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エグゾーストノートが心地よい──スープラの姉妹車・BMW Z4の魅力は?

掲載 更新 6
エグゾーストノートが心地よい──スープラの姉妹車・BMW Z4の魅力は?

今や絶滅危惧種ともいえるコンパクト2シーターオープンのZ4。3代目はロングノーズとショートデッキにソフトップを備え、トヨタ スープラの姉妹車として登場した。直4ターボを搭載したエントリーグレードに試乗、気持ちの良い走りを体感してきた。

FRスポーツカーのお手本のようなスタイリング

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いまやジャーマン3が手掛けるコンパクトな2シーターオープンカーは絶滅危惧種だ。メルセデス・ベンツSLCとアウディTTロードスターは、現行型をもって絶版となることがアナウンスされている。

実はBMWも Z4の後継車はつくらない予定だったという。しかし、トヨタとの協業が進むなかで、トヨタはクーペボディのスープラを、BMWはオープンボディのZ4を、それぞれ姉妹車として生産する計画が浮上し、2019年に現実のものとなったというわけだ。

Z4の初代では、ロードスター、クーペという2種類のバリエーションがあり、2代目ではハードトップのリトラクタブルルーフを採用、そして、この3代目では、幌型のソフトトップになった。

エンジンは上級グレードの3リッター直6ターボと、エントリーの2リッター直4ターボの2種類があり、今回試乗に用意されたのは後者のスポーティ仕様である「Z4 sDrive20i M Sport」だった。

比較すれば一目瞭然だが、スープラとの類似性はほとんどない。強いて共通点をあげればサイドミラーくらいだ。BMW特有のキドニーグリルは、新しいメッシュ形状のデザインを採用。ロングノーズ、ショートデッキというFRスポーツカーとしてのお手本のようなスタイリングだ。幌を採用したことでより低くシャープに見える。

エクステリア以上に作り分けの難しいインテリアだが、スープラはモニターやスイッチ類などに1世代前のBMWのものを流用している。本家Z4がBMWの最新デザインを採用することで、しっかりと棲み分けがなされているのだ。BMWの流儀であるドライバー・オリエンテッドなアレンジで、ドライバーが直感的に操作できる位置にスイッチ類を配置する。

10.25インチのコントロールディスプレイや、フルデジタルメーターパネルなどの視認性は高い。

街中をゆっくり流すだけでも気持ちがいい

2リッター直4ターボエンジンは最高出力197ps、最大トルク320Nmを発揮。最近のクルマとしては意外だがエグゾーストノートが心地よい。決してうるさいというわけでなく、スポーツカーらしくしっかりとチューニングされている印象だ。出来のいい8速オートマティックが小気味よくギアチェンジしてくれる。

足まわりにはM sportサスペンションを、またバリアブル・スポーツ・ステアリングを組み合わせていることで、的確かつ俊敏に曲がる。ワインディングを駆け抜けるだけでなく、街中をゆっくり流すだけでもクルマが意のままに動くので気持ちがいい。

電動開閉タイプの幌の完成度も高く、高速道路を走行していても風切り音は少なく、屋根を閉じていれば静粛性はクーペさながら。時速50km以下であれば走行しながらでも約10秒で開閉することが可能となっている。高速を降りるとすぐに屋根を開け放った。空気の澄んだ寒い季節こそオープンカーを楽しむ絶好のシーズンだ。

最新モデルらしく、ACC(アダプティブクルーズコントロール)をはじめとする安全運転支援機能や、「OK、BMW」と話しかければシステムが起動し、より自然な会話に近い言語でナビゲーションやオーディオなど車両の操作が可能なBMWインテリジェント・パーソナル・アシスタントも標準装備していた。

ちなみに最近この種のAI技術を活用したインフォテイメントシステムが増えてきたが、BMWがユニークなのは、ドライバーが任意の名前をつけることが可能なこと。「ハロー、ゼット・フォー」でもいい。こういう相棒がいれば日常がもっと楽しくなるはずだ。

文・藤野太一 写真・茂呂幸正 編集・iconic

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みんなのコメント

6件
  • こないだ猛スピードで追い抜くこいつがほっともっとに入っていった。
    なんてダサいんだろうと、家族で失笑した。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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