ツインリンクもてぎで行われた2019スーパーGT第8戦。GT300クラスで予選17番手に沈んだ#96 K-tunes RC F GT3(新田守男/阪口晴南)だったが、決勝で怒涛の追い上げを見せて3位表彰台を獲得。新田は悔いの残らないレースができたと、安堵の表情を見せた。
もてぎでの最終戦を迎えた段階で、ランキング首位の#55 ARTA NSX GT3(高木真一/福住仁嶺)を14.5ポイント差で追いかけていた96号車だが、予選では新田が痛恨のスピンを喫し、17番手でQ1敗退を喫してしまった。リヤタイヤのグリップ不足が原因でのスピンだったが、その症状は決勝直前の20分ウォームアップでも改善されなかったという。
■17年ぶりタイトル獲得に『感謝』。55号車の高木真一「みんなに助けられて戦えた」
「うちのクルマは元々リヤタイヤのグリップが薄い傾向にあって、フロントのパフォーマンスを上げるようなセッティングを導入したら、その結果あんな事(予選Q1でスピン)になってしまいました」
「直前のフォームアップでも、そのセッティングを試したら(症状が)より酷くなっていて『これでは決勝レースは戦えない』となって、急きょグリッド上でセッティング変更をしました。それが良い形になってくれました」
「とはいえ17番手からのスタートだったので、“がむしゃら”に追い上げるしかない状況でした。その中でレースペースが非常に良くて、タイヤもクルマの方もいい感じでした」
しかし、ライバルである55号車は4番手を走行。チャンピオン争いでの逆転はかなり厳しい状況ではあったが、その中でも新田は一矢報いる走りをしたかったという。
「ただ、ARTAがあのポジション(4番手)を走っているから、仮に僕たちが優勝してもシリーズタイトルの逆転は難しい状況だなということは分かっていました」
「とは言っても、何とか悔いの残らないレースをしたいなと思っていましたし、ARTAの前でチェッカーだけは受けたいと思って走っている僕を見て、(阪口)晴南も同じ気持ちで走ってくれました」
そう語った新田は、自身のスティントで8番手まで浮上することに成功。16周目にピットインし阪口にステアリングを引き継ぐと、追い上げはさらに続いた。残り6周のところで55号車を捉え、クラス3位でチェッカーを受けた。
後半スティントを担当した阪口は、チームが素晴らしいクルマを用意してくれたおかげで追い上げることができたと語った。
「前回のSUGOと近いようなレース展開でしたけど、大きく違うのは(今回が)ドライコンディションだったということです。正直ここまでペースが良いとは全く思わなかったです。とはいえ、僕たちは僕たちなりにタイヤがタレていました。それが他のチームより少なかったのが幸いでしたし、何より苦手としているツインリンクもてぎでドライコンディションという状況の中、ここまで追い上げられたというのは、チームのパフォーマンスのおかげです」
結果的にシリーズチャンピオンは獲得できなかったが、55号車の前に出てゴールし、今季3度目の表彰台を手にした96号車。新田は悔いの残らないレースができたと語りつつも、全戦でポイントを獲得する安定感をみせた55号車に対し、自分たちも改善点がたくさんあったことを痛感したようだ。
「もてぎはいつもRC Fが苦手としているところがあるので、どこかスッキリしないまま終わることが多かったんですが、今回は悔いの残らないレースができたんじゃないかな。結果的に良いシーズンになったと思います」
「やっぱり百戦錬磨の名門ARTAが今年見せた“落とさないレース”を僕たちも目指していましたが、なかなかできませんでした。ああいう戦いができなかった僕たちは、やっぱりシリーズチャンピオンにはなれないし、そういうところも重要だなと改めて感じさせられたレースでしたね」
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