフロード"とは?
※動画内で「今年の1月にデビューしたレクサスLXですが」というセリフがありますが、この発言は収録時(2022年冬)のものであり、現行型レクサスLXの発売は2022年1月となります。
1989年にトヨタのプレミアムブランドとして日本国内でも販売をはじめたレクサスは、その後成長を続け、いまでは日本を代表する高級車として販売し車種展開をしている。
LXは2015年にレクサスの最高級SUVとして登場、1000万円超えのモデルだが、たちまち人気車種になった。その人気は盗難車ナンバー1ともいわれるほど。
2022年1月12日に発売が開始されたレクサス LX。今回試乗した「オフロード」グレードの価格は1290万円
そのLXが2022年にフルモデルチェンジし、2代目になった。ベースになっているのは、初代同様、トヨタのランドクルーザーだが、その開発はレクサス独自の部分も多く、別もののクルマに仕上がっていると言ってもよいだろう。
とくに今回は新たに「オフロード」グレードを設定。ノーマル/オフロード/エグゼクティブの3グレードを用意した。
試乗したのは「オフロード」。レクサス初のオフロード仕様がどのようなチューニングなのかを確かめてみた。
フラッグシップらしい風格を漂わせる顔つき。ブラックアウトされたスピンドルグリルが精悍でカッコいい!!
外観はレクサスのスピンドルグリルが、マットブラックに塗られ、大迫力。18インチの専用ホイールもマットグレー、ホイールアーチモールもブラックに塗られている。
ボディカラーは6色。試乗車はテレーンカーキというグリーン系。インテリアはワインレッドとベージュの2色が用意されている。2列シートの5人乗りと3列シートの7人乗りがあるが、パワーユニットはV6、3.5Lガソリンツインターボ+10速ATのみの設定で、ディーゼル仕様は設定されていない。
搭載するパワートレインは3.5LのV6ツインターボガソリンエンジン(最高出力415ps/最大トルク650Nm)
V6、3.5Lガソリンエンジンは415ps、650Nmの性能で、初代のV8エンジンを数値で上回っている。
ボディサイズは初代よりも全長、全幅は10~20mm大きくなったが、全高は25mm低くなった。ホイールベースは変わっていない。さらに車両重量はシャーシなどの変更により、約200kgも軽量化された。それでも2540kg~2600kgという重量級だ。オフロードの基本的なスペックはノーマル仕様と変わらない。最低地上高も200mm。エグゼクティブグレードより10mm低い。本格的なオフロード走行をするというよりも、イメージでオフロードに似合う仕様、というイメージだ。
■ランクル300とは別物! LXの走りに感激!!
落ち着きのある豪華なインテリア。直感的な使いやすさと見やすさに配慮した、12.3インチと7インチのデュアルディスプレイを上下に配置
運転席に乗りこみ、エンジン始動。スタートボタンは指紋認証になっている。
V6、3.5Lガソリンツインターボは瞬時に目ざめる。10速ATはDレンジを選択。さらにドライブモードのダイヤルやトランスファーのスイッチなどをチェックして、走りはじめる。
実は、走りはじめるまでに不安要素があった。以前、LXのベースモデルであるランクルGXに試乗したとき、そのサスペンションセッティングや走行性能に関して、未完成と思えるポイントがいくつかあった。LXもそれを受け継いでいるのだろうか、という思いだった。
しかし、その思いは見事に裏切られた。ノーマルモードで走りはじめたが、そのサスセッティングは、落ち着きがあり、乗り心地もゴツゴツとした感じがない。ノーズダイブが気になったブレーキング時の動きも、きちんと抑えられているのだ。
これは、試乗したあとに、別の機会にLXのチーフエンジニアと話しをしたときにわかったのだが、ランクル300を発売したときは、開発途中の項目がいくつかあったという。レクサスLXの発売にあたり、その部分の煮つめをやったというのだ。
この言葉はランクルユーザーにはショックだが、LXの足回りのチューニングはかなりハイレベルに仕上がっている。
高速走行でも、安定感は素晴らしい。時速100キロ時のエンジン回転数はDレンジ10速で1200回転。このとき、室内は本当に静か。トルクは1800回転から盛り上がるのだが、アクセルオンで8速1800回転にダウンし、加速を開始する。LXの10速ATは、パドルレバーも備わり、オフロードでのスポーティ走行ではマニュアル操作を手もとで行なうことができる。一方、Dレンジ60km/h走行は7速1300回転から。Dレンジでの0→100km/h加速は6秒台後半という成績だった。
ちなみにマニュアルモードで各ギアで5000回転まで引っぱると、1速45、2速75、3速で100キロに達してしまう。ここから先は日本では非公開の領域。
18インチの専用ホイールはマットグレー、ホイールアーチモールもブラックに塗られ迫力満点!! タイヤはダンロップのグラントレックAT23、265/65R18を装着
タイヤはダンロップのグラントレックAT23、265/65R18を装着していたが、このタイヤもなかなかいい仕事をしていた。
ドライブモードはエコ/コンフォート/ノーマル/スポーツ/スポーツ+/カスタムが設定されている。スポーツ/スポーツ+モードを選択すると、オーディオ用スピーカーからアクセル開度やトルクに応じたスポーティなエンジンサウンドが演出されているのも、高級SUVらしい装置。それ以外のモードではアクティブノイズコントロールにより、スピーカーからこもり音制御音波が出力され、エンジン系と吸排気系のこもり音が低減される。
■オンロードだけじゃない! オフロード装備も充実であらゆる道を優雅に
今回の試乗では本格的なオフロードコースは走ることができなかった。オート/ダート/サンド/マッド/ディーブスノー/ロックという6つのマルチテレインセレクトは、大半をオートで走った。当然、L4レンジも使用しなかった。
しかし、オフロードグレード用に設定されたフロント/センター/リアの3つのデフロック(標準装備)を駆使すれば、高級SUVに似つかわしくないようなオフロード路も難なく走破できるに違いない。
そのようなシーンでは車両の周辺の状況を4つのカメラでサポートするマルチテレインモニターも役立つはずだ。
おそらく、日本のLXユーザーの大半は、エグゼクティブかノーマルグレードを購入すると思われるが、世界の市場では、裕福な、冒険心あふれるユーザーは、このオフロードグレードに目をつけるに違いない。そして、このクルマが世界の強豪オフロードSUVのどれよりも優れた走破性と快適性を有していることに満足するはずだ。
◆ ◆ ◆
※レクサスLXは、先般からの半導体不足や部品流通の不安定化、世界中からの受注集中を受けて、現時点(2023年2月上旬)で、受注を停止しております。そうした時期に試乗記事を展開する可否について編集部で議論しましたが、レクサスLXの車両としての魅力を伝え、一刻も早い受注再開を願うことも含めて、本記事を公開することにいたしました。重ねて、一刻も早いレクサスLXの国内受注再開と、納期の平準化、短縮化を願います(ベストカーWeb編集部一同)。
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みんなのコメント
トヨタなんてつまんないと普通に思うよ。
トヨタがつまんないと書かれて異常に反応するのはトヨタまたはレクサス購入可能な範囲の年収層って事だよ。
つまり低〜中級クラスって事
余裕持ってる層は欧米のSUV買うんだよね
周り見てもそれは一目瞭然