輸入車 [2023.11.04 UP]
輸入車で楽しむ「一人の時間」自分を取り戻すこだわりの3モデル
文●九島辰也 写真●ユニット・コンパス
(掲載されている内容はグーワールド本誌2023年12月号「走りの楽しさを諦めない[こだわりを貫く輸入車探し]」記事の内容です)
【世代別】ライフステージに合わせた「こだわりを貫く」輸入車探し
※ナンバープレートは、すべてはめ込み合成です。
一人の時間が、自分を取り戻すために必要だ
この本を手に取りこのページに目をとめた方はもうおわかりだと思う。最近の自動車業界はバラエティに富んでいてクルマ選びが難しくなっていることを。多くのモデルは燃費(電費)がよく、人が快適に乗れて、荷物がたくさん積めて、そこそこ楽しい走りができるようになっているからだ。
よって実用性において大きくハズすことはない。家族からもお褒めの言葉をいただく可能性は高まっただろう。が、それが本当に自分好みなのかどうかは不明。自分基軸では五里霧中なクルマ選びが遂行されてしまう。はたしてそこに正解はあるのだろうか。
ということで、右のキャッチコピーをご覧いただきたい。今回のテーマは「一人の時間が、自分を取り戻すために必要だ」となる。
この言葉が意味するのは、子どもの送り迎えや家族旅行、仕事上の荷物運びに役立つクルマであると同時に、一人で運転している時間も楽しく走れることが大切であり、そんなクルマ選びをしようということ。前述したいろいろなシーンがあるにせよ、ステアリングを握るのは自分であり、その時間が一番長いことを再認識しなくてはならない。
特に、冒頭で記したようにこのページの写真に興味を持った方であればなおさら。BMW M2で手をとめた方はきっとクルマ好きであり、クルマを走らせる楽しみを知っていると同時に、走らせて楽しいクルマが存在することを知っているからだ。
そしてそんなクルマで自分の自由になる時間に走れば、煩雑な日常から抜け出し本来の自分を取り戻すことができるだろう。ヘビーな仕事が終わった帰り道にちょっと遠回りするといい。スッとステアリングを切った時に追従するボディが気持ち良く感じられるに違いない。若い頃クルマに恋し、憧れたのを思い出すはずだ。
ということで、次ページ以降3つのモデルをピックアップしてみた。メルセデス、BMW、アウディのドイツ御三家となる。その意味で信頼性は高く、ドライブが楽しいのは言わずもがな。なんたってアウトバーンを日常的に使って移動する人たちの相棒である。長距離移動が楽なのはもちろん、加速や高速域でのハンドリングに不満はない。ここに挙げた3台にとどまらず、そんな文脈でクルマ選びをするとハッピーなカーライフが待っている。
PROFILE:自動車ジャーナリスト 九島辰也
ファッションや旅にも造詣が深い自動車ジャーナリスト。プライベートでは、アメリカ、ドイツ、イギリスと各国のクルマを乗り継いでいる。
[こだわりを貫いたモデル-1/BMW M2 クーペ]公道を走れるレーシングカー、それがMモデル
走りが楽しいという面でBMWは多くのモデルがそれを具現化している。そもそもこのブランドがその文脈でできているからだ。リア駆動にこだわったり、縦置き直列6気筒エンジンを尊重したりするのもそうだし、アルミやカーボンといった軽量素材に早くから着手してきた。すべて「走り」を磨くためのものである。
そんなブランドだけに「M」や「Mスポーツ」を設けカスタマーをワクワクさせている。最近では「アルピナ」ブランドの商標権も取得した。
そのMラインアップのなかで比較的身近なモデルがM2クーペ。生粋のMシリーズの末っ子に位置するモデルだ。すでに自動車メディアでも高く評価されているだけに、ご存じの方もいるだろう。M2クーペは他のMモデルがパワーアップと共にサイズアップされていくなかで、「適正」とも言われるディメンションとなる。言ってしまえば、かつてのM3的。日常的コントローラブルである寸法にぜひ注目してほしい。
そこにモータースポーツ界で長い歴史を持つM社がノウハウを注入したのだから悪いはずがない。キャッチフレーズは「公道も走れる究極のレーシング・スポーツカー」。この言葉だけで前のめりになるクルマ好きは多いだろう。
エンジンは3L直6ターボ。M社が手を入れたそれは最高出力460馬力、最大トルク56・1kgmを発揮する。トランスミッションは6速MTと8速AT、専用のエキゾーストシステムを含めすべてMテクノロジーとなる。ご覧のようにエクステリアも完全なM仕様。前後スポイラーが目を引く。タイヤはフロント19インチ、リア20インチ。ホイールもまたM専用デザインとなる。
走らせればまさにMマジック。「クルマってこんなに楽しいんだ!」となる。まぁ、こちらは周囲から喝采はもらえないが、「自分を取り戻す」には最強のウェポンとなる。
BMW M2(6速MT)●全長×全幅×全高:4580×1885×1410mm ●ホイールベース:2745mm ●車両重量:1710kg ●エンジン:直6DOHCターボ ●排気量:2992cc ●最高出力:460ps/6250rpm ●最大トルク:56.1kgm/2650-5870rpm ●新車価格:972万円(M2 全グレード)
ダッシュボードには最先端のインターフェースを装備。と同時にシートはホールド性の高いMスポーツシートが用意される。エンジンカバーを含め各所に「M」マーク満載だ。
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[こだわりを貫いたモデル-2/メルセデスAMG C43 4マチック]ステータス性と走りの両立、それがAMGの得意技
