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レッドブル育成ハジャー、来季F1デビューの「チャンスは生きている」

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レッドブル育成ハジャー、来季F1デビューの「チャンスは生きている」

 今季のFIA F2のタイトル獲得を目指すレッドブル育成のアイザック・ハジャーは、同陣営の来季F1ラインアップ確定に向けたドライバー評価の動向を注視している。

 表向きには、シニアチームでセルジオ・ペレスがマックス・フェルスタッペンのチームメイトを継続して務め、角田裕毅がRBに来季も残留することが決まっている。またダニエル・リカルドの後任として2024年シーズン途中からRBに乗るリアム・ローソンは、その印象的な走りで来季もF1シートを掴むと見られている。

■レッドブルは“注目株”コラピントと来季F1契約を結ぶべき? motorsport.comのライター陣の視点

 ただ、過去15戦でフェルスタッペンが257ポイントを獲得しているのに対して、ペレスはわずか48ポイント。一貫して苦戦が続いていることから、レッドブルは今後に向けて別のドライバーを起用することも検討している。

 その選択肢の中には、ローソンをシニアチームへ昇格させたり、ウイリアムズのF1ルーキーであるフランコ・コラピントをいきなりシニアチームで起用したり、といった衝撃的なモノもある。

 一方で、レッドブルのジュニアプログラムでF1に最も近いドライバーのひとりであるハジャーは、今季のF2ドライバーズランキングで2番手。この状況が好転することを望んでいる。

「少なくとも、チャンスは生きていると思う」とハジャーはmtorosport.comに語った。

「僕に決定権がないことは明らかだ。RBとレッドブルでは色々なことが起こっていて、何が起こるかわからない。明らかに、僕が次だ。それは事実だ」

「彼らがどんな決断を下すかどうか分からないけど、いずれにせよ僕はここにいるし、来年に備えようとしている」

 ハジャーの場合は、コラピントや来季のハースF1シートが確定しているオリバー・ベアマンが経験不足にもかかわらず、今季のF1参戦で印象的な走りを見せたことが助けになるかもしれない。実際、F2ではこのふたりをハジャーは上回ってきた。

「これらは僕らの世代が優秀だということを示している」とハジャーは言う。

「しばらくの間、経験こそが重要だとして、F1に飛び込んで10年もいる人に勝てないと考えられていた。でも実際にはできるんだ。ホンモノなら、速いってことだ。彼らはF2グリッドがF1に向けて何を生み出せるのか証明してくれたから、僕らにとって良い働きをしてくれた」

 ただ、ハジャーはレッドブルの「衝撃的なほど現実に近い」F1シミュレータで多くの作業を行なっているものの、実際のF1マシンでのテスト経験は限られている。そのため、必ずしもコラピントやベアマンなどと同じレベルでパフォーマンスを発揮できるわけではないと認めた。

「もし今、僕がF1マシンに飛び乗らなければならないとしたら、オリー(ベアマン)やリアムよりもずっと難しいだろうね」とハジャーは言う。

「僕のF1での経験はこれまで3回のFP1だけで、走行プランは常に周回数によって限りがある」

 コラピントはすでにF1で2回の入賞を記録しており、レッドブルはそれについて「速いドライバーだ。彼は速さを証明している」と指摘。ハジャーもそれを渋々認めた。

「僕は3年間、(レッドブルの)プログラムに参加していて、F2では2年目だし、チームのリザーブなんだ……」

 そして「そういうモノなんだ」というハジャーの言葉は、コラピントが辿ったF1へのルートに対する自身の意見を示している。

 ハジャーはカタール戦とアブダビ戦の残る2ラウンドで今季のF2タイトルを獲得し、レッドブルに2025年のF1シートを得るに相応しいと納得させることが最重要課題となる。

 ハイテックから参戦したF2初年度はドライバーズランキング14位と振るわなかったが、カンポス所属の今季はここまで4勝をマークしている。

「カンポスでは、ハイテックにいた時よりもずっと仕事がしやすかった」とハジャーは言う。

「(ハイテックでの)F3シーズンは本当に良い思い出だった」

「でもF2に入って違う人たちと仕事をするようになって、まったくマッチしなくなってしまった。スピードがある時もあった。でも、もっと良いシーズンを送れたはずだ。僕はかなり多くのミスを犯してしまった」

「結果やポテンシャルを最大化すること、そしてミスを少なくすることで、かなり改善できたと思う。全体的なパッケージとして、明らかに良くなった」

 ただ、ハジャーはここのところ思うようにいかないレースが続き、モンツァ戦とバクー戦ではいずれもポイントを獲得できず、ランキングでのリードが減少している。

 モンツァ戦でハジャーはスロースタートやピットストップ作業の遅れに悩まされ、バクーでは予選でクラッシュを喫していた。

「ここまでは、後退を強いられることもマシンの故障も本当に多くて、本当に厳しいシーズンになっている」とハジャーは認めた。

「自分のチャンピオンシップを振り返ってみると、いい週末を過ごすことができれば、フィーチャーレースで表彰台に登ったり、優勝したりできている。だから自分のパフォーマンスについては本当に満足している」

「自分の持っている力を最大限に発揮できたと思うし、それがフィーチャーレースでのポイント獲得につながっていると思う」

 ハジャーが言う通り、今季はこれまでの165ポイントのうち145ポイントをフィーチャーレースで獲得している。

 とはいえ、仮にハジャーが来季のF1シートを手に入れることが敵わず、レッドブルのリザーブドライバーとして1年を過ごすことになったらどうするのだろうか?

「それで良いとは思わない。ドライブしたいというのは明らかだからね」とハジャーは断言した。

「でも、もしそうしなければならないのなら、僕はそうするつもりだし、先のことも考えるよ」

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