数値上のシート高と体感シート高に一番開きがある車両タイプ、それがスクーター
バイクにまたがった際にどの程度足が地面に届くか=足着き性をバイク選びにおける大きな指標の1つとする人も少なくないのではないでしょうか。
コレ1台あれば十分じゃね!? カッコ良くてコスパ良し「ホンダ・ADV150」の燃費をガチ調査してみた
足が着かないからといって乗れないことはないけれど、しっかりと足が着くバイクを選べば、停車時はもちろん、Uターンなどの低速走行時の安心感がガラリと変わります!
当記事では、収納タップリで日常の足にも使える上に高速にも乗れるから遠出も楽ちん、さらに車検もないから維持費も安いという、いたれりつくせりなクラス、150~250ccの国産スクーターの足着き性を159cmの小柄な女性ライダーが実際にまたがってチェック!
スクーターって気軽に乗れるイメージがありますが、シート下収納の充実のために座面の幅が広くなっていて、開脚幅を取られることで意外と足が着かなかったりするんです……。
スペック上のシート高数値と実際に体感するシート高に一番開きがある車両タイプかも。実際の足着き性のイメージを写真で確認してみてください!
ホンダ ADV150 シートは高めの795mmながら考え抜かれた重心位置と軽い車体で不安感は少ない
2020年2月に登場し、スクーターにオフロード車の要素を取り入れた「シティアドベンチャー」なる新境地を切り開くマシン。市街地での利便性とツーリングシーンでの走破性を高いレベルで両立しています。
アイドリングストップ・システムを採用することで、信号待ちなど停車時の燃料消費、騒音、排出ガスを抑え、より高い燃費性能や環境性能を発揮するのも最新設計のマシンらしいポイント。
今回紹介する7車の中で、最低地上高が最も高い165mm(ヤマハ トリシティ150と同率1位)。これが高い走破性をもたらしてくれる一方、シート高は795mmと高めに。車体も線がゴツめで重そうに見えるため、おそるおそるまたがってみました。
するとびっくり!
足裏の接地面積こそ3割り程度で良いとは言えないものの、踏ん張ることなく車体を支えることができます。おそらく重心の位置がちょうど良いところにきているためと思われ、車体の重さをあまり感じません。
また、えぐれたシート形状で足を真っ直ぐおろして接地させられるのも快適。スペック上のシート高数値だけで諦めてしまうのはもったいないバイクだと感じました。
ヤマハ マジェスティS シートは高めの795mmながらコンパクトにまとめられた車体で安定感は◎
スポーティーかつ軽快な走りを重視したことに加え、荷物の積載に便利なうえに多少ラフな服装でも乗りやすいフラットフロアを備えたことで日常の利便性の向上させたマルチなモデルです。37万9500円と、今回紹介する7車種の中で最も価格がお手頃です。
同じヤマハ製の150ccクラス、NMAXと比較して30mmもシートが高く、スクーターとしてはかなりシート高が高い部類。
一方で実際の足着きはシート高の数値の割に良好で、159cmのテスターの場合では両足の指がすべて接地します。停車時の姿勢に自由度があるフラットフロアで車体全体がコンパクトにまとまっているため、足を着いて停車するときの安心感も高いと言えます。
ヤマハ XMAX クラストップレベルの加速性能を持つアクティブマシン。150cm台では少し注意が必要かも
ヨーロッパで人気の300ccモデルを日本向けに250cc化し、環境性能に配慮しつつもクラストップレベルの最高出力と加速性を誇るスポーティなマシンです。
13インチホイールを採用されることの多いスクーターとしては大きめの前15/後14インチホイールを与えられ、安定感ある走りも自慢のポイント。
大柄な車体、大きめのホイールでシート高も高めの設定。車体の幅も広く、正直足着き性はイマイチ……。しかしフロア部分にに設けられた切り欠き部分から足をついたり、若干内股気味に足を着いたりといった工夫をすることで、足着き性を向上することも可能です。
またシート幅が広い分、シート下収納の容量は充実の45L。フルフェイスヘルメット2つを収納してもだいぶん余裕があるほどです。1泊のキャンプならすべての装備をシート下にしまい込むこともできそうですね!
ホンダ フォルツァ 電動スクリーンなどを備えた上位モデル。着座位置によって足着き性向上も可能
ヨーロッパ向けの「フォルツァ125」をベースとする設計手法で、250ccながら150ccクラスと遜色ないコンパクトさを実現しているフォルツァ。
一方、ホンダのスクータでは初めてトラクションコントロール(荒れた路面や滑りやすい路面でも、駆動力を制御してタイヤの横滑りや空転を防ぐ装置。フォルツァに搭載されたものはオンオフを選択できる)を採用し、電動スクリーンのほかにもアクセサリーソケットを備えるなど、装備の充実ぶりも大きな特徴です。
幅広で適度な硬さのシートを備えて乗車時にはまるでクルマのシートに座っているように安定&快適!
