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【九島辰也のカーガイ探訪記】フェラーリの歴史とともに歩むリストランテ イル・カヴァリーノ(2024年10月号)

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【九島辰也のカーガイ探訪記】フェラーリの歴史とともに歩むリストランテ イル・カヴァリーノ(2024年10月号)

フェラーリの歴史とともに歩むリストランテ イル・カヴァリーノ

 コロナ前まで、仕事で山ほどヨーロッパに足を運んだ。年間15回を20年。約300回は彼の地に踏み入れている。お陰様で、とあるエアラインでアライアンスを含めたマイル数は100万を超え、「100万マイラー」の記念バッグタグが送られてきた。でもその手引き書を読んで驚いた。200万マイラー、300万マイラー、400万マイラーの特典が書かれていた。う~ん、上には上がいるもんである。

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 渡航の目的は国際試乗会への参加。日本上陸前のモデルをテストドライブし、各メディアに記事を書く。つねに最新技術に触れられるのだから勉強になる。

 当然だが、その中にフェラーリも含まれる。新型車の試乗のほか、工場見学、周年行事にも参加した。2017年に本社とフィオラノで行われた70周年イベントはすごかった。オークションもそうだし、雨の中のジャミロクワイのライブも印象深い。

 クルマは直近だと、296GTSやプロサングエがそれにあたる。こうしたモデルにいち早く乗れるのはテンションが上がる。

 他のカーメーカーが自国ではなくポルトガルやスペイン、地中海エリアで試乗会を開催するのに対し、フェラーリはイタリアが多い。マラネッロのあるモデナやボローニャ周辺はもちろん、フィレンツェやジェノヴァなんて街の近郊を走り回る。そういえば、シチリアも行ったっけ。

 なんて感じでいろいろな場所に連れて行ってもらったが、やはりこのブランドは本社が一番興味深い。すべてのモデルがここで設計され生産されるからだ。まさに聖地であることは間違いない。それにフィオラノサーキットも。はじめてそこを走ったときのことは、いまも覚えている。奥のコーナーがむずかしんだよね。入り口でけっこう減速しないと、出口でしっかり加速させることができない。

 本社訪問の魅力はそれだけじゃない。ここを訪れたら必ず寄りたいのが、リストランテ イル・カヴァリーノだ。古くからあるフェラーリの象徴的な門の目の前にあるイタリアンレストランである。

 そもそもここはフェラーリ社の社員食堂として使われていたらしい。それを1950年にエンツォがリストランテとして生まれ変わらせた。それからはエンツォやフェラーリ社の社員だけでなく、F1ドライバーやレース関係者、スポンサーなどがここで腹を満たしたそうだ。きっと大事な話も行われたことだろう。

 個人的に何度かそこでランチやディナーをした経験があるが、初めて門に向かったときは感動したし、緊張もした。そりゃそうだ。  そもそも名前が跳ね馬を意味するカヴァリーノ。門にそれが描かれている。  でもって店内にはエンツォ・フェラーリ氏の希少な写真やF1チームドライバーのレーシングスーツやヘルメット、サインがいたるところに展示される。レーシングカーに積まれていたエンジンも。ここはミュージアムなのか?

   そんなイル・カヴァリーノが、3年くらい前にリニューアルした。オールドスクールなインテリアはモダンになり、雰囲気も明るくなった。ただ展示品の数は極端に少なくなったのは寂しい。入場券なしであれだけの貴重な品々を拝められたのだから残念な気がする。まぁ、それも時代かな。まぁ、そもそもリストランテだからね。これが正しい姿である。

 写真は2017年に訪れたときに撮影したもの。壁の色がイエローだが、リニューアルしたいまは、真紅に塗られている。

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