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見た目以上のスゴさを誇るビッグクーペ──新型ロールス・ロイス ブラック・バッジ・スペクター試乗記

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見た目以上のスゴさを誇るビッグクーペ──新型ロールス・ロイス ブラック・バッジ・スペクター試乗記

ロールス・ロイスのBEV(バッテリー式電気自動車)である「スペクター」の高性能版である、新型「ブラック・バッジ・スペクター」に、小川フミオがスペインで乗った!

特別なふたつの機能も搭載

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史上もっともパワフル……と、謳う、ロールス・ロイスの新型ブラック・バッジ・スペクターに乗った。1075Nmという驚くほどの大トルクを誇る2ドアクーペを走らせたのは、2025年3月のスペイン・バルセロナ。こんなにおもしろいロールス・ロイスはない! と、感心の出来だった。

新型ブラック・バッジ・スペクターは、2025年2月に発表された、より高性能なスペクターだ。ロールス・ロイスの顧客を若返らせるのに大きく貢献しているというスペクターは、そもそも強力なパワーを誇るクーペだけれど、その上をいくモデルだ。

ブラック・バッジは“パワー、トルク、コントロールを強化したモデル”と、説明される、ドライバーためのロールス・ロイス。車内で見つかるサブシンボルは“無限のパワー”を意味しているというからすごい。

実際、今回の新型ブラック・バッジ・スペクターは驚愕の性能をもつ。標準のスペクターに対して、アンチロールバーとダンパーを専用のものに換え、車体のロールを抑えるとともに、急加速のときにフロントが浮き上がるのも防いでいる。同時に、ステアリングの速度やアクセルペダルの感度を引き上げているのだ。

なにより、新型ブラック・バッジ・スペクターの特徴は、このモデルにしかない機能「インフィニティ・モード」と「スピリテッド・モード」の設定だ。

ステアリングホイールに設けられたスイッチで起動するインフィニティ・モードでは、485kW(659ps)のパワーを堪能出来る設定になっている。特にアクセルペダルの感度がより上がる。バルセロナの峠道で起動させたところ、一瞬でパワーが湧き上がる印象で、ドライブしている自分が一番驚いた。

スピリテッド・モードを体験するのに、ロールス・ロイスではバルセロナ近郊のサーキットを用意していた。左足でもって思いっきりブレーキペダルを踏んだ状態で、右足でアクセルペダルを床まで踏み込む。クルマが身をよじるような動きをしはじめたところで、ブレーキペダルから足を離す。

バッテリーで4輪を駆動するピュアEVの新型ブラック・バッジ・スペクターにとって、発進加速は、エンジン車との差別化がより明らかな部分で、静止から時速60マイル(約96km/h)までの加速にかかる時間はわずか4.1秒。実際に試してみて、私も、ダッシュ力のするどさには舌を巻いた。

新型ブラック・バッジ・スペクターでは、さらに、1周3kmというサーキット走行も試せた。ここでは、驚くほどの加速力と強力な制動力を体験。コーナリング時の車体のコントロール性とステアリングの正確性はスポーツカーなみ。カーブから脱出しての加速は、軽量スポーツカーのように速い。

途中に、並べたコーンの間を、S字を描くように走り抜けていくスラロームコースも設けられていて、新型ブラック・バッジ・スペクターの性能の一端を味わえた。速度はクルーズコントロールにまかせるのがミソで、ドライバーの操縦が不安定になると、自動的に速度を抑制して、走行安全性を優先する。その体験だ。

ここでわかったのは、右に左にステアリングホイールを操作しての走行でも、車体の姿勢がフラットに保たれて、不安定さを一切感じさせないことだった。路面からの突き上げも感じられない。

「お、笑顔で戻ってきましたね」。私が規定の2周を終えてピットに戻ると、ロールス・ロイスのトレーニングチームのリーダーとおぼし人とが、そう言って迎えてくれた。

「新型ブラック・バッジ・スペクターに乗っている人は、口をそろえるように『速い、でも、快適』と、言ってくれるんです」

そもそもスペクターも速いクルマだったので、その上を行くブラック・バッジ仕様がなぜ必要だったか? 楽しい思いをしたことは横においといて、ロールス・ロイスの考えを尋ねた。

「顧客の調査をしたところ、速く走りたいという気持ちでスペクターをドライブしている人が多いことに気づきまして、それならと開発チームが顧客のために、よりパワフルな新型ブラック・バッジ・スペクターを手がけたのです。スピリテッド・モードも、スペクターに圧倒的なスピードを期待している顧客むけの機能です」

バルセロナで会った開発担当者はそう説明してくれた。グリルやドアハンドルやウインドウフレームが黒いことが識別点の新型ブラック・バッジ・スペクター。見た目以上のスゴさを誇るビッグクーペだ。

文・小川フミオ 編集・稲垣邦康(GQ)

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