現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > トヨタがロシアでの生産事業終了を発表!! 10万台規模の巨大工場閉鎖でロシア経済にも大きな影響が…

ここから本文です

トヨタがロシアでの生産事業終了を発表!! 10万台規模の巨大工場閉鎖でロシア経済にも大きな影響が…

掲載 35
トヨタがロシアでの生産事業終了を発表!! 10万台規模の巨大工場閉鎖でロシア経済にも大きな影響が…

 トヨタ自動車は2022年9月23日夜、ロシアのサンクトペテルブルク工場(以下、TMR-SP)での生産事業を終了すると発表した。トヨタは、2022年2月24日のロシアによるウクライナ侵攻後、3月4日よりTMR-SPでの工場稼働および完成車輸入事業を停止。これまで工場ラインの保全事業などを日々続けてきたが、ここにきて大きな決断をしたことになる。

文/ベストカーWeb編集部、画像/TOYOTA

直6、3Lが6MTで真に目覚める…!!! 最新GRスープラを自動車評論家3人が斬る!!!

■プーチン大統領も視察した重要拠点

「先が見通せないなか、私たちはステークホルダーを守っていくために、現地・現物・現実を見て、日々悩みながら、いろいろな判断・決断をしています。すべての方々から賛同を得られるとは思っていません。しかし、決断の時期は必ずきます。そんなとき、ステークホルダーの皆さまから賛同を得て、共感されることが私たちの決断・行動の一つの指標になっていくと思います。」

 上記は2022年6月に開催された、トヨタ自動車株主総会での豊田章男社長の言葉。国産自動車メーカーのなかで、ロシア国内におけるもっとも巨大な事業所を持つトヨタは、ロシアによるウクライナ侵攻以降、その事業の動向が注目を集めていた。

 今回、その「決断」が実施された。トヨタがロシアの乗用車生産事業から事実上撤退するということで、トヨタにとってはもちろん、ロシアの産業界、雇用、内需まで含めて大きな影響があり、より直接的にいえば「ロシア経済への打撃」となりそうだ。

 トヨタのロシア・サンクトペテルブルク工場は2007年12月にラインオフ式を実施。総投資額は約50億ルーブル(当時の為替で約220億円)、敷地面積は約224ha(約68万坪)で従業員数は2007年時点で約600名、2016年には約1900名まで増えている。ロシア国内向けにカムリとRAV4を生産しており、年間10万台規模の生産能力を持つ。

 ラインオフ式にはロシア政府からナビウリナ経済発展貿易大臣、サンクトペテルブルク市マトビエンコ知事らが出席、プーチン大統領も視察に訪れており、それだけロシア経済にとって重要な工業拠点だった。

ロシアにおけるトヨタの主力車種はカムリとこのRAV4(写真は欧州仕様)。合わせて10万台規模をロシアで生産していた

 今回、ロシア工場の生産事業終了にあたり、トヨタは以下の公式発言をリリース。

「トヨタは、世界中のステークホルダーの皆様に支えられながら、自動車事業を展開しています。「トヨタ」のブランドは創業以来、80年以上にわたって築き上げてきたものです。トヨタの価値観、トヨタの名を冠した製品は私たちが守り、次世代に継承し続けなくてはなりません。トヨタの価値観と製品は、われわれそのものであると考えています。

 しかし、半年が経過しても生産再開の可能性は見い出せず、このままではトヨタが目指す製品づくりができないこと、また、現在の状況が続けば、ともにいいクルマづくりを目指してきたロシアの従業員に対して十分な支援ができなくなることから、ロシアでの生産活動を終了すること以外に選択肢がないと判断しました。」

 ロシアによるウクライナ侵攻は、日々刻々と深刻さを増している。プーチン大統領は9月21日、ロシア国民に向けて30万人規模の「部分的な動員令」の発動を宣言した。

 こうした情勢を受けて、トヨタは生産工場の閉鎖を決定。「(ロシア国内のトヨタ)従業員に対しては、最大限の支援を提供する計画です。モスクワの拠点は規模を縮小したうえで再編成し、ロシアにおいてトヨタ、レクサスにお乗りいただいているお客様に対し、安全と安心を確保するための体制を維持します。」ともコメントしている。

