現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 放置車両の「レッカー移動」なぜ減少!? 背景にトラブル回避も? 迷惑駐車を勝手に動かせない事情とは

ここから本文です

放置車両の「レッカー移動」なぜ減少!? 背景にトラブル回避も? 迷惑駐車を勝手に動かせない事情とは

掲載 37
放置車両の「レッカー移動」なぜ減少!? 背景にトラブル回避も? 迷惑駐車を勝手に動かせない事情とは

■放置駐車違反が減ってレッカー移動も減少!?

 駐車場やコインパーキングなどではなく、路上に駐車しているクルマを見かけることがありますが、駐車場所によっては「駐車禁止」となることがあります。

知らない人多すぎ! 運転免許証の隠れた「秘密」とは!? 「ガソリン安くなるし最高!」

 駐車禁止はふたつあり、運転手が乗車していてもクルマを停めてはいけない場所で停車させると「駐停車違反」、運転手がクルマから離れた状態で路上駐車すると「放置駐車違反」で取り締まられることになります。

 そんな駐車禁止に関して、以前は東京都内でもよく見かけた「違反車両のレッカー移動」が、最近は減っているようです。なぜなのでしょうか。

 レッカー移動減少の理由はいくつかあるといわれていますが、なかでも、2007年に可決された道路交通法改正案によって指定車両保管機関制度が廃止され、一部の都道府県ではレッカー移動が民間に業務委託され、違反車両を保管する担当警察署の数が大幅に減ったことが大きいとされています。

 また、最近のクルマは、衝撃が加わると大きな警報音が鳴るなどさまざまな防犯装置が備わっており、さらにレッカー移動時に車両の破損などが発生した場合、移動させた業者や警察に対して損害賠償が請求されかねないため、これらのような事態を暗に回避するためともいわれています。

 加えて、2006年に導入された駐車監視員制度の導入により、放置駐車違反が減少していることが挙げられます。

 駐車監視員は、モスグリーンの制服を着て2人組で行動している、いわゆる「緑のおじさん」のことです。

 この駐車監視員の取り締まりによって放置駐車違反自体が減り、その結果レッカー移動も減少したというわけです。

■駐車監視員は警察官じゃない!? 一体何者なの?

 駐車監視員は、あくまでその地域の警察署長から業務委託された民間法人に所属している人であり、警察官ではありません。

 しかし、放置車両の確認に従事している間は「みなし公務員」として扱われ、反抗する運転手から暴行や脅迫を受けた場合は「公務執行妨害罪」が成立します。

 とくに都市部の路上に設置された「時間制駐車区間」(パーキングメーターやパーキングチケットなどで利用できる短時間の路上駐車スペース)では、時間超過した車両はないか駐車監視員が巡回。少しでも時間をオーバーしていると、放置駐車として「放置車両確認標章」を貼り付けていくわけです。

 しかし、ここで我々ドライバーが対抗できる手段があります。

 駐車監視員は放置駐車しか取り締まる権限がありません。つまり、車中に乗員がいる場合や、運転手がそばにいてすぐにクルマを動かせる状態は取り締まれないのです(それを取り締まれるのは駐停車違反の権限を持つ警察だけ)。

