■各メーカーがミニバンを展開するアジア市場
日本のミニバン市場には大小さまざまなミニバンが存在します。世界有数のミニバン大国ともいえますが、アジア地域でも独自のモデルが販売されています。
それらにはどのような特徴があるのでしょうか。
【画像】トヨタ「新型ミニバン」がカッコいい! 85万円「スズキミニバン」は? 実車を見る! (32枚)
コンパクトサイズではトヨタ「シエンタ」やホンダ「フリード」があり、ミドルサイズでトヨタ「ノア/ヴォクシー」、ホンダ「ステップワゴン」、日産「セレナ」、三菱「デリカD:5」がラインナップ。
ラージサイズでは、トヨタ「アルファード/ヴェルファイア」、トヨタ「グランエース」、日産「エルグランド」、ホンダ「オデッセイ(2022年9月生産終了)」などが挙げられます。
そうしたなかで、日本では販売されていない海外市場向けのミニバンも存在。
有名なところではレクサス「LM」やトヨタ「シエナ」などがありますが、アジア地域ではトヨタ「イノーバシリーズ」、日産「リヴィナ」、三菱「エクスパンダーシリーズ」、スズキ「イーコ」など国や地域によって多数存在します。
そのなかで、最近新たに発表されたモデルをいくつか見ていきます。
2022年11月25日にトヨタインドは新型「イノーバハイクロス」を同市場で発表しました。
新型イノーバハイクロスは、TNGAプラットフォームを採用したMPV(日本でいうミニバン)です。
エクステリアは、六角形のフロントグリルとシャープなデザインのLEDヘッドライトを採用することで存在感のあるフロントフェイスを実現。ボディサイズは全長4755mm×全幅1845mm×全高1780mm、ホイールベースは2850mmとなっています。
インテリアは、大型TFTマルチインフォメーションディスプレイを中央に配置するほか、さらに2列目にはインドにおいてセグメント初の電動オットマン付きシートや、開閉可能な大型サンルーフ、イルミネーションライトなどを採用することで快適な移動空間を実現しました。
パワートレインには、2リッターガソリン車と2リッターガソリン+モーターのハイブリッド車を設定。安全面は、ダイナミックレーダークルーズコントロールやレーンキープアシスト、オートハイビームなどから構成されるトヨタセーフティセンスが採用されます。
※ ※ ※
日産もアジア地域のいくつかの国に独自のミニバンを展開しており、2022年9月6日には日産フィリピンが新型「リヴィナ」を同国向けに発表しました。
2019年2月にインドネシア市場を皮切りに販売開始された3列7人乗りのMPV(日本でいうミニバン)のリヴィナ。
ボディサイズは全長4510mm×全幅1750mm×全高1695-1700mmとなり、エクステリアは日産のキーデザインとなるVモーショングリルを採用。さらにやフロントアンダースポイラー、LEDテールランプなどの装備により、スタイリッシュな印象となりました。
インテリアは、スマートフォンとのブルートゥース連携に対応した7インチタッチスクリーンや充電ポートなどを採用します。
パワートレインは1.5リッターガソリンエンジンに4速ATもしくは5速MTを組み合わせています。
なお新型リヴィナは、三菱「エクスパンダー」のOEM車となっています。
■SUVミニバン&多彩展開のミニバン続々! スズキ新型ミニバンは90万円以下?
三菱はアジア地域を中心に「エクスパンダー」「エクスパンダークロス」を展開しています。
2022年6月7日にタイ三菱は新型「エクスパンダークロス」を発表しました。
エクスパンダークロスは、エクスパンダーをベースに、SUVらしさを高める外観パーツを追加したモデルです。
エクステリアには、スキッドプレートやフェンダーモール、ルーフレールなどの装備によって、さらにタフな印象のデザインとし最低地上高は220mmと高めに設定されています。
今回の新型エクスパンダークロスでは、三菱のキーデザイン「ダイナミックシールド」を踏襲したフロントグリルにブラックメタリック塗装を施しました。
インテリアは水平基調にデザインされた新デザインのインパネを採用。さらにApple CarPlay・Android Autoに対応した9インチタッチスクリーンやUSB充電口としてタイプA・タイプCの両方を備えます。
パワートレインは最高出力105馬力・最大トルク141Nmの1.5リッターガソリンで、新型エクスパンダークロス(タイ仕様)では新たにCVTを搭載することで高効率な走りを実現します。
スズキはインド市場で高いシェアを持っています。現地のインドスズキこと「マルチ・スズキ」は2022年11月22日に新型「イーコ」を発売しました。
イーコは、2人乗りの商用仕様から5人乗りおよび7人乗りの乗用仕様、さらに救急車仕様まで幅広いラインナップを設定します。
乗用仕様のボディサイズは、全長3675mm×全幅1475mm×全高1825mm、ホイールベース2350mmです。
今回の改良では、インテリアに新たなデジタルメータークラスターを採用したことで洗練されたデザインとなったほか、フラットカーゴフロアを採用したことにより、荷室容量は60リッター増加。
さらに新たに搭載される1.2リッターエンジンは、最高出力が10%向上した80.76馬力を発揮(ガソリン車)するほか、燃費性能も向上しました。
なお現地価格は51万200インドルピー(約87万円)から設定されています。
※ ※ ※
今回紹介したアジア地域で販売されるミニバンは、デザインや機能を見れば日本市場でも売れる可能性はあります。
しかしどのメーカーも日本導入の予定はないといいます。
この背景には、冒頭のようにすでに多くのミニバンがラインナップしてることや、アジア地域向けのモデルは日本とは異なる基準で企画・開発しているため、日本仕様にすれば価格と性能が見合わない可能性も出てくることが考えられます。
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みんなのコメント
ホントこういう紛らわしい記事止めてくれないかなぁ~。。