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超熟成したセレナはいまこそ買い時!! お薦めグレードと長所とちょっとだけ短所

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超熟成したセレナはいまこそ買い時!! お薦めグレードと長所とちょっとだけ短所

 ホンダのミドルクラスミニバン「ステップワゴン」の新型が、いよいよ発売開始となる。ミドルクラスミニバンといえば、2022年1月に、トヨタ「ノア/ヴォクシー」の新型が登場、その過激なエクステリアと満載された最新装備で、大いに話題となった。

 今後は、2023年早々のタイミングで、日産「セレナ」にも新型が登場する見込み。しかし、まだ日産からの発表はなく、昨今のご時勢も考えると、発売時期もさることながら、発売されても納車までにかなりの時間を要することが懸念される。

超熟成したセレナはいまこそ買い時!! お薦めグレードと長所とちょっとだけ短所

 ただ、セレナは現行モデルもかなり魅力的なモデル。モデル末期となった現在も、その魅力は色あせておらず、むしろ考え方によってはお薦めしたいモデルのひとつ。現行セレナの魅力とお薦めグレード、そして次期型がどんなモデルとなるのか、筆者の予想をご紹介し、セレナの「買い時」について考えてみよう。

文:吉川賢一
写真:NISSAN

現行モデルでも十分に競争力のあるセレナ

 自販連が発表している国内登録車販売台数ランキングでは、2018年と2019年の2年連続で、セレナが登録台数トップを獲得、その後はヴォクシーが2020年、2021年の2年連続でトップとなっている。

 現行セレナが登場したのは、2016年8月のこと。全高と全長は、同じくミドルクラスミニバンである「ノア/ヴォクシー」「ステップワゴン」の中で最も大きく、特に、エルグランド(1300mm)よりも高い室内高(1400mm)による使い勝手の良さは、セレナの大きな魅力のひとつだ。

 このセレナの人気を更に引き上げたのは、2017年のマイナーチェンジで追加された「セレナe-POWER」。1.2リットル3気筒エンジンを発電専用として利用し、最大出力136ps、最大トルク320Nmを誇るフロントモーターで、1.8トンに近い重たいボディを力強く駆動する。

 WLTCモード燃費は18.0km/L。ライバルたちと比べると若干劣るが(ノアHEV/ヴォクシーHEVは23.0km/L、現行ステップワゴンe:HEVは20.0km/L)、実燃費で13~15km/Lは走行できる印象があり、実用性は十分。また、e-POWERの発電時エンジン音も静かに抑えられており、ボディの遮音性能が高いので、ロードノイズも静かで、1クラス上位のミニバンのような快適さだ。

 2.0L直4(MR20DD型)のマイルドハイブリッドのガソリン仕様(X 257万円~)もあるが、最高出力150ps/最大トルク200Nmとエンジンが弱く、e-POWERとの差は歴然。非力に感じるためにアクセルペダルを余計に踏み込むため、ノイズもそれなりに大きく出る。燃費もWLTCモードで13.2km/L(ノア/ヴォクシーは15.0km/L、ステップワゴンVTECターボは13.6km/L)とよくはない。

 なお4WDモデルはガソリンエンジンのモデルしかない(e-POWERはFFのみ)のだが、雪の降る地域をよく走る方でなければ、e-POWERを選択する方がはるかに幸せになるだろう。トルクが強く、ストレスなく運転ができるe-POWERと、ミニバンの組み合わせはバツグンによく、これがセレナe-POWERの大きな魅力だ。

お薦めは、「e-POWERハイウェイスターV」

 お薦めグレードは、ずばり、ハイブリッドの中間グレード、セレナe-POWERハイウェイスターV(358万円)だ。最上級のe-POWERハイウェイスターG(381万円)との違いは、インパネやトリムパーツの加飾、シート生地グレードアップといったインテリアの上質感向上と、16インチタイヤ(それ以外は15インチ)装着など、見栄えを高める装備であり、機能的にはハイウェイスターVと変わらず、満足感は十分に選られるだろう。

 また今ならば、「ハイウェイスターVアーバンクロム(366万円)」といった特別仕様車もあり、漆黒フロントグリル、スモーククリア塗装の専用16インチホイール、ブラックドアミラーなど、外装をドレスアップした専用装備がてんこ盛りされている。なかなかスタイリッシュでカッコも良く、通常ハイウェイスターとは差別化されているので、満足感は一層高まる。

 1ランク上の走りの良さも求めるのならば、e-POWER AUTECH SPORTS SPEC(419万円)も、お薦めだ。17インチタイヤを華麗に履きこなす、AUTECHによる秀逸な足回りのセッティングは、惚れ惚れするほどだった。若干値段は上がるが、湘南ブルーのボディ色でドレスアップしたセレナe-POWERは、至高の一台だ。

2021年1月に追加された、より上質感を高めるアーバンクロム専用の漆黒フロントグリルやスモーククリアの16インチアルミホイール、ブラックドアミラーを採用した特別仕様車

ノートのような質感高いインテリアが急務!!

 そんなセレナが次期型でどんな進化をみせてくれるのかは、大いに楽しみなところだが、なかでも期待しているのがインテリアの質感だ。これまで、日産車共通の弱点であったインテリアの質感だが、2020年末に登場したノートでは、大幅に向上させてきた。もちろん、その後に登場したノートシリーズも同様だ。

 次期型セレナでも、ノートと同等以上のインテリアの質感が期待でき、ノートやアリアのような、メーターパネルとインフォモニターが繋がったタイプのフルデジタルメーターといった要素が加えられると思われる。

 その他のポイントとしては、(VCターボではない)第2世代e-POWERの採用、電動化に特化したミニバン向け新型プラットフォームの採用といった、クルマとしての魅力の引き上げに加えて、エクステリアも、アリア顔のファミリーフェイスでつくり込まれたデザインとなるはず。これをカッコいいと感じるかは人それぞれだが、いま勢いがあるノート/ノートオーラにあやかるかたちで登場することは間違いないだろう。

 ただし、ベース価格の向上は覚悟しないとならない。ノートと同様に、ガソリンモデルが廃止されると思われるためだ。現行セレナのガソリンモデルは257万円~だが、おそらく、e-POWERの廉価モデルで320万円~にはなると思われる。

 また4WDはこれまでガソリンモデルのみであったが、次期型セレナでは、ノートやノートオーラで非常に評判のある新世代ユニットをつかったe-POWER 4WDが登場するのでは、と筆者は予想している。前述したように、これまでセレナe-POWERには、4WDモデルが不在であったため、念願の投入となる。

いま現行セレナを買うのは大いに「アリ」!!

 ノア/ヴォクシー、そしてステップワゴンに対して、後出しとなる次期型セレナは、間違いなく、この3台を上回る魅力を引っ提げて、登場するだろう。

 次期型セレナに限ったことではないが、やはり新型の魅力は格別だ。だが、「熟成期に新車を買う」という選択は、実は「大いにあり」。初期型とは見違えるように設計改良が施されており、また、課題の消込みが十分になされているので、完成度と言う意味では最も高い。またモデル末期ということで、他車よりも良い条件の大幅値引きが引き出せる可能性も高く、セレナでいうと、特別仕様車やAUTECHなどのハイランクのグレードを安く買うには、もってこいのタイミング。最新であることにこだわりがないのであれば、お薦めだ。

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みんなのコメント

6件
  • お金もらう=熟成
    お金もらわない=古い
  • セレナe-powerの価格見てたらフェアレディZのベースグレードが全く高く感じない。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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