■「990S」意外な車名の由来とは?
マツダのライトウェイトスポーツカー「ロードスター」は、初代モデルが1989年にデビューしました。
【画像】ついに出た! 最軽量のNDロードスター「990S」の実車を見る(22枚)
30年以上にわたるロングセラーモデルで、初代から現行モデルまでの累計販売台数はグローバルで110万台以上を記録。2人乗り小型オープンスポーツカーとしてもっとも売れているモデルとしてギネス記録を更新しています。
日本では初代からの累計販売台数は約21万台を突破するなど、国内外の多くのファンから愛されているモデルです。
そんなロードスターの現行モデルは、2015年に登場した4代目(ND)。これまでも継続的に商品改良が施されてきましたが、2021年12月に最新の改良が加えられ、NDロードスター史上最軽量の特別仕様車として「990S」が設定されました(発売は2022年1月中旬)。
気軽に乗って運転を楽しめるというところがロードスターの魅力ということもあり、990Sは「近所を走っても楽しいクルマ」を目指したといいます。
ロードスターのエントリーグレード「S」はもともと車両重量990kgというボディを活かした軽快な走りを特徴としていますが、そのSグレードをベースとする990Sは、ホイールで3.2kg(4本分)の減量を果たし、キャリパー(ブレンボ製)も軽いパーツを使用するなど、サスペンションのバネ下を中心に軽量化を実施。
軽量であることを体感できるようにエンジンをチューニングし直し、その軽さに合わせてしなやかな乗り味を実現しました
ロードスターのなかでも軽さをウリにしたSグレードを選ぶオーナーが多く、価格の安さではなく軽量なボディに魅力を感じて購入する人がほとんどだといいます。
これまでのNDロードスターはカラーコーディネーションを主軸とした商品改良をおこなってきましたが、ロードスターのファンは軽さをリスペクトしている人が多いことから、軽さやダイナミクス性能に特化したモデルが実現したというわけです。
ちなみに990Sという名前は、Sグレードを愛する広島在住のロードスターファンが、自ら「990S」というステッカーを作ってクルマに貼って乗っていることに由来。マツダのほうからそのオーナーに「名前を使わせてほしい」とお願いして快諾してもらったということです。
990Sの軽さや走りの爽快感をデザインで表現するため、各部にブルーを使用。ネイビーのソフトトップやブルーのエアコン吹き出し口、ブレンボのキャリパーは黒地にブルーのロゴを入れるなど、内外装にブルーアクセントを効果的に取り入れています。
そしてピュアさを感じる白いボディカラーとして「スノーフレークホワイト」を設定。白×ブルーで軽快なイメージに仕上げました(ほかのボディカラーも設定あり)。
※ ※ ※
990Sの予約受注は好調で、とくに2021年11月以降は最量販グレードとなっており、ソフトトップの受注台数のうち3割を占めています。
また、既存のロードスターから990Sに乗り換える購入者も多く、「新車+増車」の割合も990Sは全体の46%と非常に高い水準にあるようです。
今回の商品改良では、990Sのほかにもロードスター(ソフトトップ)の特別仕様車として「ネイビートップ」、「ロードスターRS」(ハードトップ)の特別仕様車として「VSテラコッタセレクション」を設定。
さらに、ロードスターおよびロードスターRS全車に、走る能力を最大限に引き出す新技術として「キネマティックポスチャーコントロール」が採用され、「人馬一体」の走りの楽しさがさらに向上しました。
これらの商品改良をおこなった結果、これまで50代が多く占めていた購入者の年齢が若返り傾向にあるといい、990Sにおいては30代以下が28%になるなど、若い世代にもロードスターの人気が広がっているようです。
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