一人時間を大切にして運転を楽しみたいからって2ドアクーペではまわりの賛同を得られない方も多いだろう。そこでメルセデスではセダンをピックアップしてみた。昨今このブランドを支えているのはGLCをはじめとするコンパクト系SUVであることはたしかだが、長年シンボリックな存在だったのはCクラスセダンに他ならない。業界全体のベンチマークとして扱われてきたモデルだ。これならドアは4つあるし、リアシートに大人がゆったり座れる。さらに言えば、フォーマルなシーンにも対応してくれるステータスが備わる。言うなればわかりやすい高級車感が漂っている。そこ、家族からの評判アップには大切なポイントだ。
そして「走り」を求めるのであればそこに特化したモデルをチョイスする。グループのなかでモータースポーツ部門を請け負うメルセデスAMGだ。こちらもBMW M社同様、サーキットのノウハウを市販車にフィードバックすることを基本形とする。具体的にはメルセデスAMGC43 4MATIC。利便性とステータスを持つセダンであり、AMGの走りを提供する。
このクルマのエンジン2L直4ターボユニットはまさにAMGらしく、F1由来のエレクトリックエキゾーストガスターボチャージャーを取り入れている。最高出力は408馬力、最大トルクは51・0kgmというからご立派。以前V6ターボを積んでいたことを考えると、2L直4は心細いと思う人はいるだろうが、この数値からもそれは取り越し苦労であることは一目瞭然。それにいわゆるマイルドハイブリッドとして出だしや加速にモーターがアシストする。トランスミッションは9速AT、駆動方式は名前のとおりAWDとなる。もはやAMGの文字があるからって大排気量エンジン搭載とは限らない時代なのだ。このクルマはまさにそのロジックで仕上がっている。
メルセデスAMG C43 4MATIC(9速AT) ●全長×全幅×全高:4785×1825×1450mm ●ホイールベース:2865mm ●車両重量:1830kg ●エンジン:直4DOHC ●排気量:1991cc ●最高出力:408ps/6750rpm ●最大トルク:51.0kgm/5000rpm ●新車価格:1116万円(C43 4MATICのみ/撮影車両はMP202301)
デジタル化されたダッシュボードにAMG専用スポーツシートが装着されるインテリア。保守的なイメージが強いセダンだがインターフェースは最新。エンジンにAMGのマークが付くのもポイントだ。
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[こだわりを貫いたモデル-3/アウディ Q4 eトロン]EVが実現させたスムーズで力強い加速を楽しむ
さて、これまでわかりやすいようにBMWのMモデルとメルセデスAMGにフィーチャーしてきた。どちらもスタンダードモデルにはないワクワク感がクルマ好きのハートをくすぐってくれる。
もちろんジャーマンスリーの一角アウディにもそうしたモデルはちゃんとある。RSシリーズがそうだし、SやSラインも同じベクトル上にある。だが、ここではあえてeトロンシリーズを取り上げてみたい。先に挙げた2つのモデルを最新のトレンドで解釈したものだ。
そのトレンドとは、SUVボディと電動化。アウディ Q4 eトロンはまさにそのど真ん中にいるモデルと言っていい。EVとして不安ない巡行距離を実現しながら、エレクトリックパワーを最大限に利用しスポーティな走りを見せる。一充電走行距離594kmは立派だ。よって一人時間を充実させることも可能だし、それでいてリアシートやラゲッジスペースも十分確保できる。SUVの利点を最大限に活用できるってわけだ。さらに言えば、このクルマはデザインも凝っている。アウディらしさを表現しながら未来感も兼ね備えているのはさすがだ。デザイン重視路線は健在といったところである。
モーターの最高出力は150kW、最大トルクは31.6kgm、駆動方式はRWDとなる。サイズも思いのほかコンパクトなので、駐車など使い勝手はよさそうだ。それに充電システムも急速充電の90kWであればおよそ9分で100kmの走行を可能にしてくれる。欲を言えばガソリンを給油するくらいのスピードにしたいが、それでもだいぶ実用性は高まった。
ということで、さらっとトレンドを加味した用途重視なクルマ選びに見せておいて、しっかりエレクトリックドライブを楽しむのもワルくない。モーターが繰り出す加速感は内燃機関とはまた違った味を堪能させてくれるはずだ。
アウディ Q4 40 e-tron Sライン ●全長×全幅×全高:4590×1865×1615mm ●ホイールベース:2765mm ●車両重量:2100kg ●最高出力:150kW ●最大トルク:31.6kgm ●新車価格:638万円~728万円(Q4 e-tron 全グレード)
天井高がありリアシートの快適性は高い。ラゲッジを含めSUVの優位性を感じる。ボディスタイルはスタンダードとスポーツバックの2種類。後者でちょっとスポーティな選択もアリ。
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みんなのコメント
なんだかなぁ…評論家なんかが「イチオシ!」って言っても人それぞれ価値観違うし、ライフスタイル、クルマの使用目的、用途も千差万別…
自分ならば、記事に挙げてあるクルマよりも、
JEEPに乗って大自然で、キャンプ、釣り、サーフィン、カヤックとかしたいわ(笑)
ちょい古いラテン小型なら考えてもいいけど