モデルチェンジに近いアプデ内容
3代目のポルシェ・カイエンに、入念なフェイスリフトが施された。見た目の変化は限定的だが、新鮮味を保つべく、巧妙にその内容は練られたに違いない。
【画像】エンジンとインテリアをリフレッシュ ポルシェ・カイエン 競合SUVと写真で比較 全127枚
ポルシェは、2025年にバッテリーEVのカイエンを投入する計画を進めている。ひと回り大きい電動SUV、通称「K1」も開発中にあり、2027年の発表が予定されている。開発が長引いたバッテリーEV版のマカンは、間もなく正式にお披露目される。
従来的な内燃エンジンを搭載したSUVは、急速に需要が減じていく可能性がある。同時に、バッテリーEVに対する市場の需要も、まだ推計段階でしかない。ポルシェに限らないが、資金的にも難しい舵取りへ迫られている。
結果として、3代目カイエンはモデルライフを活用し、実益を求める必要性が生まれた。初代と2代目は約8年間生産された。現行型は2017年に発表されているが、2020年代の終りまで延命したいという考えだろう。
とはいえ、フェイスリフトでの技術的なアップデートは、広範囲に及ぶ。その内容を確認していくと、モデルチェンジへ近いと表現しても良いかもしれない。
V6とV8のエンジンは改良を受け、サスペンションも一新された。インテリアも見違えており、新しいバリエーションも投入される予定にある。
目覚ましいインテリアのリフレッシュぶり
1番のトピックといえるのが、エンジン。カイエン Sでは、これまでの2.9L V6ツインターボ・ユニットが廃盤となり、技術的な協力関係にあるアウディと開発した、改良版の4.0L V8ツインターボ、EA825ユニットへバトンタッチしている。
これにより、カイエンのV6エンジン仕様は、エントリーグレードと、カイエン E-ハイブリッドのみとなった。そのSとターボ E-ハイブリッドがV8エンジン仕様となる。
さらに、追ってカイエン・ターボとGTS、カイエン S E-ハイブリッドもアップデートを受けてショールームへ並ぶ予定。英国の販売割合でいえば、75%程をプラグイン・ハイブリッドが占めると予想されている。
今回英国編集部が試乗したのは、ベーシックなカイエン。手直しを受けた3.0L V6ターボエンジンを搭載し、スチールコイルが支えるサスペンションには、ツインバルブの新しいアダプティブダンパーが組まれる。
インテリアのリフレッシュぶりは目覚ましい。ダッシュボード周りのデザインは、バッテリーEVのタイカンを想起させる。インフォテインメント用タッチモニターが中央を飾り、ドライバーの正面にはカーブを描くメーター用モニターが据えられる。
ベースグレードでも動的能力は印象的に高い
インフォテインメント・システムも最新版で、操作性は格段に良くなった。アプリやネットワーク機能も向上している。オプションで助手席側の正面にもタッチモニターを設えられ、カーナビの目的地設定や、個別のビデオ・ストリーミングに対応する。
実際に押せるハードスイッチも、しっかり残されている。エアコンとオーディオのボリューム・ノブなどは、高品質でタッチが良い。センターコンソールの造形も、構造的で好ましい。
公道を走らせると、3.0L V6ターボエンジンが、従来以上にトルクを発揮しているのを実感する。高回転域までの吹け上がりも滑らかになり、質感は洗練度を増している。目立って速いわけではないものの、余裕あるペースでの移動を叶えている。
エアサスペンションはオプションとなるが、スチールコイルの乗り心地も良好。やや走行時のノイズは大きいものの、路面へ確実に追従しているような、一体感を得られる。
ステアリングの反応は驚くほど正確で、手のひらへの感触も充分。横方向の姿勢制御はタイトで、流れるようにコーナリングをこなす。ベーシックなカイエンでも、動的能力は印象的なほどに高い。
アップデートを受けたカイエンは、エントリーグレードでも優秀なSUVに仕上がっている。扱いやすく快適で、訴求力のあるドライビング体験を味わえる。刷新されたインテリアも好印象。従来どおり、安定した支持を当面集めることだろう。
ポルシェ・カイエン(英国仕様)のスペック
英国価格:6万7455ポンド(約1221万円)
全長:4918mm
全幅:1983mm
全高:1696mm
最高速度:247km/h
0-100km/h加速:6.0秒
燃費:9.3km/L
CO2排出量:246g/km
車両重量:2055kg
パワートレイン:V型6気筒2995ccターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:354ps/5400-6400rpm
最大トルク:50.9kg-m/1450-4500rpm
ギアボックス:8速オートマティック(四輪駆動)
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
新車採用が「義務化」! でも後退時「バックモニター」だけで動くのは「危険すぎ」!? “カメラ”に映らない「死角」がヤバかった
もう待ちきれない! [新型GT-R]はなんと全個体電池+次世代モーターで1360馬力! 世界が驚く史上最強のBEVスポーツカーへ
「子供が熱を出したので障害者用スペースに停めたら、老夫婦に怒鳴られました。私が100%悪いですか?」質問に回答殺到!?「当たり前」「子供がいたら許されるの?」の声も…実際どちらが悪いのか
「財布を忘れて帰ろうとしたら、免許不携帯で捕まりました。今取りに帰るんですよ。私が悪いんですか?」質問に回答殺到!?「事実でしょ」「非常識」の声も…「うっかり」でも許されない理由とは
アウディ製5気筒エンジン搭載、最後のドンカーブート『F22ファイナルファイブ』発表
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント