トヨタが参戦する様々なモータースポーツで得られた知見と経験を、市販車開発に活かしたブランドである「GR」。GR86、GRスープラ、GRヤリスなどのラインアップがあるが、筆者がもっともかっこいいと思うのが「GRカローラ」。カローラスポーツをベースに、専用チューニングされたエンジンが搭載されたハイパフォーマンスモデルだが、できれば、カローラツーリングをベースとするモデルもみてみたいところ。欧州には「GRスポーツ」のカローラツーリングが用意されていることを考えれば、なくはないと思う。
ではもし、GRカローラワゴン(仮)が登場するとしたらどんなモデルになるのか。妄想をしてみよう。
新型「GRカローラツーリング」に勝手に期待!! 本当に出れば次期カルディナGT-FOURじゃん!
文:立花義人、エムスリープロダクション/写真:TOYOTA
こだわりのチューニングで走りを追求する「GR」
トヨタのモータースポーツ部門である「Toyota Gazoo Racing(トヨタ ガズーレーシング)」が由来である「GR」。2017年から展開されているトヨタのスポーツブランドだ。冒頭でも触れたように、トヨタが活躍するモータースポーツで得られた知見と経験による専用のチューニングを市販車に取り入れたもので、極めて高いレベルでチューニングされたトップグレードの「GRMN」を筆頭に、こだわりのチューニングで走りを追求した「GR」、GRの世界観を気軽に体感できるエントリーグレードの「GRスポーツ」と3段階が用意されている。
GRカローラは、ハッチバックタイプの「カローラスポーツ」をベースとしており、抽選申し込みによって販売(現在は終了)。大衆車というイメージの強いカローラだが、GRの設定によって、現行型のスポーティなスタイリングとも相まって、若々しいスポーツカーという印象が高まったのではないだろうか。
2022年に500台限定の予約抽選で販売されたGRブランドの最高峰「GRMN」ヤリス。オプションを装着すると800万円を超えるが、プロのドライバーが鍛え上げたトヨタのフルチューンモデルだ
カローラならではの利便性はそのままに、高い次元での走る楽しさを両立させた「GRカローラ」
カローラはモータースポーツの世界でも活躍してきたモデルだ。かつてはWRCやその他のラリーでも戦績を残し、近年は水素エンジンカローラによるスーパー耐久シリーズの参戦でも注目が集まっている。
そんなカローラのなかでもスポーティなカローラスポーツをベースとするGRカローラには、GRヤリスに搭載された1.6L直3ガソリンターボをさらに強化した、最高出力224kW(304PS)の改良型エンジンを搭載。スポーツ4WDシステムによって限界領域でのコントロール性を高めている。
カローラスポーツならではのロングホイールベースが生み出す高速安定性を武器に、フロント60mm、リア85mmワイドトレッド化されたことで、さらに高い旋回性能も実現。5ドア、5人乗りというカローラならではの利便性はそのままに、高い次元での走る楽しさを両立させたモデルだ。フロントバンパーのインテーク、フロントフェンダーとフードバルジのアウトレット、バルブ付き3本出しマフラーなど、外観からも伝わってくる走りへの欲求と機能美がたまらない。
GRカローラには、GRヤリスの1.6L直3ガソリンターボをさらに強化したユニットが搭載されている。圧倒的な加速と高回転の伸びが感じられるが、クルマつくりとサイズからか、静かで快適な走りも楽しめる
エンジンはGRカローラ、トランスミッションは8速ATとしてもいいかも
このGRカローラももちろん素晴らしいのだが、より実用性の高いカローラツーリングでもGRの走りを味わいたいところ。実は欧州版のカローラツーリングには、GRスポーツモデルがある。しかも、日本仕様のカローラツーリングとカローラスポーツはホイールベースが同じなのだが、欧州版ははホイールベースが60mm長く、ややゆったりとした雰囲気がある。そのためか、(欧州の)GRスポーツのツーリングは、どちらかというとややグレード高めのスポーティなステーションワゴンという印象だ。
この欧州版カローラツーリングのGRスポーツをベースに、ステーションワゴン仕様の「GR」を作り上げたいところだ。もちろんエンジンは、GRカローラと同じ改良型の1.6L直3ガソリンターボが欲しい。駆動方式はもちろん4WDとしてほしいところだが、トランスミッションについては、GRカローラがMT車のみであることを考慮し、差別化のため8速ATとしてもいいかもしれない。GRカローラばりの厳ついエクステリアも必須だ。
たっぷりの荷物で家族とともにレジャーに出かけられ、かつ日常の走りも高次元の走りも楽しい。そんなワゴンがあったら、お父さんもニンマリのモデルになるはずだ。
欧州仕様のカローラツーリングGRスポーツ。日本仕様よりホイールベースが長く、スポーティな上級ツーリングワゴン、という印象だ
◆ ◆ ◆
2007年に販売終了となった同社の「カルディナ」の3代目に設定されていた高性能グレード「GT-FOUR」がまさに、このようなモデルだった。国内ワゴン市場の衰退で消滅してしまったが、今後は新型クラウンエステートの登場などによって、ワゴンのボディスタイルに再び注目が集まるのではと筆者は考えている。次期型カローラは次世代エンジンで低床下が進み、ますますスポーティになりそうというウワサがある。ぜひ次期型での設定を期待したい!!
【画像ギャラリー】カローラならではの利便性はそのままに、高い次元での走る楽しさを両立させた トヨタ「GRカローラ」(15枚)
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みんなのコメント
カルディナてレガシィTWに全く歯が立たずにボロ負けした迷車だろ