こんな記事も読まれています

スズキ「スイフトスポーツ」生産終了!? 貴重な「めちゃ安いMTハッチ」今後どうなる! 最後を飾る「特別なスイスポ」12月登場も「次期型」のウワサは?
スズキ「スイフトスポーツ」生産終了!? 貴重な「めちゃ安いMTハッチ」今後どうなる! 最後を飾る「特別なスイスポ」12月登場も「次期型」のウワサは?
くるまのニュース
一体なぜ? 自賠責保険への加入が必須の理由とは
一体なぜ? 自賠責保険への加入が必須の理由とは
バイクのニュース
これはリアビューカメラ? ジャガー、次世代EVコンセプトの新たな画像を公開
これはリアビューカメラ? ジャガー、次世代EVコンセプトの新たな画像を公開
AUTOCAR JAPAN
一般車両侵入でSS12中止のラリージャパン、主催者に約800万円の罰金! 執行猶予付き1600万円の追加罰金も
一般車両侵入でSS12中止のラリージャパン、主催者に約800万円の罰金! 執行猶予付き1600万円の追加罰金も
motorsport.com 日本版
日本に世界が注目!? 公道激走バトルの「ラリー」開催! 3年目の「ラリージャパン」どんな感じ? トヨタ会長が語る
日本に世界が注目!? 公道激走バトルの「ラリー」開催! 3年目の「ラリージャパン」どんな感じ? トヨタ会長が語る
くるまのニュース
新型3列シート電動SUV『アイオニック9』正式発表、充電中は4人が広々休憩も…ロサンゼルスモーターショー2024
新型3列シート電動SUV『アイオニック9』正式発表、充電中は4人が広々休憩も…ロサンゼルスモーターショー2024
レスポンス
全国に「警察軽トラ」配備へ なぜ? 警察庁初の取り組み、理由は? ダイハツ製61台を24年度中に導入! 各都道府県警察で運用
全国に「警察軽トラ」配備へ なぜ? 警察庁初の取り組み、理由は? ダイハツ製61台を24年度中に導入! 各都道府県警察で運用
くるまのニュース
転倒時にバイクを守る! エンジンガードは装着した方がいいのか?
転倒時にバイクを守る! エンジンガードは装着した方がいいのか?
バイクのニュース
『ランクル40 / 70』にもピッタリ! トーヨータイヤ『OPEN COUNTRY A/T III』がラインアップ拡充
『ランクル40 / 70』にもピッタリ! トーヨータイヤ『OPEN COUNTRY A/T III』がラインアップ拡充
レスポンス
寒いとバカっ速! ラスベガスで完勝ワンツーのメルセデス、懸念のグレイニングも一切出ず「不思議だね」とウルフ代表
寒いとバカっ速! ラスベガスで完勝ワンツーのメルセデス、懸念のグレイニングも一切出ず「不思議だね」とウルフ代表
motorsport.com 日本版
約99万円! トヨタ新型「“軽”セダン」発表! 全長3.4m級ボディで4人乗れる! 安全性向上&寒さ対策UPの「ピクシス エポック」どんな人が買う?
約99万円! トヨタ新型「“軽”セダン」発表! 全長3.4m級ボディで4人乗れる! 安全性向上&寒さ対策UPの「ピクシス エポック」どんな人が買う?
くるまのニュース
夢だけで終わらせたくない「マイ・バイクガレージ」 たぐちかつみ・マイガレージ回顧録 VOL.01
夢だけで終わらせたくない「マイ・バイクガレージ」 たぐちかつみ・マイガレージ回顧録 VOL.01
バイクのニュース
「(次期)セリカ、作ります!」ラリージャパン会場でトヨタ中嶋副社長が明言!! 開発開始を宣言、次期86も「出す」
「(次期)セリカ、作ります!」ラリージャパン会場でトヨタ中嶋副社長が明言!! 開発開始を宣言、次期86も「出す」
ベストカーWeb
スズキ・フロンクスが月販目標の9倍も受注! 絶好調な理由は小さくて安いのに感じられる「高級感」!!
スズキ・フロンクスが月販目標の9倍も受注! 絶好調な理由は小さくて安いのに感じられる「高級感」!!
WEB CARTOP
車載電池のノースボルト、米国で破産法を申請 事業継続にめど
車載電池のノースボルト、米国で破産法を申請 事業継続にめど
日刊自動車新聞
【初試乗!】さらにスポーティになった「メルセデスAMG GT 63 PRO」はポルシェとのGT対決に終止符を打てるか!?
【初試乗!】さらにスポーティになった「メルセデスAMG GT 63 PRO」はポルシェとのGT対決に終止符を打てるか!?
AutoBild Japan
レクサス新型「FF最大・最上級セダン」世界初公開に大反響! めちゃ“斬新グリル”&一文字ライト採用! “6年ぶり”に内外装刷新の「ES」中国に登場!
レクサス新型「FF最大・最上級セダン」世界初公開に大反響! めちゃ“斬新グリル”&一文字ライト採用! “6年ぶり”に内外装刷新の「ES」中国に登場!
くるまのニュース
20年前の個体なのに走行距離301キロ!? 555台の限定車 BMWアルピナ「ロードスターV8」がオークションに登場 極上車の気になる予想価格とは
20年前の個体なのに走行距離301キロ!? 555台の限定車 BMWアルピナ「ロードスターV8」がオークションに登場 極上車の気になる予想価格とは
VAGUE

みんなのコメント

35件
  • マツダもロシア生産取りやめ。ロシア経済に
    じわじわと効いてきますね。
  • 生産ができないなら、閉鎖はやも得ないですね。
    戦争ってこういう事だと自覚しなければなりません。
    トヨタも苦渋の決断だし、完全撤退ではなく、ロシア国内のトヨタ・レクサスオーナーのサポートは続けるという事と、終戦したら再開するという選択もあるという事ですね。
    早く、終戦する事を願います。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村