ヤマハ発動機の新型ネイキッド『MT-09』、そして80年代GPマシン風の外観で話題の『XSR900GP』には「次世代ハンドルスイッチ」が採用された。ライダーが直感的に操作できるよう設計されたこのスイッチは、「フルスクラッチで、今後のスタンダードにもなり得る“次世代スイッチ”を目指した」という。
機能面のトピックは、ウインカーとジョイスティックだ。多くのウインカーは、左手親指で操作するレバーを左右にスライド、キャンセルは中央を押し込む操作だが、この次世代スイッチでは左手親指で操作するのは変わらないが、左右スイッチを押し込む(フルクリック)ことで点灯、さらに15秒経過、かつ150m走行で自動キャンセルとなる機能をもつ。さらにスイッチ半押しで車線変更時などに便利な「3回点滅」を可能とした。
後方車両の接近が「耳」で直感的にわかる、ヤマハの新技術「感覚拡張HMI」のねらい…人とくるまのテクノロジー展 2024
走行モードの変更などの操作には、同じく左手親指で操作するジョイスティックを採用。「ゲーム機やスマートフォンなどに慣れたライダーとの親和性が高い」として、直感的な操作を実現している。
これまでの開発では既存品の流用・応用によって製品ごとの最適を追求してきたというが、新型MT-09、XSR900GPでは今後のスタンダードにもなり得る次世代スイッチをめざし、一から設計をおこなった。
「あくまでも暗黙知でしかないのですが、“人が触れる部分を大切にする”というマインドは、この会社のものづくりに深く根づいた文化であり、また流儀の一つだと感じています」と機能モジュール開発部の長崎義貴さんは語る。
◆数々のテストと「フレキシブル基盤」が実現した
同部門のHMI(ヒューマン・マシン・インターフェイス)チームでは、人間工学に基づいてスイッチやレバー、ペダル類など、ライダーとマシンの接点となる各種機能部品の要素研究から開発までを担っている。
バイクの運転中、ライダーはさまざまな手元操作を行う必要がある。ウィンカーやライト、ホーン、走行モードの切替など、多岐にわたる操作を誤操作なく行うためには、スイッチの配置や形状、タッチ感が重要。これを実現するためには、ヒトの構造や感覚を深く理解することが欠かせないという。
スイッチの設計は非常にデリケート。親指を引く動作を解析すると、指先を軽く押し当てることで感触を確かめ、その感触をきっかけに引く動作に移ることがわかる。さらにその引き始めた指を、今度はライダーの意思通りに止めるためのデザインも重要で、その最適解を導き出すために、クレイモデルを用いた繊細な検討が繰り返されたという。
また、対応力や汎用性を高めるために、指の長短やグローブの厚みなど、さまざまな条件で走行実験が行われた。開発メンバーの池谷亮介さんは、「ストロークやクリック感の微妙な違いで気持ち良く感じたり、逆に違和感が出たりします。ですから走行実験の現場には、いくつもの仕様を持ち込んで比較検討していきました」と語る。
操作性の高いスイッチ配置、そしてコンパクトな設計を可能としたのが、ヤマハとして初めて採用した「フレキシブル基盤」。従来の板状の基盤とは異なり、折り曲げたり、自由なレイアウトが可能なもので、これを採用することで内部構造をまとめことができるなど設計の自由度が大幅に向上。コンパクトな設計、ライダーの欲しい位置にノブを配置できるなどのメリットをもたらした。
さらに基盤とスイッチの間にラバーを挟み込むことでクリック感、防水性を向上させている。
求めたのは、直感的操作で扱えるユニバーサルなスイッチ。長崎さんは、「操作に関わるストレスやノイズを取り除くことで、ライダーは純度高くライディングを楽しめるはず。そこに貢献できたら本望」と語っている。
ヤマハの“人機官能”思想が生んだ常識への挑戦。スイッチひとつにもその情熱が注がれている。
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
全長4.1m級の日産「超“コンパクト”GT-R」!? 600馬力の「V6ツインターボ」搭載! 5000万円超えで「市販化」しちゃったヤバすぎモデルとは
600馬力! プーチン大統領の「すごい高級車」登場! 約7トンの「巨大ボディ」に驚きの声も! 金正恩氏に贈られた“超高級車”「アウルス セナート」に反響!
5速MT搭載! スズキが「大きなワゴンR」実車展示!「軽自動車」超えたビッグサイズに「最新技術」採用したニューモデルに反響あり!
バス会社「待合室が落ち込んだので閉鎖中です」衝撃投稿に反響多数!? 「えらいこっちゃ」「北海道は異世界」バス停の無惨な風景が話題に
【ファイヤー!!!】復活は100%ありえないだろう・・・5億円超のケーニグセグ ジェスコが全焼&全損!無残な姿に・・・
約160万円! ホンダ「最小&最安コンパクトカー」が人気スギ!? 全長4m以下でMTありの「爆売れ国民車」記録更新! 精悍顔の「ブリオ」インドネシアで好調
【今日発売】BYDシールに国内最速試乗 AWDで537ps・航続およそ600kmにして実質537万円の戦略価格
フェラーリ初のSUV「プロサングエ」買うなら年収はいくら必要? 価格未公表の「超人気モデル」を手に入れるために“お金よりも必要なもの”とは?
スタイリッシュな新型「4ドアセダン」発売! 1000台限定で「495万円から!?」 日本の道で試したBYD「SEAL」の実力とは
我らが[カウンタック]と同じガルウィングなのに160万の衝撃!! [トヨタセラ]の動くサウナ説ホントか!?
みんなのコメント
それがそんなに面倒な事なのか?