“KATANA(カタナ)”はその名を聞くだけでライダーの心をワシ掴みにする伝説的なネーミングを持ったバイクだ。
1980年代に登場した初代カタナから約40年を経て、現代の技術とデザインを融合させた新型カタナは、昔からのファンだけでなく新しい世代にとっても魅力的な存在だろう。そこで今回は新型カタナにあらためて乗ってみた印象を率直にお伝えしたい。
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◆マッチョ感のあるエンジンと秀逸なハンドリング
まず目を引くのは圧倒的な外観。スズキらしいシンプルで力強いデザインが際立っていて、特に印象的なのはフロントのシャープで精悍な顔立ちだ。2025年モデルで変わったのはカラーリングのみだが、鮮やかで深みのあるブルーが目に飛び込んでくる。特徴的なキャラクターラインと鋭いヘッドライトが、“KATANA”という名に相応しい攻撃的な印象を与える。
刀(カタナ)は日本古来の武器であり武士の魂でもある。その意味するものは重い。だからこそ、気高く美しい妥協のない作り込みを期待して止まないのだが、現代のカタナも全体のフォルムはどこかレトロな雰囲気を残しつつも現代的なアグレッシブさが漂うバランスの取れたデザインになっていると思う。
『GSX-S1000』と共通の999cc直列4気筒エンジンは低回転から高回転までスムーズで力強く、ほぼ全域にわたる幅広いトルクバンドが強みだ。街中でも発進からエンジンのレスポンスは極めてスムーズで、クラッチを繋いだ瞬間からぐいぐい車体を前に押し出していくマッチョ感が気持ちいい。さらに高速道路での加速力は圧巻で、風を切り裂くように伸びていく上昇感はスーパースポーツに迫る。
ハンドリングも秀逸だ。直線はリッタークラスのどっしりとした重厚感があり、コーナーに向けて倒し込み始めるとフワッと軽くなる。アップライトで幅広いハンドルのおかげで、手元での軽い入力で機敏に反応してくれるので楽にキッカケを作れるのが良い。
コーナリングもスムーズだ。前後サスペンションはしっかり感があって、路面からのフィードバックも的確に伝わるのでライダーは自信が持てる。特にコーナーを攻めた時の安定感は抜群で重心が低く安定したフィーリング。旋回特性もリニアでクセが無く、スポーツバイクとしての魅力をしっかりと堪能できた。
◆カタナの魅力はネーミングと個性的な外観だけではない
また、ABSやトラクションコントロール(STCS)やスリッパークラッチ(SCAS)など、最新の電子機能が搭載されている点も新型カタナの大きな魅力。これらのテクノロジーが安全を担保することで、予期せぬ滑りや不安定な路面状況でも安心して乗ることができるはず。ビギナーだけでなく乗り慣れたベテランにも心強い装備と言えるだろう。
硬めのシートとダンパーの効いた前後サスペンションにより乗り心地は割とハード目ではあるが、スポーツ志向のライダーにとってはそこがスパルタンで好まれるはず。フルデジタルディスプレイは視認性も良好。スピードやエンジン回転数、ギアポジション、さらには各種走行モードの設定が一目で確認できて操作性もシンプルなので、半日も乗れば直感的に扱えるはずだ。
ちなみにライディングモード(SDMS)は3種類でAがスポーツ、Bがストリート、Cがレインのような位置づけだが、カタナらしくどれも比較的スロットルレスポンスは俊敏でパワーデリバリーもアグレッシブなのが特徴。街乗りやツーリングでも疲れているときほど有難い双方向クイックシフトシステムも今や欠かせない装備だ。
あまりに有名なネーミングと個性的な外観(今は見慣れたが)が話題になりがちだが、実はトータル的な完成度の高さがカタナの魅力だろう。スポーツバイクとしての楽しさはもちろんのこと日常的な乗りやすさも兼ね備えている点で、もっと多くのライダーにアピールしたい一台だ。
■5つ星評価
パワーソース:★★★★★
ハンドリング:★★★★★
扱いやすさ:★★★★
快適性:★★★★
オススメ度:★★★★★
佐川健太郎|モーターサイクルジャーナリスト
早稲田大学教育学部卒業後、出版・販促コンサルタント会社を経て独立。編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら、「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。(株)モト・マニアックス代表。バイク動画ジャーナル『MOTOCOM』編集長。日本交通心理学会員。MFJ公認インストラクター。
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みんなのコメント
そのまま10年くらい売り続けましょ〜!
コストがかかるので難しい部分ありますがリヤのナンバーステーとマッドガードはやめた方がよいかと思います。
発表当時はあれでも良かったのですが今は流行らないかと思います。
ヤマハのMT09もドカのモンスターもヤメたデザインです