2019年8月3日、F1第12戦ハンガリーGP予選がハンガロリンクで行われ、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンがメルセデスAMG勢を下してポールポジションを獲得した。ピエール・ガスリーは6番手、トロロッソ・ホンダのアレクサンダー・アルボンは12番手、ダニール・クビアトは13番手となった。
ハンガロリンクではとくに決勝スタートが重要なポイントとなる
雨が心配される中、予選はなんとかドライコンディションで行われることになった。ホンダ勢はフリー走行から好調で、レッドブル・ホンダとトロロッソ・ホンダの4台は難なくQ1をクリア。フェルスタッペンはこのQ1でトップタイムをマーク、フリー走行からのいい流れのまま順調にタイムアップした。
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ハンガロリンクが1周の距離が短いこともあって、Q2は中団グループが大混戦となった。そんな中、トロロッソ・ホンダのアレクサンダー・アルボンはわずか0.2秒差でQ2進出ならず12番手、ダニール・クビアトはそのアルボンとわずか0.005秒差で13番手が確定した。ただ、ふたりともスタートタイヤを自由に選択でき、ロングランや雨でのデータもあるので、楽しみなポジションと言える。なお、上位勢はミディアムタイヤでQ2をクリアしている。
Q3はレッドブル・ホンダ、メルセデス、フェラーリの戦いとなり、1回目のアタックでフェルスタッペンがトップタイムをマーク。残り2分からの最終アタックでもフェルスタッペンはさらに0.3秒以上タイムを縮め、メルセデスのバルテリ・ボッタスに0.018秒差、ハミルトンに0.197秒差をつけて、自身の初のポールポジション獲得を果たした。ホンダにとっては2006年オーストラリアGP以来のポールポジションとなった。
ガスリーは最終アタックでわずかなミスがあり6番手。フェラーリ勢はルクレールが4番手、ヴェッテルが5番手につけている。
今シーズンはここまでフェルスタッペンは予選ではやや苦戦するものの決勝で盛り返す展開となっていたが、レッドブル・ホンダが予選でメルセデスを下したことの意味は大きく、決勝での戦いがいよいよおもしろくなってきた。レッドブル・ホンダ、メルセデス、フェラーリの6台はミディアムタイヤで決勝レースをスタートする。
タイヤを供給するピレリは「最適なレース戦略はワンストップでしょう。 最も速いのは、24周目から30周目にソフトタイヤからミディアムへの変更することですが、30周目から35周目にミディアムからハードに交換、22周目から28周目にソフトからハードに切り替える戦略をとるチームもあるでしょう。ツーストッパーはトラック位置が重要なハンガロリングでは効率的ではありません。問題は天候です。気温が上がった場合のソフトタイヤの磨耗と劣化には注意が必要です」とコメントしている。
決勝では、ついにポールポジションを獲得したフェルスタッペンと、レッドブル・ホンダの勢いを止めたいメルセデスAMGの、激しい優勝争いが見られそうだ。
マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
「予選でマシンがさらに向上し、最高の一日になりました。トップに立つというのはすばらしいことですし、僕にとって初めてのポールポジションはこれからも特別な記憶になるはずです。ホンダも含め、速いマシンを用意してくれたチームのみんなに感謝しています。このレースウイークではロングランができていませんが、ここのところマシンはレースでは競争力があるので、あまり心配していません。明日はクリーンなスタートを決めて、自分の仕事をするのみです。決勝は接戦になるはずなので、またエキサイティングなレースが見られるでしょう」
ピエール・ガスリー(レッドブル・ホンダ)
「予選はクリーンラップが取れず、いくつかミスもしてしまったので残念です。それがなければ、フェラーリと4番手か5番手を争えていたと思います。決勝はミディアムタイヤでスタートします。全開でプッシュし、戦略を工夫してポジションを上げていきたいと思います。マックスのポールポジション獲得には、心から祝福の言葉をかけたいです。ここはオーバーテイクが難しいサーキットで、いい予選ポジションを得られていますし、僕らには力強いマシンがあるので、アドバンテージはあると思います」
ダニール・クビアト(トロロッソ・ホンダ)
「最後のアタックでチームとコミュニケーションミスがあり、間違ったセッティングで出てしまいましたが、悪くない予選だったと思います。マシンからはまだ力を引き出せるはずで、あと0.1秒くらいは向上していたはずですから。ここはオーバーテイクが難しくて各車が連なって走行することになりますが、レースは長いですし、ライバルと異なる戦略を採用すればうまくいく可能性があると思います。また、スタートもかなり重要なので、きちんと準備していいレースを展開したいです」
アレクサンダー・アルボン(トロロッソ・ホンダ)
「フリー走行でのクラッシュから挽回し、12番手という結果を得たことに満足しています。マシンにはQ3へ進出できるだけのポテンシャルがありましたが、いつもわずかに届かないことにはフラストレーションが溜まります。Q3へ進出できればよかったのですが、0.2秒届かず、マシンのバランスも、いいコーナー、悪いコーナーが分かれています。このサーキットではオーバーテイク可能な場所が少なく、コース上でのポジションが重要になりますし、いい戦略も必要です。タイヤを選べる中では上位につけていますし、明日はタイヤのデグラデーションも大きくなると思うので、何台かオーバーテイクできることを願っています」
F1第12戦ハンガリーGP決勝は8月4日15時10分(日本時間22時10分)にスタートする。
F1第12戦ハンガリーGP予選結果
1位 33 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ) 1:14.572
2位 77 V.ボッタス(メルセデスAMG) 1:14.590
3位 44 L.ハミルトン(メルセデスAMG) 1:14.769
4位 16 C.ルクレール(フェラーリ) 1:15.043
5位 5 S.ヴェッテル(フェラーリ) 1:15.071
6位 10 P.ガスリー(レッドブル・ホンダ) 1:15.450
7位 4 L.ノリス(マクラーレン・ルノー) 1:15.800
8位 55 C.サインツ(マクラーレン・ルノー) 1:15.852
9位 8 R.グロージャン(ハース・フェラーリ) 1:16.013
10位 7 K.ライコネン(アルファロメオ・フェラーリ) 1:16.041
12位 23 A.アルボン(トロロッソ・ホンダ)
13位 26 D.クビアト(トロロッソ・ホンダ)
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