ステレオカメラで性能は申し分なし
すでにTVでCFを多数流しているためご存じの方も多いだろうけれど、ハイゼットのトラックに自動ブレーキが付いた。もちろん軽トラック初である。この市場、TVCFのバックグラウンド通り「そろそろ自動ブレーキ付きのクルマに乗ったらどうですか?」という年代のユーザーに支えられてます。
やはりケアレスミスは誰にでもあるし、それを防ぐ技術が出てきたなら積極的に対応すべきだと考えます。自分の安全もさることながら、社会に与える負担も下がる。安全はプライスレスだ。私もサンバーを持っているけれど、主として義父が乗っている。今後もハンドル握るなら、乗り換えを考えようと思う。
素晴らしいことに、マニュアルミッション仕様にも自動ブレーキ付く。高齢ドライバーの飛び出し事故防止にはマニュアルミッション車が有効だと言われており、それに自動ブレーキまで付けば申し分ない。また、AT車にはアクセルとブレーキの踏み間違い対応機能が付く(後述)。以下説明しよう。
ハイゼットに搭載された自動ブレーキは、アイサイトのようステレオカメラ式(アイサイトは日立製。ハイゼットはデンソー製)。カメラの間隔が短いためアイサイトほどの測距性能を持っていないものの、主として近距離の移動に使われる軽トラックの使用環境なら十分なスペックを持つ。
大雑把な性能を挙げておく。停止車両に対しノーブレーキのまま接近する追突モードなら、30km/hまで自動停止が可能(それ以上の速度だと減速しながら衝突)。車両の陰から歩いて出てくる歩行者も30km/hから停止できるだけのスペック。それぞれ50km/hと45km/hが業界TOP性能です。
踏み間違い防止機能もステレオカメラで稼働させるタイプ。前方に障害物のある状況なら、誤操作によりアクセル全開しても大幅にパワーを絞る。クルマ止めがあれば乗り越えられないし、クルマ止めなしでもノロノロ歩くくらいの速度しか出ないため、突っ込む前に対応できることだろう。
トヨタのデータによれば、自動ブレーキ+踏み間違い防止機能により、車両前方が衝突する事故の80%近くを防止できるという。普通の乗用車より平均速度の低い軽トラックであれば、さらなる事故低減効果になることだろう。軽トラックは下取り価格も高いため、乗り換え時に必要な予算も少なくて済む。
そうそう。今回、自動ブレーキだけでなく『ジャンボ』とネーミングされた延長キャビン付きモデルにも注目。写真の通り標準キャビンを27cm延長したもの。たった27cmと思うだろうが、効能は絶大である。大柄な体格のドライバーだと標準キャビンの軽トラックは窮屈。
ペダル位置を合わせると、シートが直立してしまうのだった。ジャンボならリクライニングもできるため、普通の軽自動車と同じようなドライビングポジションも取れる。加えて2人乗車すると荷物の置き場所がまったくなかったけれど、ジャンボだと手荷物+上着くらいなら余裕。
スズキも『スーパーキャリー』という延長キャビン付きモデルを発表したが、残念ながら自動ブレーキは設定無し。軽トラックを買うならハイゼット以外、選択の余地なしだと思う。
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