三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は、Daigasグループの株式会社ガスアンドパワーが大阪市湾岸部で運営するガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)火力発電所「酉島エネルギーセンター」(此花区酉島)のガスタービン換装工事を完了、定格出力14万500kWの新設備が運転を開始した。
酉島エネルギーセンターは、MHPSが設備納入・建設を担当し、2002年4月に運転を開始した天然ガス焚きGTCC発電所だ。今回の改造工事では、既設の蒸気タービンを継続運用しつつ、ガスタービンをM501DA形からH-100形に換装することで発電効率と起動性を向上させた。
H-100形は、ヘビーデューティ型(一定の出力を維持して長時間連続運転することを前提として設計されたガスタービンで、手入れしやすく低い保守頻度で済むことが特徴のガスタービン)の10万kW級2軸形ガスタービンで、柔軟かつ機動的な運用で力を発揮する。加えて、起動時間が短く、少ない設置面積で済むなどの強みもある。また、今回納入したH-100形は、事業統合で発足したMHPSが進める国内製造拠点再編の一環で、日立工場からの製造移管措置により高砂工場で組み立てた初号機であり、PMI(Post Merger Integration:合併・買収後の統合推進)活動が着実に進捗していることを示す成果ともいえる。
MHPSは、高効率の大容量発電システムから中小型ガスタービンを活用した省エネシステムまで、火力発電向けフルレンジの製品群を擁しており、発電のトータルソリューションを提供できることが強みだ。
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