 諸事情により路上に駐車する場合は、最低1名はクルマのそば(または車中)に残れば放置駐車違反には該当しないことになります。

 逆に、クルマから離れて駐車した場合は、短時間でも放置車両となることから、やはりきちんと駐車場に駐車するべきです。

※ ※ ※

 ちなみに、駐車監視員が放置車両に貼り付けるのは「放置車両確認標章」で、違反を確認した時刻や場所が記載されているのみ。つまり反則金などの納付書ではありません。

 真面目な人はすぐに最寄りの警察署に出頭し、いわゆる青切符を切られて反則金を納付すると違反点数が加算されます。

 しかし、放置車両確認標章が貼られても出頭しないでいると、後日「放置車両違反金納付書」が郵送されます(反則金は同額ですが、郵送代などが上乗せされています)。

 これを期日内に支払うと違反点数は加点されません。すぐに警察に出頭せずに、違反金納付書を待つほうが得策ともいえます。

関連タグ

こんな記事も読まれています

4モーターで587馬力! Gクラス初のEV「G580」世界初公開 メルセデス・ベンツ "最強" オフローダー誕生
4モーターで587馬力! Gクラス初のEV「G580」世界初公開 メルセデス・ベンツ "最強" オフローダー誕生
AUTOCAR JAPAN
トヨタ「プリウス」なぜ人気復活? 飽和状態のハイブリッド市場で“先駆者”が再び注目を集めるワケ
トヨタ「プリウス」なぜ人気復活? 飽和状態のハイブリッド市場で“先駆者”が再び注目を集めるワケ
くるまのニュース
一体どうすればいい? ツーリング先でブレーキやクラッチのレバーが折れてしまった場合の対処法
一体どうすればいい? ツーリング先でブレーキやクラッチのレバーが折れてしまった場合の対処法
バイクのニュース
"カチコチ" に凍ったこの車両は… 初公開「超高級EV」寒冷地テスト 英レンジローバー・エレクトリック
"カチコチ" に凍ったこの車両は… 初公開「超高級EV」寒冷地テスト 英レンジローバー・エレクトリック
AUTOCAR JAPAN
求人増加、物流業界に見るデジタル化の波…リクルート調査
求人増加、物流業界に見るデジタル化の波…リクルート調査
レスポンス
なぜホンダ「アクティ」に大量のハーブが…!? ペパーミントカラーの軽トラはアロマ専門店の看板車、抽出作業を披露いたします
なぜホンダ「アクティ」に大量のハーブが…!? ペパーミントカラーの軽トラはアロマ専門店の看板車、抽出作業を披露いたします
Auto Messe Web
GW渋滞、伊勢湾岸道・伊勢道・東名阪道で20km以上! ピークはいつ・どこで発生? 【ゴールデンウィーク渋滞予測2024】
GW渋滞、伊勢湾岸道・伊勢道・東名阪道で20km以上! ピークはいつ・どこで発生? 【ゴールデンウィーク渋滞予測2024】
くるくら
ホンダと旭化成、LIBセパレーターで協業 カナダで合弁生産へ 2027年量産開始
ホンダと旭化成、LIBセパレーターで協業 カナダで合弁生産へ 2027年量産開始
日刊自動車新聞
【新車価格情報】輸入車 デビュー&改良情報(ダイジェスト)※2024年4月20日時点
【新車価格情報】輸入車 デビュー&改良情報(ダイジェスト)※2024年4月20日時点
カー・アンド・ドライバー
【ゴールデンウィーク渋滞予測2024】混雑を避けて移動したい! 道路別・渋滞予測まとめ
【ゴールデンウィーク渋滞予測2024】混雑を避けて移動したい! 道路別・渋滞予測まとめ
くるくら
最近聞かない「水抜き剤入れますか?」のセリフ! なぜ勧められなくなった? 昔はよく声掛けられたのに…なぜ?
最近聞かない「水抜き剤入れますか?」のセリフ! なぜ勧められなくなった? 昔はよく声掛けられたのに…なぜ?
くるまのニュース
修理代を請求されることはある? 教習所で転倒してしまった場合の責任の所在
修理代を請求されることはある? 教習所で転倒してしまった場合の責任の所在
バイクのニュース
MINIに新種『エースマン』登場、航続406kmのEV…北京モーターショー2024
MINIに新種『エースマン』登場、航続406kmのEV…北京モーターショー2024
レスポンス
GW渋滞、京滋バイパス・阪和道・近畿道・西名阪道・京都縦貫道のピークはいつ?【ゴールデンウィーク渋滞予測2024】
GW渋滞、京滋バイパス・阪和道・近畿道・西名阪道・京都縦貫道のピークはいつ?【ゴールデンウィーク渋滞予測2024】
くるくら
ヨコハマタイヤ 日本のスーパーフォミュラマシンを使った無人自動運転レースにアドバンタイヤを供給
ヨコハマタイヤ 日本のスーパーフォミュラマシンを使った無人自動運転レースにアドバンタイヤを供給
Auto Prove
EVけん引役の米テスラ、4年ぶりの減収減益で“大騒ぎ”[新聞ウォッチ]
EVけん引役の米テスラ、4年ぶりの減収減益で“大騒ぎ”[新聞ウォッチ]
レスポンス
日産ではない日産車? 本格4WD「謎のSUV」発表!新型「パラディン」って? 手掛ける鄭州日産、中国で誕生
日産ではない日産車? 本格4WD「謎のSUV」発表!新型「パラディン」って? 手掛ける鄭州日産、中国で誕生
くるまのニュース
スバル『レガシィ』セダン、2025年春に生産終了へ…電動化への移行を反映
スバル『レガシィ』セダン、2025年春に生産終了へ…電動化への移行を反映
レスポンス

みんなのコメント

37件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村