一方で身長159cmのライダーがまたがった場合の足着き性は両足ともに親指のみが接地する程度でイマイチ……。また、シートとハンドルの間が詰まった設計で体が入らないので、停車時にシートから前に降り、フロアをまたいで足を着くという小技も使えそうにありません。
足着きをしっかり確保したい派の小柄なライダーは、同メーカーのPCX150、ADV150などと比べてみるのもいいかも?
ヤマハ NMAX155 新世代エンジン搭載の万能スクーターは車重128kgの最軽量級。足着き性も問題なし!
可変バルブ機構を採用したブルーコアエンジンを搭載した150ccクラススクーター界の元気っ子。
車重は本記事で紹介する7車種の中で最も軽い128kgで、腕力に自信のないライダーにも安心。メインシートと高低差の少ないリヤシートで、タンデムユースにもオススメめですよ!
前方に傾斜したシート形状のために、着座位置で相当足着きが変化します。車体が軽くてスリムな上に重心が低いので車体を直立に維持しやすく、「がんばって乗ってる感」が一番少なかったモデル。
ちなみに166cmのライダーではヒザが曲がった状態でも両足ベタ着き(両足の足裏が全面設置する状態)に。
ヤマハ トリシティ155 個性的なフロント2輪。2019年モデルからシート高が15mm低減して足着き性がUP
「転ばないバイクを作ろう」という試みから生まれた3輪バイク。
100%転ばないというわけではありませんが、フロント2輪の特性を活かした高い走破性が評価され、市町村が用意する災害救助バイクのベース車としても選ばれた注目度上昇中のスクーターです。
フラットフロアを採用しているので、着座姿勢の自由度が高いのもうれしいですね。
足着きはかなり良好。後方に向けて幅が広くなるシート形状のため、着座位置によって足着きが大きく変化します。極端に前に座れば身長159cmのライダーでもかかとがわずかに浮く程度と、ほぼ両足ベタ着きでまたがることが可能に。
一方で、ほかのモデルに比べてハンドルがやや近めの設定なので、最前部に座ると肘が曲がりすぎて操作しにくいかも。ぜひ実車にまたがって自分のベストポジションを探してみてください。
ホンダ PCX150/ABS 操縦安定性に優れた前後14インチタイヤを採用しながら足着き性は良好
2019年に最も売れたスクーターといえばこちらのPCXシリーズ。13インチホイールを採用するスクーターが多い中、ひと回り大きい14インチを装備して操縦安定性を高めています。今回紹介する7車種の中で最も燃費(WMTCモード)がよく、タンク容量は少なめの8Lながら計算上の航続巡航距離(1度の満タン給油で続けて走れる距離)は長めの368kmとなっています。
PCX150の足着きは、ベタ着きではないものの着座位置を工夫すれば文句なしの足着き性。
身長159cmのライダーがシートの前寄りに着座した場合、足裏の面積の8割ほどが接地し、かかとがわずかに浮く程度の安定した足着き性を実現できます。
ただし後方に向かって車体幅が広くなっていくデザインのため、シートの真ん中付近に着座しようと思うと接地するのは土踏まずのあたりまで。
トリシティ同様、ハンドルまでの距離とのバランスを見ながら自分にとってベストなライディングポジションを探してみる必要がありそうです。
スズキ バーグマン200 200ccという排気量の割に足着き性抜群! ジャストサイズの俊足スクーター
道幅の狭い市街地でもキビキビ乗りこなせるジャストサイズのボディに、150ccと250ccのいいとこ取りをしたような200ccエンジンを積載。
あらゆる意味で「ちょうどいいマシン」と言えるかもしれません。2人乗り時の発進のスムーズさにコダワリがあるほか、シート下収納には一般的なフルフェイスヘルメットが2個収納できるので、タンデムの機会が多いライダーにはかなりオススメの1台です。
車体が前後に長いため一見大きく見えますが、今回紹介する7台の中で身長159cmのライダーが唯一両足ベタ着き……指の先からかかとまで完全に地面に着いている状態でまたがることができた車両です。
さらに両足ベタ着き状態でも若干ヒザが曲がるほどの余裕があり、身長150cm台前半のライダーであっても、それほど恐怖を感じることなく運転することができそうです。
126cc~250ccのバイク「軽二輪」は高速道路走行が可能というメリットを持ちながらも車検を受ける必要がなく、維持費が安いのも大きな特長です!
かつては大柄なボディ&快適性を重視した250ccの「ビッグスクーター」が軽二輪クラスで人気を博しましたが、昨今は125cc(原付二種)の兄弟車として用意される150cc台のモデルなどコンパクトな車種が続々と登場しています。
「原付二種クラスの軽さで扱い安く、高速やバイパスなども走れる!」というオイシイところ取りができるモデルもあるので、用途や足着き性をじっくり検討しながら、自分にピッタリの1台を見つけてくださいね。
まとめ●モーサイ編集部・中牟田 写真●八重洲出版『モーターサイクリスト』/モーサイweb編集部
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革靴で乗って停車時道が砂利っぽいとズルリなる事が多い。買う時は試乗が大事