過去にも改名をした記録が残されていた
2024年4月10日(現地時間)、アルファ ロメオ史上初の電動専用モデル(BEVおよびマイルドハイブリッド)として、オンライン上のワールドプレミアイベント「#EyesOnMI」にて初公開されたコンパクトSUVについて、それからわずか5日後となる4月15日に、ステランティスから異例中の異例ともいうべきプレスリリースが全世界に向けて配信されることになりました。その内容は、当初の車名「アルファ ロメオ ミラノ」がイタリア政府からの通達により使用が認められなくなったことから、「アルファ ロメオ ジュニア」へと変更することを決定した……、という前代未聞のものでした。
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“ミラノ”以上にアルファロメオの伝統に準拠した“ジュニア”の名とは?
もともと「ミラノ」の車名は、2023年中にアルファ ロメオが行ったという新型車のネーミング一般公募において最上位を占めたことから命名された。アルファ ロメオとしては、名前がすべての法的要件を満たしているという確証があった上で、2024年4月10日のデビューイベントを執り行ったはずである。
ところが、発表直後の数日間で政府筋から何らかのアプローチがあり、そのあとは鮮やかな手際で改名と「Junior(ジュニア)」新ロゴをお披露目するに至ったことになる。
このドラマティックな改名劇に際して、ステランティス・アルファ ロメオからのリリースでは「ユニークなストーリーと多くの候補があるなかで、名前の変更は大きな問題ではなかった」と主張する。実際に、一般から集まったいくつもの名前を再度見直すことは、アルファ ロメオにとっては悪い話だけでもなかったようで、見直しの結果として次点の「ジュニア」が選ばれるに至ったという。
アルファ ロメオにとっての「ジュニア」とは、近年では「ミト(Mi.To)」や「ジュリア(現行)/ステルヴィオ」の限定グレード名ていどにしか使われていないものの、源流をたどれば60年近いヒストリーを有する重要な名跡である。
1960年代のアルファ ロメオにおけるスター的クーペモデル「ジュリア・スプリントGT」の直列4気筒DOHCエンジンを1570cc/106psから1290cc/89psに縮小し、内外装の装備もいくらか簡略化したエントリーグレード「GT1300ジュニア」として1966年9月に登場。その後は、欧州ツーリングカー選手権(ETC)の最小排気量クラス制覇を目的とし、GT1300ジュニアのボディを総アルミ化した「GTA1300ジュニア」、ピニンファリーナ製の2座席オープンモデル「スパイダー・ドゥエット」のエントリーグレードとなった「スパイダー1300ジュニア」、そしてカロッツェリア・ザガート製のスタイリッシュな2シータークーペ「ジュニアZ」など、1960年代後半から70年代初頭にかけてのアレーゼ製アルファロメオでは、「ジュニア」が一大勢力を築いていたといえよう。
したがって、かつてはGT1300ジュニアを愛用していたことのある筆者などのクラシックアルファ好きからしてみれば、ブランド生誕の地をそのまま車名とした「ミラノ」よりも、「ジュニア」のほうがよりアルファ的にも感じられるものの、どうも現実はそんなに単純なものでもない……、とみる向きもあるようなのだ。
ジュリエッタも“ミラノ”? ミトは“ジュニア”だった?
海外での報道によると、ミラノではなくポーランドに生産拠点を置く新型車に、「ミラノ」と命名するのはまかり通らぬという判断が下されたとのこと。
しかし、アルファ ロメオは今回の改名を告示するプレスリリース内で、「イタリア政府には、新しいクルマの名前よりも重要な課題がある」あるいは「一般からのポジティブなフィードバックや、イタリアのディーラーネットワークからの支援、新型車に対するメディアの注目を集めてくれたジャーナリスト、またこの議論によってもたらされた無料の宣伝に対し、政府に感謝します」という、かなり皮肉めいたコメントを発している。
でもそこで思い出されるのが、15年前のできごと。今回の改名騒動については、ある種の既視感を覚えておられる向きもあるかもしれない。じつは、2009年12月に発表されたジュリエッタも、デビュー直前に「ミラノ」→「ジュリエッタ」へと急遽切り替えられたといわれているのだ。
実際、2009年下半期ごろの海外自動車メディアでは「Alfa Milano」と描かれた化粧プレートを付けた白いジュリエッタの広報写真がすでにリークされており、その状態でご覧になった方も少なくないと思われる。
しかも「ミラノ(Milano)」と「トリノ(Torino)」の頭文字を合わせたネーミングを与えられたという「ミト(Mi.To)」についても、じつは正式発表の直前まで「ジュニア」名で発売されるという噂が、特にヨーロッパのスクープ系自動車メディアではかなり確度の高いものとして報道されていた。
AMWノミカタ
これはあくまで筆者の私見、あるいは邪推にも近い想像ながら、今世紀初頭から始まった一連のアルファ ロメオ命名騒動も併せて考えると、どうやら今回もアルファ ロメオの巧みなPR活動にしてやられた感が、プレスリリースの端々に見え隠れしてしまうのである。
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