船体サイズは満載排水量約7万5000トン、全長約300m
フランス軍事省は2025年9月末、次世代空母「PA-NG」の建造を開始したと発表しました。
場所はナーバル・グループ隷下のシェルブール造船所で、搭載予定のK-22原子炉を収納する隔壁用鋼板の溶接作業が9月25日に始まったとのこと。「PA-NG」はK-22原子炉を2基搭載する予定です。
原子炉を収納する筐体は、高さ14m、直径13mあり、重量は1基あたり約1300トンにもなります。定格出力は1基あたり約225メガワットで、推進力だけでなく、電磁カタパルトなどへの電力供給源としても用いられます。ちなみに、現用の原子力空母「シャルル・ド・ゴール」が搭載するK-15原子炉は出力150メガワットであり、単純計算では1基あたり50%増しでの出力向上が図られています。
「PA-NG」の建造プログラムは2021年に正式にスタートし、基礎研究から始まりました。3年後の2024年に、軍事省から正式に建に関してゴーサインが出たものの、できあがるまで12年ほどかかる想定のため、海上公試は2036年ごろ、就役は2038年ごろと見込まれています。
なお、以前リリースされた情報では、満載排水量約7万5000トン、全長約300m、最大幅約80mで、速力は27ノット(約50km/h)。乗員は約2000名で、新型のステルス戦闘機を30機搭載するといいます。
また、2025年現在、フランスは満載排水量約4万3000トンの原子力空母「シャルル・ド・ゴール」を運用しているものの、同艦は「PA-NG」の就役に合わせ、2038年に退役する予定です。
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